AI・データサイエンスセンター

開催報告:2025年第2回イブニングセミナー

自然言語処理を研究を始めた経緯を話す難波英嗣(理工学部・教授)氏

2025年3月5日(水)に後楽園キャンパス産学官連携・社会共創フロア(3号館14階)にて、中央大学理工学部・教授 難波 英嗣が「大規模言語モデルを活用した自然言語処理の最前線」― 特許・論文からの技術シーズ抽出とSNSからの市場ニーズ探索 ―というテーマで、会場とオンライン参加者(合わせて約200名)に向けて講演を行いました。

講演の冒頭では、自己紹介を兼ねて、自然言語処理の研究を始めた経緯が語られました。1996年にこの分野に入った際、テキスト要約に関心を持ち、複数の論文を統合した要約を作成する研究に取り組み始めその後、特許文書を対象とした言語処理研究に発展し、さらに後進の育成や分野の発展に寄与する活動を行っていることが紹介されました。


講演では、内閣府が設立予定の安全安心に関するシンクタンク機能育成事業において活用可能なデータ分析手法の提案を目指す取り組みが紹介されました。特許や論文の分析結果ではなく膨大なデータを効率的に分析する手法の開発が目的であることが語られ具体例を基に分析手法についても説明がありました。

講演後には、会場からの質問に加え、オンライン事前質問にも丁寧にお答えいただき、活発な質疑応答が交わされました。

参加者からは、「最前線の情報を分かりやすく説明いただき、有益な時間だった」「研究者の工夫や専門的な知見を学べて勉強になった」「初心者でも理解しやすい内容でありがたかった」「次回も登壇してほしく、LLMの推論モデルについても聞きたい」など、多くの満足の声が寄せられました。


 

 

セミナー終了後の情報交換会では、参加者同士の交流が広がり、終始活気に満ちた雰囲気の中、盛況のうちに終了しました。

難波 英嗣(中央大学研究者情報DB

専攻領域:自然言語処理、特許情報処理、観光情報学
特許や論文などの技術文書、ブログ等のSNSデータを対象にしたテキストマイニング技術を中心に開発しており、その成果の一部は複数の企業や研究機関で実際に利用されている。