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第29回 中央大学学術シンポジウム 国際セミナー "Demand Response Markets in Smart Grid : Smart Buildings, and Transactive Control" が開催されました

2023年12月01日

   ~スマートグリッド上の需要応答市場:スマートビルディングと取引の動的制御~
 2023年11月7日(火)、後楽園キャンパスにて、第29回中央大学学術シンポジウム 国際セミナーDemand Response Markets in Smart Grid: Smart Buildings, and Transactive Control ~スマートグリッド上の需要応答市場:スマートビルディングと取引の動的制御~」が開催されました。
 中央大学の海外拠点「中央大学パシフィック・オフィス」のあるハワイ大学マノア校より、工学部機械工学科 教授のReza Ghorbani 先生をお招きして講義をしていただきました。Reza 先生には、2023年10月にハワイ大学で開催された『中央大学パシフィック・オフィス開設10周年記念 中央大学・ハワイ大学合同国際シンポジウム/中央大学学術シンポジウム:「ウェルビーイングのための認知多様性への学際的アプローチ」』においても講演していただきました。

▲Reza Ghorbani 先生

 本セミナーは、対面・オンライン併用のハイブリッド形式で開催されました。講演に先立ち、中央大学副学長・研究推進支援本部長・理工学部教授  加藤俊一が開会のあいさつをしました。続いて、Reza Ghorbani 先生による講演が行われました。理工学部や法学部など学内外の研究者や本学の理工学部・理工学研究科の学生・留学生など、約30人が対面とオンラインで参加し、講義を熱心に聞き入っていました。
 
 Reza 先生の研究領域は、ロボット工学、電力システム、再生エネルギー設計等、多岐に渡っています。また、先生はハワイ大学マノア校「再生可能エネルギーデザインラボ(Renewable Energy Design Laboratory )」を主宰しておられます。最近は、持続可能なエネルギー生産(波力、風力、太陽光発電)、輸送におけるエネルギー効率(ハイブリッド、PHEV、EV)、大規模エネルギー管理(スマートグリッド、システムの最適化)、デザイン形態学、エネルギー政策、新技術の研究、教育に重点を置いた研究を行っています。

 講演では、電力の自由化が進んでいる米国における電力の安定供給とサービスに関する状況や課題を中心に、DR(Demand Response;需要応答電気消費量を自動調整するプログラム)、AC(Aggregation Coordinator;安全で安定した電力供給を維持するために必要なサービス)、電力売買、スマートホーム(IoT・AI技術を活用した住宅設備を利用するなどしてエネルギー消費量を最適化した住宅)の実現に向けた実験、スマートグリッド技術を活用する上でのサイバーセキュリティ等についてお話いただきました。
 
【Profile】Reza Ghorbani 先生 プロフィール
ハワイ大学機械工学部教授/ハワイ大学マノア校 再生可能エネルギーデザインラボ(Renewable Energy Design Laboratory)主宰
2000年シャリフ工科大学航空宇宙工学学士、2002年シャリフ工科大学航空宇宙工学修士、2008年マニトバ大学機械工学博士。NSERC特別研究員、日本学術振興会特別研究員。持続可能性、人間の心、好奇心、問題解決に興味がある。再生可能エネルギー装置や海洋動水力発電システム、スマートグリッドのインテリジェント制御、最新の電力網アーキテクチャ、システム最適化、高性能弾性アクチュエータ、システムダイナミクス、ロボット工学など、幅広い分野に関心を持つ。60以上の査読付き論文、数件の特許出願中。ロボット工学で5つの国際賞を受賞。
(ハワイ大学公式ホームページより)
●中央大学学術シンポジウムについて
「中央大学学術シンポジウム」は、3年間の研究期間でプロジェクトチームを組織し、その開催を通じて共同研究の成果を広く社会に還元していくという理念の下で各種の研究行事を行っています。理工学研究所が担当する第29回中央大学学術シンポジウムは、コロナ禍の中で約3年間に渡る研究活動を行い、2023年12月(予定)に総括シンポジウムを行います。本セミナーはその一環としての研究行事です。

●海外拠点第1号「中央大学パシフィック・オフィス」
本学では、2013年12月にハワイ大学マノア校イースト・ウェスト・センター内に、海外拠点第1号となる「中央大学パシフィック・オフィス」を開設し、2023年に10周年を迎えました。本セミナーは、10年間に渡るハワイ大学との連携とこれからの研究交流のさらなる活性化を目指す研究交流の一環としても開催されました。