国際交流基金への見学調査
2025年6月17日(火)、中川康弘ゼミは、新宿区四谷にある国際交流基金(The Japan Foundation)を訪問し、同基金の事業内容や基本方針についてお話を伺いました。
国際交流基金は、1972年に外務省所管の特殊法人として設立され、2003年には独立行政法人となった、日本の国際文化交流を専門とする機関です。「日本の友人を増やす」ことを目的とし、文化芸術交流、日本語教育、日本研究・国際対話の事業を展開しています。
たとえば文化芸術交流では、音楽や演劇、映画などを通じて日本文化を世界に発信しており、日本語教育においては、日本語能力試験(JLPT)の実施、日本語教材やEラーニングの開発・提供、海外日本語教師向けの研修や日本語パートナーズの派遣などを行っています。
お話の中では、伝統文化だけではなく、最新の日本文化を伝えることの大切さにも触れられていました。たとえば、日本の音楽を例にすると、海外の方は和太鼓を挙げるかもしれません。もちろんそれも重要な文化ですが、私たち世代に人気の「ヤバいTシャツ屋さん」などのバンドも話題に上がりました。このような「最新の日本文化」を伝えることも、仲良くなるきっかけとなるとおっしゃっていました。
私自身、この「最新の文化を伝える」という活動がとても印象的でした。特に、今の日本の姿を発信することが、海外とのつながりをより自然で身近なものにするのだと感じました。同時に、私自身が他国に対して抱いていたイメージが、どれだけ限られたものだったかにも気づくことができました。国際交流基金のような存在が、日本と世界をつなぐ橋渡しとなっており、その活動の意義をひろめる重要性を感じることができたと思います。
中川ゼミでは、文献講読や海外実態調査を通じて、言語、文化、教育などについて各ゼミ生が考えを深めています。今回の見学調査は、その学びを社会と結びつけて考える貴重な機会となりました。今後のゼミ活動や研究に、今回の経験を活かしていきたいと思います。
(執筆:文学部人文社会学科ドイツ語文学文化専攻3年 村上はな)

前列中央が日本語第1事業部の松井優樹さん、右がブランド推進部の長谷山元太さん、後列向かって右が日本語試験センターの成冨太朗さん