写真洗浄とは、水や泥で汚れた写真を洗浄して被災者に返却するボランティア活動です。
水や泥で汚れた写真は、放置しておくとバクテリアが侵食しいずれ見えなくなりますが、
写真を水とエタノールで洗浄することで浸食を防ぐことができます。
学内でできる復興支援として、本学学生に写真洗浄の機会を提供し、ボランティアへの
関わりを広げていくきっかけとするとともに、立場の異なる他者へ伝えることを通じて
写真洗浄の目的や仕組みについて学びを深める機会としました。
◎日時:2024年12月14日(土)9:00~17:00
◎場所:茗荷谷キャンパス・3W01・3W02教室
◎講師:福井圭一氏(あらいぐま能登/あらいぐま岡山・顧問)
◎内容:午前・午後の2部構成
午前:本学学生を対象として、写真洗浄の目的や意義を学び写真洗浄を実践する。
午後:本学学生がキャンパス周辺地域の一般参加者のメンターとなり、一緒に写真洗浄を行う。
◎参加者:
午前 39名(学生29名、講師1名、あらいぐまサポートスタッフ7名、職員2名)、
午後 73名(一般参加者34名、学生29名、講師1名、あらいぐまサポートスタッフ7名、職員2名)
◎企画運営:中央大学ボランティアセンター
◎共催:あらいぐま岡山、日本財団ボランティアセンター
◎学生のアンケートより:
・写真を趣味としている人が多く参加されており、みなさんの写真への静かな熱意を感じながら活動しました。今回切り取りや洗浄をした写真はかなり多く感じました。ですがそれでも、同じ持ち主の方の写真のみであり、1つの家族の思い出の重みを実感しました。そして、写真洗浄には多くの人の力が必要だと思いました。また、アルバムが泥や水に浸かってしまっても、洗浄によってそれを限界まできれいにし復元できることをより多くの人に知ってもらいたいと思いました。
・土やカビ、匂いに触れることで体験前よりも災害の悲惨さを実感できました。現地に行かなくても力になる方法を知ることができ、とても有意義な時間でした。
・アルバムを受け取って切り取り作業をしている時、アルバムの中の楽しそうな瞬間や大事な瞬間が収められた写真の状態がかなり悪くなっていることにショックを受けた。中にはもう何の写真なのかわからないほど現状を留めていないものもあり、思い出の詰まった大切な写真をこんな風に変えてしまった震災の悲惨さを強く感じた。ただ、一つ一つ写真を切り取って、実際に洗浄も経験して、一枚の写真を綺麗にした時、私自身素直に嬉しいという感情が湧いた。全く知らない人の写真だし、完全に元通りになった写真も多いわけではなかったが、それでもきっとアルバムの持ち主に写真をお返しした時に「良かった」と思ってもらえるんじゃないかと思った。
◎一般参加者のアンケートより:
・最初は「ちょっとやってみよう」くらいの気持ちで参加したが、赤ちゃんの写真だったり、幸せそうにしている写真などがあり、それがよごれているのを見ると、やるせなくなった。写真をきれいにすることで被災者の方々が喜んでくれるといいなと思った。
・大学生の方々はとてもやさしく、わからないことがあればすぐに手伝ってくれたので、とても助かった。このスタイルは、大学生の方々にとっても私たちにとっても良い機会になり、勉強になると思うので、これからも続けていってほしい。
・とてもきちょうな体験ができてよかったし、自分がもし災害にあっても写真を守りたいと思います。これからもボランティア活動をやりたいです。
・私は中学生なのですが、年がやや近い人と作業できるのはやりやすかったです。年れい的にいろんな人から親しみを持たれやすいと思います。
・説明がとてもわかりやすく、子どもにも私のような大人にもよりそってくれて、とてもよかったです。又、大学生が多世代とふれ合うというのも、今後の社会がよくなることにつながる とてもよいスタイルだと思います。大学生がとても目を配っていて素晴らしかったです。
