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文学部で、3カ国の学生がオンラインで交流する「国際協働授業」を実施しました

日本・タイ・マレーシアの学生が英語で語り合い、互いの文化を理解

2025年11月7日、14日、21日の3回にわたり、多摩キャンパス3号館の教室にて、文学部の英語学概説、英文専門演習、および英語科教育法(担当教授:若林茂則)の受講生のうち有志が集まって「国際協働授業」を実施しました。本授業は、2024年度から始まった「イノベーション推進事業」の取り組みのひとつです。
中央大学、タイのタマサート大学、マレーシアのマレーシア工科大学の3カ国の学生がオンラインでつながり、自国の文化紹介や興味のあるトピックについて英語で意見交換を行いました。母語が異なる学生同士が英語を使って交流することで、多様な文化への理解を深める貴重な機会となりました。

英語によるオンライン交流では、聞き取りの難しさや語彙不足、アクセントの違いなど、実際に対話して初めて気づく課題が数多くあります。一方で、ジェスチャーを交えたり、ゆっくり話してもらったり、お互いに助け合いながら意思疎通を図ることで、「意外と単語だけでも伝わる」「伝えようとする姿勢の大切さ」を実感した学生もいました。
授業後の学生の感想からも、英語能力や異文化理解だけでなく、思いやりや配慮をもったコミュニケーションの重要性に気づく様子がうかがえました。

■文学部グローバル・スタディーズ
地域規模で活躍できる人材の養成および学生の外国語運用能力を含めたコミュニケーション能力向上を目的として、従来の演習科目などによる海外実態調査・研修活動をさらに充実・発展させた「グローバル・スタディーズ」を開講しています。海外における実態調査・研修活動を事前学習、事後学習により有機的に深めます。

■タマサート大学、マレーシア工科大学について
中央大学は、1985年にタマサート大学と協定を締結し、2014年12月に海外拠点「中央大学・タマサート大学コラボレーションセンター」がタマサート大学タープラチャン・キャンパスに設置されました。2014年にはマレーシア工科大学と協定を締結しました。各大学とは、研究交流、学生交流、交換留学等、様々な機会を利用して今後も活発な交流を続けていく予定です。

学生の感想

各国のイベントや食文化について紹介し合いました。clothesやfoodの発音がなかなか伝わらず苦労しましたが、ジェスチャーを交えることで伝わることも多く、「伝えようとする姿勢」の大切さを実感しました。(1年)

タイとマレーシアの食文化が似ていること、日本文化が理解されていることが嬉しかったです。聞き取れず会話がかみ合わない場面もあり、リスニング力を上達させたいです。(1年)

文化やアニメについて話しました。マレーシアにも日本のお年玉のような習慣があると聞いて驚きました。相手の言うことを聞き取れなかったり、自分の思いを伝えるのに苦労しました。次回は積極的に話したいです。(1年)

季節の違いや、タイの船上マーケット、日本のお菓子「Tokyo Snack」など色々な話題で盛り上がりました。助けてもらう場面も多く、英語力や日本文化についての知識を深めたいと感じました。(1年)

抹茶が今一番人気だと知りました!英語が思い浮かばず戸惑いましたが、次回はもっと積極的に話したいです。(1年)

おすすめの観光スポットや食べ物、大学で学んでいることなどを話しました。ボキャブラリーの少なさを実感し、もっと勉強しなくてはと思いました。でも単語だけで意外と伝わることを知りました。(3年)

日本のサンリオや着物を紹介したら、知っている!かわいい!など良い反応をしてくれました。語彙不足で苦労しましたが、先生からアドバイスをいただき、前回より上手く交流できて楽しかったです。(3年)

好きなアーティストや有名な場所について話しました。みんなフレンドリーで友人ができました!簡単な英語やジェスチャーでも伝わることを実感しました。(3年)

英語といっても国によって発音が大きく異なること、特にマレーシアではインド系や中国系など民族によって発音が大きく違うことに気づきました。もっと多くの国の人と話してみたいという気持ちになりました。(4年)

文化について幅広くディスカッションし、有意義な時間となりました。他大学の学生が自国との比較を通して熱心に理解しようとしていた点が印象的でした。聞き返し方など、失礼にならない表現を工夫することが学びになりました。(文学研究科)