
↑青年海外協力協会(JOCA)・巨海亮二氏
まず、青年海外協力協会(JOCA)・巨海亮二氏がJICAボランティア事業に関する概要を説明。青年海外協力隊は世界88カ国で、累計40,247名の活動実績があり、現在も71カ国で1,985名が活動中で、教育分野、福祉・保険・医療分野、スポーツ分野、農業分野、工業分野など多岐にわたるシゴトがあることなどが紹介されました。
青年海外協力隊の体験談については、本学の理工学部を卒業し、水質検査の職種でブータンに派遣されていた長﨑和之氏から発表がありました。青年海外協力隊に応募した動機、ブータンに派遣中の活動、楽しかったことや苦労したことについて話がありました。
国際センター・小川正純氏からは、タイで行われるプリンセスチュラポン・サイエンス・ハイスクール・パトゥムタニー校における連携事業への参加募集について説明がありました。中央大学、タイ教育省、JICAタイ事務所の3者は、覚書を結び連携を予定しています。これによりJICAでは、本学の大学生、大学院生、卒業生を対象に、サイエンス・ハイスクール・パトゥムタニー校へ青年海外協力隊として派遣される人材を募集する予定です。派遣される隊員は、コンピュータ技術に関する授業のアシスタントなどを行います。
セミナーに参加した学生たちは、自らが学んでいる技術を派遣先でどう活かせるかなどに関心があり、技術者として活動していたOBの貴重な話に熱心に耳を傾けていました。
質疑応答ではJICAボランティアへの参加を検討する学生たちから、活発な質問が飛び交いました。
JICAの青年海外協力隊には120を超える職種があり、中央大学出身者はコミュニティ開発、理科教育、数学教育、コンピュータ技術などの職種で、これまでに青年海外協力隊282名、日系社会青年ボランティア3名が派遣されています。(2015年5月31日現在)
長﨑和之氏 体験談概要
プロフィール 
2003年_中央大学理工学部応用化学科を卒業。
2005年_中央大学大学院理工学研究科応用化学専攻修了。
理化学機器メーカーに就職し、水を浄化する装置の開発に従事。
2011年_青年海外協力隊平成23年度1次隊としてブータン王国に派遣される。
派遣国:ブータン王国 職種:水質調査

2003年_中央大学理工学部応用化学科を卒業。
2005年_中央大学大学院理工学研究科応用化学専攻修了。
理化学機器メーカーに就職し、水を浄化する装置の開発に従事。
2011年_青年海外協力隊平成23年度1次隊としてブータン王国に派遣される。
派遣国:ブータン王国 職種:水質調査
応募のきっかけ
派遣準備
ブータンからの要請を受けるにあたり、自分の能力とブータンから要望されるスキルの差を埋めるための研修を受けました。語学面では、日常英会話と専門用語を学ぶテクニカルの英会話クラスを受講しました。全部で65日間、訓練所でこれらの研修を受けて、ブータンに出発しました。
ブータンでの仕事
質疑応答
職種にもよると思います。日本の生活環境と大きく異なる地に派遣される場合は、体力がある若い頃に行った方がいいかもしれません。しかし、個人的には社会経験を積んでから参加するのがお勧めです。初めての職場経験が海外だと、ビジネスマナーなどの違いから帰国後に苦労すると思うからです。(長﨑氏)
年齢における上下関係が厳しい国や場所もあります。しかし、コミュニティ開発や青少年活動といった若さが武器になる職種もあり、一概にどちらが良いとは言えません。(巨海氏)
帰国後、青年海外協力隊の経験は活かされていますか?
行って後悔したことはありません。考え方が変わり、英語も上達し、行って楽しかったです。JICAのブータン事務所所長は、「2年間の経験がデメリットになることは絶対にない」と言っていました。僕もそう思います。帰国後、半年は就職活動をして大変でもありましたが、就職はできます! やれば、できないことなんてありません。(長﨑氏)
若いうちに海外での生活を経験することで、価値観が変わってくると思います。日本の狭い価値観の中で生きていたことに気付くはずです。帰国後、同じ仕事に復帰したとしても、仕事に対する取り組み方、考え方が変わると思います。(巨海氏)
【2014年記事】青年海外協力隊(職種:コンピュータ技術)の学内候補者~タイ国サイエンス・ハイスクールへの派遣について
2015年度の募集については9~10月頃を予定。詳細は追って告知します。