GO GLOBAL

「G-SPARK⚡」ビジネスプラン発表会-想いをアイデアへ、アイデアを価値へ- 大学生17チームがビジネスプランを発表

2026年8月27日(木)、Tokyo Innovation Base(有楽町)にて、大学生がゼロから自身の事業アイデアの実現を本気で目指す年間プログラム「中央大学 G-SPARK」の前期最終回となる「ビジネスプラン発表会」を開催しました。

本イベントは、約4か月にわたり、ReGACY Innovation Group株式会社の桶谷氏による講義(全6回)や、同社のスタッフによる個別メンタリング(隔週1時間)を通じて磨き上げてきたビジネスプランの成果を発表する場です。

当日は、17のチームが参加し、それぞれが着目した社会課題やニーズをもとに、仮説検証の成果を発表しました。学生ならではの発想を生かしたアイデアに加え、ユーザーインタビューや市場調査を踏まえた特定のターゲットへの実践的で実現可能性の高いビジネスモデルの提案も数多く見られました。

参加者は、普段直接話を聞く機会の少ないベンチャーキャピタル(VC)や起業家の審査員から講評やアドバイスを受け、自身のアイデアや事業構想について実務家の視点からフィードバックを得て、さらなるブラッシュアップにつなげる機会となりました。

また、本プログラムに参加する約40名の学生が一堂に会したことで、チームや大学の枠を超えた交流も生まれました。参加者同士が対面で情報交換を行うなど交流を深め、今後の連携に向けたネットワーク形成の場ともなりました。

17チームが集結 ビジネスプラン発表会を開催!

審査員の方々(左側から岩田氏、御厨氏、桶谷氏)

当日は、おそろいの色柄やスタイルで登場するチームや、直前まで準備を続けながら発表資料を手に会場入りする参加者などが続々と集まり、定刻どおり発表会がスタートしました。

今回は、ESREE Energy株式会社 代表取締役の岩田貴文氏、ユナイテッド株式会社 キャピタリストの御厨優氏、そして本プログラムの講師・メンターでもあるReGACY Innovation Group株式会社 取締役兼執行役員の桶谷建央氏の3名を審査員としてお迎えしました。

社会課題の解決に挑む学生たちのビジネスアイデア

発表会は、各チーム5分間のプレゼンテーションと質疑応答、審査員による講評で進行しました。

本発表会では、ビジネスアイデアの内容やスライドの完成度だけでなく、「人に伝わる形でアイデアを届ける力」も問われます。参加者たちは、それぞれの想いや構想を審査員や来場者へ届けようと真剣に取り組んでいました。

今回の審査では、最も優れたビジネスプランを発表したチームに「最優秀賞」、今後さらなる検討と事業化への挑戦が期待されるチームに「チャレンジ賞」を授与。さらに、優れたビジネスプランが複数見られたことから、審査員協議の結果、急遽「NEXTチャレンジ賞」が新設されました。

受賞チーム発表と審査員講評

2026年度 G-SPARK ビジネスプラン発表会 受賞者一覧

最優秀賞 山内さん(中央大学総合政策学部)

ビジネスプラン:カガクル(カガヤキマタクル)

概要: 高齢者が持つ豊富な経験や技術を「眠っている社会資産」と捉え、AIを活用して一人ひとりの経験・能力を可視化。社会側のニーズから活躍できる「役割」を逆探索し、世代や地域を越えて新たな価値を生み出す仕組みを提案。

 

チャレンジ賞 戸塚さん(慶應義大学医学部)、大友さん(慶應義塾大学医学部)、藤森さん(慶應義塾大学医学部)

ビジネスプラン:スグニン(SUGUNIN)

概要:  施設入所を検討する前段階で、不安や罪悪感から孤立し、必要な相談先に辿り着く前に情報収集を諦めてしまう「認知症患者の家族」の課題を整理。公式Webサイト上に設置したウィジェットを通じ、家族が無料で状況を整理できるレポートを自動生成し、具体的な相談行動へと促す。介護施設側には、家族の同意を得た相談データを共有する意思決定支援ツール(有償のBtoB SaaS)として提供し、適切な支援へと繋ぐ。

 

チャレンジ賞 青山さん(中央大学文学部)

ビジネスプラン:「青空救護隊」

概要: 救急隊の到着に時間を要する郊外や山間部のイベントにおいて、高額な医療者外注の予算がなく不安を抱えたまま開催している主催者が抱える救急対応への不安や安全管理上の課題に着目。BLS(一次救命処置)訓練済みの救護員、携行用AEDの手配、事前の傷病者対応計画作成までを一括で請け負う「出張救護一括パッケージ」を中間価格帯で実現。在庫リスクのない都度レンタルと学生救護隊の組織化によって低コスト化を図り、万一の初動対応力と現場の「安心」をワンパッケージで届ける。

 

NEXTチャレンジ賞 小出さん(中央大学経済学部)、馬場さん(中央大学法学部)

ビジネスプラン:「FUDETOMO」

概要: 仕事で忙しい社会人の「趣味の絵に着手できない、途中で挫折して完成させられない、相談相手がいない」という真因課題に着目。 絵描きに特化したオンライン空間にて、固定メンバーの編成(マッチング)、作業進捗を自動録画タイムラプスで可視化し、工程別カンバン管理をすることにより再開のハードルを下げる仕組みを提案。 最後までやりきる楽しさをサブスクリプション制で支え、社会人になっても趣味の創作を諦めないライフスタイルを実現する。

