FD・SD活動
第6回・第8回中央大学FD・SDミニセミナーを開催しました
2025年03月25日
3月14日(金)、3月21日(金)に、中央大学FD・SDミニセミナー「研究シリーズ企画」を実施しました。セミナーはオンラインで開催し、延べ100名以上の教職員がLIVEで参加しました。
2月5日に引き続き連続シリーズ企画「研究シリーズ」の第2回、第3回として、研究に関連する最新の話題を効果的に理解するための機会といたしました。第2回目は「研究インテグリティ」、第3回目は「オープンサイエンス」をテーマとしました。
●研究シリーズ企画 第2回:「研究インテグリティの確保に向けて」
近年の研究の国際化・オープン化に伴う新たなリスクに対する研究の健全性・公正性を意味する研究インテグリティについて、その意味するところの再確認、従来対応が求められていたリスクとの違い、研究者がもつ心構えについて、研究推進支援本部長である石井洋一副学長から説明がありました。石井本部長からは、まずはリスクが何であるかを認識しつつ、研究者の主体的意思の下で大学とも連携を図りながら、研究インテグリティを確保していく重要性について言及がなされました。
後半では、多摩研究支援課職員より、学内のマネジメント体制や相談窓口に関すること、さらには「ヒヤリハット事例」としていくつかの具体例を示したうえで、研究上のリスクとなりうるケースや、その事例発生時の対応例などが示されました。最後には研究者が実際に行うことがいくつか紹介され、参加した教職員はその重要性から実務的な対応について、短時間で端的に学ぶ機会となりました。
●研究シリーズ企画 第3回「オープンサイエンスへの対応」
研究成果を広く国民に還元し、科学技術、イノベーションの創出や地球規模課題の解決に貢献すること等を目的とした「オープンサイエンス」への対応を3回目のテーマとしました。本学も各種ポリシー見直しや規程の整備等の対応を進めており、それらの対応状況を教職員が理解すること、そして即時オープンアクセス(OA)義務化の対象となる研究費、対象となる研究成果、オープンアクセスの方法など実務的な話も含めて説明がなされました。説明は、石井洋一研究推進支援本部長と、研究支援室職員が務めました。
前半では本年度に見直しがなされた「中央大学研究成果オープンアクセスポリシー」「中央大学学術リポジトリ要項」、そして「中央大学研究データ管理ポリシー」および解説の策定について説明があり、広範では研究者一人ひとりが対象となる即時OA義務化の対象となる研究費制度と適用時期、対象となる研究成果・ならない研究成果について、詳しい説明がなされました。
2回のミニセミナーを通じて、国による政策への理解、本学の対応状況と考え方、各教員が今後対応をしなければならない事項について、LIVEで参加した教職員はもちろん、録画の配信も含めて、理解を深める機会となりました。
参加した教職員からは
・本学の研究や学生の受入が、海外への機密漏洩や技術流出につながる場合があるとは考えたこともありませんでしたので、さらに詳しく対処法やリスクに気づくための基礎と応用の知識について知りたいと思いました。
・2回のセミナーを通じて、研究をするにあたっては対応しなければならない事項が非常に多いなと感じた。透明性を高めることは公的機関として必要なことであろうが、これだけ1研究者あたりのタスクが多くなることは、かえって研究の促進を阻害しないかと危機感を感じる部分もあった。
・一人ひとりの研究者や、支える職員が正しい理解をすることが重要で、今回の連続セミナーは非常に重要であったと感じている。研究倫理同様、しつこいくらい情報を重ねていくことにより、コンプライアンス意識を高めていくことも重要であり、それが逆に効率化につながることもあるかと思うので、引き続き研究系について学ぶ機会を検討いただければと思う。
といった声が寄せられました。
「FD・SDミニセミナー」は、中央大学FD・SD推進委員会を中心に「短時間で」「端的に」情報をキャッチアップする枠組みとして、2024年7月にスタートした企画です。1テーマ10~15分というごく短い時間で、FDあるいはSDに資するテーマを設定し、LIVE配信や録画映像のアーカイブを共有する機会としています。参加(視聴)しやすい形態として複数のテーマを設定することで、教職員一人ひとりが広いテーマに関して正確な知識を獲得し、もって効果的な大学運営に関する業務遂行能力の向上に資することを目的にしています。