大学院

【究める vol.143】李 鋒さん(経済学研究科 博士後期課程)が国際開発学会で発表しました

2024年07月22日

発表会場にて

経済学研究科 博士後期課程に在籍している 李 鋒(リ ホウ)さんが
国際開発学会 第25回春季大会で発表を行いました。
本記事では、李さんによる発表内容の紹介や発表にあたってのメッセージをお届けします。

「国際開発学会」について

国際開発学会は、従来、各学問分野で発展してきた開発問題に関する知識、経験体系を集約し、横断的な学術的研究組織として活動を展開しています。また、この学会活動を通じて開発研究および開発協力に従事する人材の養成に貢献することを目的としています。

発表について

本研究では、中国家計金融調査(CHFS)のマイクロサンプルデータを用いて、(農業)農村、(非農業)都市、(農業)農村から(非農業)都市への転換(農転非)、都市に住んでいる農村の人々、および中国全体における人口の平均教育年数(AYS)のジニ係数のDagum分解を計算することにより、中国の地域の教育格差を分析しました。その結果、農村と都市の教育格差は比較的大きく、農村から都市への転換のジニ係数は都市に近いことがわかりました。一方で、農村の人々と都市に住む農村の人々の教育のジニ係数はほとんど変化していませんでした。

発表を終えて

国際開発学会は、途上国の発表者(研究者も含む)や、途上国の事情を研究している先進国の研究者が集まる学会です。発表のセッションは同じ分野の研究者(あるいは準研究者)たちです。

発表修了後に、コメンテーターが自分の発表の内容を質問し、貴重な意見を頂くチャンスがあります。ただし、その時間は20分しかなく、全ての議論ができないため、全ての発表が終わった後に自分のコメンテーターのスライドをコピーして持ち帰りました。自分のコメンテーターとの議論だけではなく、他の研究者あるいは他の博士後期課程の学生との交流もとても大事だと思います。