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ボランティアを通じた学生たちの成長を辿る
『ボランティアセンター設立5周年記念シンポジウム』を開催

2018年03月23日

 
プログラム
開会、挨拶、ボランティアセンター5年間の軌跡
第1部
事実に裏打ちされた価値創出
第2部
創出価値の背景にある学生の活動と成長の軌跡
第3部
ラーニングネットワーク・ハブによる
学生支援と学生の変容
閉会、挨拶
 2018年3月16日(金)、多摩キャンパスCスクエアにて、中央大学ボランティアセンター設立5周年を記念するシンポジウムが開催されました。
 中央大学ボランティアセンターは、東日本大震災被災地の支援をきっかけに設立しています。その後は、東北、熊本の被災地や、多摩地域でボランティア活動を行う学生たちをサポート。このほか、災害・防災リーダーを育成する講座や活動報告会の開催などを通じ、自発的に行動を起こそうとする学生たちの背中を押してきました。

 シンポジウムでは、こうしたボランティアセンターの役割を確認するとともに、ボランティアに参加する学生たちが歩んだ道のりをピックアップし、彼らの成長を追いました。
 

第1部 事実に裏打ちされた価値創出

 「ボランティアセンター5年間の軌跡」として写真と映像で活動を振り返った後、第1部がスタート。中央大学ボランティアセンター長 中澤秀雄が、ボランティアセンターが創り出している価値について、中央大学の社会貢献の柱になっていること、アクティブ・ラーニングを生み出していること、学生への指導によりキャリア形成に役立っていることなどを紹介しました。

「東日本大震災の被災地支援をスタートしてから7年。現在も多くの学生ボランティア団体が被災地へと通い、支援を続けています。
継続した活動により、今では地元の人々との信頼関係が確立され、学生たちにとっては教室では体験できない学びの場となっています。大学とは異なる多様な人々と関わることで、社会人としての振る舞いが身に付き、成長に繋がっているんです。
また、こうした活動は数々のメディアに取り上げられ、中央大学の価値の創出にも貢献しています」
中央大学ボランティアセンター長 中澤秀雄

第2部 創出価値の背景にある学生の活動と成長の軌跡

 ファシリテーターに浅野高光氏(株式会社ラーニング・イニシアティブ)を迎え、8つの学生ボランティア団体から12名の学生が登壇しました。浅野氏はボランティアセンターを通じて学修開発を支援しており、数年に渡って学生たちにヒアリングを行ってきました。

 このヒアリングの記録から見えたのは、学生たちは所属団体が異なっても、時には同じような壁にぶつかり、意見し合い、互いをお手本にしながら成長してきた姿です。

 ――現場の変化に応じたボランティアの必要性を感じ、先輩たちの姿から自分なりの答えを導き出した学生。所属団体の理念に立ち返り、“ボランティアを受ける人の自立を妨げないボランティア”の道を模索する学生。リーダーとしてメンバーを引っ張ることができず、“周囲の協力を得る”という自分なりのリーダー像に辿り着いた学生など、それぞれの成長の軌跡がありました。
 こうした学生たちの様子を、団体の垣根を超え5つのテーマに分けて紹介されました。
■ファシリテーター
浅野高光 氏(株式会社ラーニング・イニシアティブ)

■登壇学生・テーマ
①コミュニティ支援とは何をするのか:高齢者と子供の視点
大谷夏子さん(文学部3年、「面瀬学習支援」2016代表)
木村亘佑さん(法学部3年、「チームくまもと」2017代表・「はまらいんや」2016代表)

②コミュニティ支援の現場:先発組・後発組、それぞれの悩み
千葉麻由さん(文学部2年、「はまらいんや」2017代表)
岩立文香さん(文学部3年生、「チーム女川」2016代表)
日下部真莉さん(法学部2年、「チーム女川」2017代表)

③複数の現場に立つことで得られたメタ視点
田中瑠海さん(商学部3年、「はまぎくのつぼみ」2016代表)
向山碧杜さん(法学部2年、「チーム防災」2017代表)
森 春菜さん(法学部3年、「落川交流センター学生スタッフ」2016代表)
④チームマネジメント
梅森 隼さん(総合政策学部2年、「面瀬学習支援」2017代表)
今野陽介さん(総合政策学部2年、「はまぎくのつぼみ」2017代表)

⑤「出る杭」水面下の試行錯誤
池田木綿奈さん(理工学部3年、「りこボラ!」2016代表)
松田美慧さん(理工学部1年、「りこボラ!」2017副代表)


会場入り口には、各学生ボラティア団体の
活動を紹介するパネルが掲示された

第3部 ラーニングネットワーク・ハブによる学生支援と学生の変容

 ボランティアセンターが公認する6つの学生ボランティア団体より、6名の顧問教員が登壇しました。
 第2部での発表を受け、顧問教員からは「学生たちの主体性によって、枠組みを超えた成果、成長が得られている」、「学びを継承していけるのは、大学ならではのよさ」といった意見が述べられました。

 また、来場者として参加していた副学長・法学部教授 中島康予から、「ボランティアセンターの取り組みはまだ始まったばかりだが、中央大学の長い歴史に根付かせてほしい」といった声が上がりました。

 約2時間半にわたって開催されたシンポジウムは、ボランティアセンター・コーディネーター 開澤裕美の、学生を受け入れてくれる現場、支援してくれる人々への感謝の言葉で締めくくられました。

■ファシリテーター
浅野高光(株式会社ラーニング・イニシアティブ)

■登壇者
ボランティアセンター公認学生団体顧問
法学部教授 小室夕里:「はまぎくのつぼみ」
法学部教授 中澤秀雄:「はまらいんや」「チーム防災」
法学部准教授 西 亮太:「面瀬学習支援」
法学部教授 平山令二:「チームくまもと」
法学部准教授 宮本航平:「ちームくまもと」
理工学部教授 田口善弘:「りこボラ!」
学生課・ボランティアセンター担当 亀田直明