広報・広聴活動

講演会「ウナギとワシントン条約(CITES)」のご案内 ~国際取引規制の影響と科学的アプローチ~

2025年07月10日

概要

 ウナギの国際取引について、ワシントン条約に基づいた規制が導入される可能性が高まっています。この規制が導入されれば、ニホンウナギを含む全てのウナギ属魚類の輸出入に対して許可書が必要となり、日本のウナギ市場にも大きな影響が生じると予想されます。
 本講演会では、ワシントン条約によるウナギの国際取引管理に詳しい中央大学の白石広美氏、および、ヨーロッパウナギの「輸出許可書」の発行に必要な「無害証明(NDF)」の作成にたずさわった北アイルランド農業・環境・海洋研究所のDerek Evans氏をお招きし、ワシントン条約の仕組みとウナギの現状について理解を深め、科学的根拠に基づく「無害証明(NDF)」の重要性を学びます。

 

日時 2025年7月31日(木)14:00〜16:00
会場 文京区民センター 3階 3A会議室(文京区本郷4丁目15番14号)
アクセス https://www.city.bunkyo.lg.jp/b011/p006689/index.html
 ※オンライン配信の予定はありません。
主催 中央大学法学部 海部研究室 Webサイト https://kaifu-lab.r.chuo-u.ac.jp/wp/

 

講演者

白石 広美 氏
(中央大学 研究員)

東北大学法学部卒業。英・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)修士課程修了。WWFジャパンプログラムオフィサー(野生生物取引・水産担当)、NGO「トラフィック」ヨーロッパオフィス・プログラムオフィサー(野生生物取引調査)などを経て2022年より現職。フィリピンでのウナギ保全プロジェクトや、ワシントン条約のウナギ類の報告書作成にも従事。今回、ワシントン条約の仕組みとウナギに関する国際取引規制について詳しく解説します。

Derek Evans 氏
(北アイルランド農業・環境・海洋研究所)

専門分野はウナギを含む水産資源管理であり、世界でも数少ないウナギ輸出許可審査の経験者。主な調査フィールドは天然ウナギの年間漁獲量が200トンを超える北アイルランドのネイ湖。既にワシントン条約により国際取引が規制されているヨーロッパウナギについて、イングランドから北アイルランドへの放流用シラスウナギの「輸出許可書」の科学的根拠となる「無害証明(NDF)」の評価を行った専門家の一人。今回、ネイ湖におけるウナギ資源管理と、輸出許可の背後にある科学的評価の過程を解説していただきます。

*Evans氏は英語でご講演されますが、日本語への通訳を準備します。

 

【参加方法】 参加費無料/事前登録不要(当日、会場に直接お越しください)
*ただし、取材をご希望の方は、事前に下記「お問い合わせ先」までお問い合わせください。

【お問い合わせ先】
 中央大学法学部 海部研究室  担当: 菊池 kikuchi[アット]tamacc.chuo-u.ac.jp

※[アット]を「@」に変換して送信してください。

この講演会は、ウナギの保全と持続可能な利用に関心のある方々にとって、貴重な学びの機会となります。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

また、海部研究室ホームページ( https://kaifu-lab.r.chuo-u.ac.jp/wp/ )にてワシントン条約とウナギ貿易規制に関する解説を公開しました。提案書本文の和訳もあります。ぜひ、ご覧ください。