本プログラムの講師であり、本発表会の審査員も務めた桶谷氏からは、全体講評として、①「事業アイデアそのものが持つスタートアップ的なポテンシャル(可能性)」、②「事業化に向けた検証の進捗状況」という2つの観点が示されました。

特に2つ目の「進捗」については、アイデアを形にするための具体的な行動や検証プロセスが重要であると指摘されました。具体的には、実際にヒアリングを行っているか、課題に対する理解をどこまで深められているか、解決策の試作や検証が進められているか、さらに資金獲得後に事業を前進させる実現可能性があるかといった点が評価のポイントとして挙げられました。

最優秀賞を受賞した中央大学 総合政策学部の山内さんのビジネスプランは、大きな市場規模が見込まれることに加え、今後の成長可能性が高く評価されました。また、顧客課題を的確に捉え、分かりやすく言語化していた点に加え、街頭インタビューやヒアリングを重ねながら検証を進め、その成果を限られた発表時間の中で効果的に伝えた点が高く評価され、受賞につながりました。

参加した学生の感想(発表を終えた学生たちの学びと気づき)

発表を終えた参加者からは、「緊張したが無事に発表を終えることができてよかった」「達成感を感じた」といった声が聞かれました。また、「質疑応答でもっと適切に回答したかった」「事業アイデアの検討やスライドの完成度に改善の余地があると感じた」など、自身の発表を振り返る感想も多く寄せられました。一方で、審査員からの鋭い質問や実践的なアドバイスを通じて、新たな気づきや課題を発見した参加者も多く、「インタビューなどを通じて解像度を上げていきたい」「今後さらにアイデアを発展させたい」「実際の事業化につなげていきたい」といった前向きな意見も聞かれました。

約4か月間の活動を通じて、「MECE」や「真因課題」、「ロジックツリー」といった課題分析の手法を学び、アイデアだけでなく、根拠となるデータや市場規模をもとに事業を考えることの重要性に気づいたという声が聞かれました。また、メンターとの対話を通じて、「本当にそうなのか」と問いを重ねながら仮説を検証し、自ら考え抜くことの大切さを学んだという意見も見られました。
さらに、ヒアリングや現状調査の重要性を実感し、「仮説だけではうまくいかない」「現状把握が欠かせない」といった気づきも多く寄せられました。加えて、他チームの発表を通じて社会には多様な課題が存在することや、ビジネスモデルを構築する難しさと面白さを実感したという感想も聞かれました。

参加学生から未来の挑戦者へのメッセージ

■ 中央大学 総合政策学部 山内さん(最優秀賞受賞)
人生は誰もが思うより短く、一度きりだからこそ、大学生のうちにしかできない挑戦をしてほしいと思っています。大学生は、周りから多くの支援を受けることができ、たとえ失敗しても、そこから学んでもう一度挑戦することができます。僕は、これは大学生に与えられた大きな特権だと思っています。「起業は社会人になってから、まだ学生には早い」などと考える人も多いと思います。でも、僕はむしろ逆で、失敗してもやり直せる学生のうちに、一度本気で情熱を持ち挑戦してみるべきだと思っています。もちろん、起業して成功することだけがゴールではありません。自分で課題を見つけ、考え、周りを巻き込み、実際に行動してみる。その過程だけでも、普通の学生生活では得られない経験ができます。

G-SPARKは、そんな一歩を踏み出すための最高の入口だと思います。起業するかどうかを今決める必要はありません。少しでも「何か挑戦してみたい」と思っているなら、ぜひ飛び込んでみてください。失敗を恐れるより、何もしなかったことを後悔する方が、僕はもったいないと思います。

■ 東京電機大学 システムデザイン工学部 田中さん
G-SPARKは少しでも社会課題を変えたいと思っている学生さんにぜひご参加いただきたいプログラムです。自分以外の人が社会に対してどんな課題感を抱いているのか知ることができる良い機会にもなります。とくにビジネス初学者の方は、ビジネスをしていくための基本的な部分を手厚く学ぶことができるので、入り口としてG-SPARKに参加してみてはいかがでしょうか。

■ 中央大学 理工学部 佐々井さん
興味のあることを突き詰めるのが楽しいと思える人にはおすすめです!事業アイデアが意外と実現可能かもと思えるくらいに深掘りできるし、自分1人ではなく、仲間やメンターの方々の力を借りて、より広く細かくアイデアを実現に持っていけるので、自信がなくても参加できます!

■ 中央大学 文学部  Y・Aさん
迷っていたらとりあえず参加してみましょう。そうすれば新しい景色が見えてくるし道も拓けてきます。

後期のプログラムについて

G-SPARK後期プログラムでは、参加者が事業アイデアの実現に向けた検証に取り組みます。メンタリングやピッチ指導、ベンチャーキャピタルとの相談会などを通じて事業化を支援するほか、ステージゲート審査を通過した4チームには実証実験費用を提供します。参加者はこの支援を活用しながら事業アイデアの具体化や市場検証を進め、社会実装や事業化に向けた挑戦を続けていきます。