学生のみなさんへ
十分な睡眠をとるために私が心掛けていること
7月は期末試験があり、さらにそれが終われば楽しい夏休みが待っています。この時期、生活リズムが乱れてしまい、睡眠時間が短くなってしまうという人も多いのではないでしょうか。睡眠不足になると、自分でも気づかないうちに精神的・肉体的バランスを崩してしまいがちになります。そこでここでは、十分な睡眠をとるために私自身が気をつけていることについて、完全に個人的な経験則ですが、お話ししたいと思います。
夜に十分な睡眠をとるため私が気をつけていることとして、(1)カフェイン、(2)昼の食事、(3)夏の寝室の室温、(4)夕方以降の照明の明るさと色温度が挙げられます。(3)についてはエアコンを付けて26℃以下を維持し、(4)については暗めの暖色の照明とすることを心がけていますが、以下では特に(1)と(2)について少し詳しめにお話しします。
まず、カフェインの摂取量と摂取時間です。私の場合、最近は朝起きたあと、頭と身体を活性化させるためにコーヒー約2杯を午前中に飲み、それ以降はカフェインなしの飲料を飲むようにしています。昼以降にカフェインを摂ると、どうしても寝つきが悪く、眠りも浅くなり、結果として翌日の作業効率が下がってしまいます。以前はこの低下した作業効率を補うためにさらに過剰なカフェインを摂り、さらに作業効率を下げるという悪循環を繰り返していました。毎日を効率的に過ごすため、カフェインの摂取量・摂取時間を学生の頃から気をつけておくべきだったと、今では後悔しています。学生のみなさんには、コーヒー・お茶やエナジードリンクなどの摂取量と摂取時間について、ぜひ今から気をつけてもらえればと思います。
さらに、夜の睡眠と関係があるのが、昼の食事と眠気です。私の場合、若い頃からの大きな悩みが、お昼ごはんを食べたあとの強い眠気でした。学生のころ、一番興味をもって聴いていた授業が3限にあったのですが、毎週お昼ごはんを食べたあとの強い眠気と戦いながら受講していたことをよく覚えています。また、眠気に負けて長時間(1時間以上)昼寝をしてしまうと、今度は夜の寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなったりしてしまい、生活リズムの乱れにつながってしまいます。現在の私自身の対策としては、なるべくお昼ごはんの量を少なくすることですが、若いみなさんがごはんの量を少なくするのは難しいかもしれません。対策としてはたとえば、食後の血糖値の上昇が緩やかになる低GI食品を食べたり、眠気が強いときは短時間(30分程度)机に突っ伏して寝たりする(私は今でもよくやります)などが考えられるでしょう。
若いときはエネルギーにあふれているので、睡眠時間に無頓着になりがちです。私もそうでした。しかし、それは逆に言えば、若いころから睡眠を十分とるよう気をつけていれば、それに無頓着でいるよりもはるかに大きなことを成し遂げられる、ということです。ぜひこれを機会に、自身の睡眠に気を遣ってみてください。
中央大学国際情報学部准教授・教員相談員
矢島 壮平