国際連携・留学

【G-SPARKキャリアアップセミナー】「スペイン語からガリシア語まで!ぶっ飛び行動力で切り開くキャリア物語」を開催しました

スペイン語からガリシア語まで!? 行動力で切り開くキャリアストーリー

中央大学国際センターでは、2025年7月16日、キャリア形成において重要な「行動力」と「巻き込み力」をテーマに、特別セミナー「スペイン語からガリシア語まで!ぶっ飛び行動力で切り開くキャリア物語」を開催しました。
本セミナーには、本学の卒業生であり、「やりたいこと」を軸に多様なキャリアを切り拓いてこられた大木雅志氏を講師としてお迎えしました。学生時代から主体的に行動し、国際的な舞台で挑戦を重ねてきた大木氏の実体験に基づくお話は、理論にとどまらない説得力と熱量にあふれており、参加学生に大きな刺激を与える内容となりました。

講師・大木雅志先生(中央大学法学部卒)のご紹介

中央大学在学中に、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ大学へ交換留学されました。卒業後は、同大学の大学院に進学し、国際協力プロジェクト・マネジメントについて研究を行うとともに、ガリシア国際研究所にて調査研究活動を開始されました。
新卒で大成建設株式会社に入社し、海外建設工事プロジェクトや海外現地法人の管理業務に携わり、その後、外務省の専門調査員として中米グアテマラに駐在し、現地の政治・経済情報の収集や日本企業の支援を担当されました。
帰国後は、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社にて、国際開発アドバイザリー業務および日本企業の海外展開支援に8年間従事されました。現在は、株式会社ネクストビートの執行役員CSOとして、ベンチャー企業の経営に携わっておられます。また、本学および日本大学にてスペイン語の授業を担当されており、日本国内にとどまらず、世界中のフィールドにおいて、"スペイン語"×"ビジネス・教育・研究”を掛け合わせた独自のキャリアを築いていらっしゃいます。

中央大学法学部 非常勤講師(スペイン語)、日本大学商学部 非常勤講師(スペイン語)、ガリシア国際研究所(IGADI)研究員(スペイン)、株式会社ネクストビート執行役員CSO、東京都アントレプレナーシップ育成プログラムサポーター

<参考>プロフィール関連ページ
大木 雅志 | TIB Students
大木 雅志 (Masashi Oki) - マイポータル - researchmap
大木 雅志 |株式会社ネクストビート

セミナー内容

キャリア形成の軸:3つの円「やりたいこと」「できること」「ニーズ」を広げる方法

大木氏は、キャリアを築く上で大切な4つの視点を紹介しました。

①自己理解
「〇〇になりたい」ではなく、「〇〇をやりたい」をイメージすることが重要、自分の興味・性格・得意分野を整理して、自分らしい目標を設定する

②課題発見力・解決力
行きたい場所に実際に足を運び、経験を通して理解を深める、常にアンテナを張り、情報収集を行う

③バックキャスティング思考
目標から逆算して「今やるべきこと」を考える力、インプットだけでなく、アウトプットを重視する

④行動する知性
行動量を増やし、アイデアを具体化する、リーダーシップと共創力を高める

学生時代の経験がキャリアの土台に

学生時代の「飛び込む力」が、グローバルキャリアの原点に

中央大学に在学中、大木氏は学内の学びにとどまらず、自ら積極的に学外の活動に飛び込んでいきました。特に関心を寄せたのは「国際協力」や「環境」、「多文化理解」。その関心を自ら行動に移し、NPO活動や海外フィールドワーク、インターンシップなど、さまざまな実践の場に身を置いてきました。大学の授業だけに依存せず、国際協力団体でのプロジェクト参加や国内外の学生との協働を通して、教室では得られない“生きた学び”を積み重ねていったのです。

「まずはやってみる」が世界を拓く:未知の言語との出会いがグローバルキャリアの出発点になった

2005年夏、ちょうど中央大学がスペインの大学との交換留学を開始したところ、第1期生として1年間スペイン・サンティアゴ・デ・コンポステーラ大学へ留学することになりました。ところが現地に到着してみると予想外の事態が待っていました。スペイン語圏だと思っていたサンティアゴの街では、スペイン語も通じるけど、「ガリシア語」が日常の中心だったのです。大学内や町のほとんどの情報はガリシア語。そんな状況の中で、「ガリシア語が話せる日本人はいない、これはむしろチャンスだ」ととらえ、未知の言語・ガリシア語の習得に挑戦することになりました。

留学から帰国する際に立ち寄った南米では、現地の社会課題に直面し、解決の糸口を模索する中で、大木氏は「自分がどう関わっていけるのか」「どんな役割を果たせるのか」という問いを持ち始めます。それが後のキャリア選択、そして大学院での研究テーマ「国際協力プロジェクト・マネジメント」へとつながっていきました。

学生時代に積み重ねたのは、単なる“経験”ではなく、“意志ある行動”の連続でした。そこに共通していたのは、「まずはやってみる」というシンプルで強力な原動力です。このように、自らの関心に対して能動的に行動し、学びの機会を自ら切り拓いてきたことが、グローバルに活躍するキャリアの基盤となっているのです。

参加者の声

  • またこのようなイベントに参加したい
  • オンライン開催もしてほしい
  • 私は今大学四年で就職先も決まっていますが、自分のキャリアの決め方、考え方が浅かったなと感じました。自分はやりたいことがわからず、できることも少ないため、働く環境や会社名、条件で決めてしまいました。今回講演を受けて、先生の生き方カッコいいなと思い、やりたいこと×できること×社会のニーズの交わる部分を本気で考えていこうと思いました。まず思ったのが自分のできることが少ないのでそこを増やしつつ、行動しながらやりたいことを見つけていこうと思います。本日は素晴らしい講演をありがとうございました!!

まとめ

大木氏のキャリアに共通しているのは、常に「自分の興味を追求すること」と「新しいことに挑戦し続ける姿勢」です。キャリアの選択肢を広げていくためには、まず自分の「やりたいこと」や「関心のある分野」に積極的に飛び込んでいくことが重要で、自分の意志で行動する力こそが、これからのキャリアを切り開く鍵になるのではないでしょうか。

将来に不安を感じている学生にとっても、大木氏のお話はキャリアを切り開くためのヒントと勇気を与えてくれる、貴重な機会となりました。

<アントレプレナーシップ教育の取組>
中央大学ではアントレプレナーシップ教育を「不確実な状況で新しい価値に挑戦する精神を育てるための基礎教育」として、起業という限定的な活動に留めず、世界に通じるエコシステムのなかで力を発揮できるグローバルなマインドを持つ人材の養成を目指しています。