国際連携・留学
国際センター活動報告(2025年度)
「本学の国際化の将来構想について-実現可能性を重視した多面的な国際化の展開-(Chuo Global-X)」の展開
2026年4月13日
国際センター所長 国松麻季
本学は、2024年6月に新たな国際化戦略である「本学の国際化の将来構想について-実現可能性を重視した多面的な国際化の展開-(Chuo Global-X)」を策定しました。以来、みなさまのご理解とご協力を得ながら、ロードマップに基づき具体的な取り組みを進めています。
Chuo Global-Xとは
中央大学は、使命として「グローバルな視野と実地応用の力を備え、人類の福祉に貢献する人材の育成」を掲げています。これを実現するために、本学の国際化の将来構想について、実現可能性を重視した多面的な国際化の展開のパッケージを、Chuo Global-X (Chuo Multidimensional Global Expansion Project)と称する国際化戦略としてとりまとめました。この戦略はグローバル人材育成・海外ネットワークの拡大、教育研究の国際化、および国際化推進体制の整備にかかわる43の施策を含む幅広いものです。
2024年秋より進めている取り組みのうち、2025年度末までの主な施策の成果を活動分野ごとご報告します。
海外留学の促進
人材育成に資する海外留学促進のための活動を「ファーストステップ計画-Take the first step towards your dream」と名付け、より多くの中大生に対し、まずは世界への一歩を踏み出すための後押しを行っています。今年度までに、海外留学奨学金制度の刷新、長期交換留学の学内選考方法の見直しによる透明性の向上、留学の事前・事後研修の活動などを進めました。また、学内の奨学金に加え、日本学生支援機構(JASSO)の海外留学制度に採択されたことにより、外部奨学金の活用も進めています。
さらには、留学経験者である学生有志団体「SIPS」は、学内で留学相談ステーションの開設、各附属校における説明会・体験報告会の実施など、留学機運醸成の取り組みを主体的に進めています*1。また、公式HPの海外留学に関するウェブサイトをリニューアルし、多様な留学プログラムの紹介や経験者の体験談を大幅に拡充しました。
*1 【留学応援団SIPS】中央大学高等学校を訪問しました!(2026年2月20日掲載)
留学生受入の促進
優秀な留学生を多く迎えるための「#YouAreWelcomeChuo プロジェクト」のもとでは、渡日と新生活を応援する「ChuoWelcome奨学金」の創設、アンケートを通じたニーズ把握に基づく在学中のサポートの強化、留学生に特化したキャリア支援、海外サポートデスクの開設など、留学生の在学前・在学中・在学後を一貫して支援する取り組みを進めています。たとえば、入学前支援の一例としては、今年1月が2度目の開催となった入学試験に合格した留学生を対象とするオンライン説明会には、世界各国から数多くの方が参加され、職員の説明や先輩留学生との対話などを通じ、日本での新生活の不安解消に役立てていただいています。
海外での日本留学フェアへの出展を通じた海外募集・海外広報活動の強化にも力を入れています。2025年度には、中国、韓国、台湾、マレーシア、ベトナム、インドネシア、タイなどにおいて、日本留学に関心を持つ若者や保護者の方々と対話の機会を持ちました。また、2026年2月には、東京都のプロジェクトにより、中央大学で学ぶ留学生が多摩キャンパスの魅力を伝える360度VRバーチャルツアー動画が公開されるなど、関係機関と連携した効果的な広報活動に努めています。
協定校戦略
協定校戦略も大きく前進しています。2024・2025年度に23校と新規に協定を締結し(うち学生交換実施予定校20校)、本学の協定校のネットワークは世界42の国と地域、235の大学・機関に及んでいます(2026年4月1日現在)。協定締結の節目では、トップ同士が調印式の機会に緊密な連携に向けた取り組みを確認する機会を設けることもあります。また、2025年9月には、本学初の3大学協定も締結しました。
協定校の拡大は、学生のモビリティの促進に資するよう、地域の多様性や語学要件にも配慮しています。2025年8月には、こうした考え方を新たに協定校戦略としてとりまとめ、新規締結や協定廃止の方針を明確化しました。
既存・新規協定校を含む国際高等教育担当者が一堂に会する国際教育協会の年次会合の場も、協定校戦略の効果的な推進や、安全・安心な交換留学のための情報交換の機会として積極的に活用しています*2。
*2 APAIE2026に本学がブース出展をしました(2026年3月3日掲載)
グロ-バル・アントレプレナーシップ教育推進
グローバル・アントレプレナーシップ教育は、本学の国際化戦略の特色のひとつです。2024年7月開催のキックオフ・シンポジウム以来、アントレマインド育成のための起業家やイントレプレナーによる講演会、起業家育成プログラム、ワークショップ、フィールドツアー、大学をよりよくするアイディアコンテストなど様々なプログラムを実施していました。2025年度のアイディアコンテストの受賞作品には、実現に向けて進んでいますものもあります*3。
2024年10月から2025年度にかけては、東京都大学発スタートアップ創出支援事業として採択されたことによって、起業相談員の配置や起業相談スペース「Dream Box」の設置を含む多くの取り組みが可能となりました。2025年12月に開催した国際ビジネスコンテストには世界中から200組の応募があり、シンポジウム・ファイナルピッチには250名超が参加する国際共創の場となりました。他大学や自治体とのネットワーク強化などの成果も上げています。2026年3月には、中大卒業生・在校生アントレプレナーらを学生記者が紹介する冊子「CHUO ROOTS」を発刊し、出版記念会合は貴重なネットワーキングの場となりました。
*3 未来共創ラボ「DREAM BOX」出店・スペース貸し出しスタート(2026年3月16日掲載)
国際推進体制の整備
Global-Xの実現を促進する手法のひとつとして「伴走型支援による国際化推進 (Global Links)」を掲げました。国際センターが組織する国際化支援チームが学部などの学内組織を個別に訪問し、対話を通じて課題を共有しながら国際化の後押しをするという取り組みです。この「伴走型支援」については、これまで各学部にアンケートにご協力いただいたうえで2025年2~6月に対話の機会を設けました。
2024年秋以降、Chuo Global-Xの各分野の施策の進捗管理を行うとともに、留学動向や活動状況を継続的にウォッチするために、学内に複数の委員会を設立し、学内のみなさまには委員としてご協力いただいています。
国際交流・国際共修
国際センターでは、国際連携校との関係強化の取り組み*4や、中央大学に関心を持ち来訪される教育関係者との対話や大学生や高校生などへの学びの機会の提供*5を日々行っています。
また、国際共修の場である国際教育寮(International Residence Chuo: IRC)は、多様なバックグラウンドをもつ学生が共に暮らし、寮生が主体的に交流を深めています。
*4 インドネシアの高校生24名らが来校しました(2026年1月20日掲載)
*5 国際連携校 日本国際学校(JIS)で創立10周年記念行事が行われました(2026年3月7日)
2026年度に向けて
以上のとおり、国際化戦略Global-Xに基づき、2024年7月以降、さまざまな施策を進めてきました。2026年度は「伴走型支援」の対象を拡大するとともに、学部等との個別の対話を深めて参ります。また、新たなコーディネータの配置、留学生との交流機会の拡大、国際共修、広報機能の強化を進める予定です。海外留学のさらなる機運醸成のための学生団体との連携、新たな制度である予約型奨学金や短期留学奨学金の運用開始、留学モビリティの拡大を重視した学生交換の実現性が高い協定校の開拓などにも取り組みます。
今後も中央大学の国際化とGlobal-Xの推進に向けまして、みなさまのご理解とご協力をお願いいたします。



