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国際センター|仲間と先輩との対話で留学計画を具体化する事前研修を実施しました

限られた期間での海外留学の成果は、現地で何を学び、経験するかだけでなく、出発前に留学の目的や目標をどれだけ明確にできるかによって大きく左右されます。本学では、2026年7月4日(土)、多摩キャンパス グローバル館7階において、派遣留学を控えた学生を対象に、自己理解を深めながら留学計画を具体化する研修会を開催しました。講師には、トビタテ!留学JAPANの同窓会組織「とまりぎ」の代表で、本学の卒業生でもある中川瑛氏を迎え、参加した学生たちは対話やワークを通じて留学への思いや目標を整理しました。

冒頭では、国際センター所長の国松麻季(副学長・国際経営学部教授)が挨拶に立ちました。海外で学び、働いた経験を振り返りながら、「それぞれの派遣先で新しい景色を見てください」「自分自身を大切にしましょう」「さまざまな支援や恵まれた環境への感謝を忘れずに過ごしましょう」と学生たちに呼びかけ、あたたかなエールを送りました。

続いて、中川氏のファシリテーションのもと、学生たちは留学に対する現在の考えや目標をワークシートに書き込み、小グループで共有しました。派遣先は異なっていても、「留学を通じて成長したい」という共通の思いを持つ学生同士が、それぞれの計画やゴールを具体化しながら交流を深める貴重な機会となりました。また、昨年度の留学経験者もメンターとして参加し、実体験に基づくアドバイスを共有しました。

学生たちは、自らの考えや将来像を言語化して共有することで視野を広げるとともに、初対面の相手とのコミュニケーションを通じて新たなつながりを築いていました。意見交換を重ねるにつれて会場の雰囲気も一層活発になり、学生たちは自身の経験や思いを生き生きと語り合い、積極的に質問を交わす姿が見られました。

互いの対話による「気づき」を通じて、留学計画が深化されていく学生たちの様子をレポートします。

対話を通じて、留学への想いと目的を深める

「どこの国への留学を予定していますか?」「あなたはなぜその国を選んだのですか?」

学生が会場に集まり始めた頃、何人かに尋ねてみました。イギリス留学を予定している学生は、大学での専攻とも関連するイギリス政治への関心から留学先を選んだそうです。また、ポーランド留学を予定している学生は、小学生の頃にポーランド出身のクラスメートがいたことに加え、近年、隣国ウクライナからの避難民を積極的に受け入れていることを知り、その国についてより深く学びたいと思ったと話してくれました。このように、学生たちの留学先の選択には、それぞれがこれまで関心を持ってきたテーマや経験とのつながりが見られました。

この研修は、それぞれが留学を決意した思いを改めて見つめ直し、仲間との対話を通じて考えを整理しながら、留学の目的や現地で挑戦したいことを具体化することを目的としています。
 

言葉にすることで整理される、私が本当に「やりたいこと」

グループワークでは時折「表目的」「裏目的」という言葉が聞こえてきました。ある学生は、「表目的は現地で語学力を身に付けること。裏目的は、自信のない自分を変えることです」ということを共有していました。留学は、家族や友人と離れ、異なる文化や社会の中へ飛び込む大きな挑戦です。学生として、また将来のキャリア形成の中で、語学や国際感覚を身に付けることは目的の一つであるものの、大きな挑戦の中には、それぞれ成長させたい何かがあるようです。それは同時に、初対面の人に自分自身の弱い部分を共有することでもありますが、同じ世代で、同じように留学への挑戦を決意した仲間同士だからこそ、互いの思いや悩みに共感しながら対話を進めていました。

留学経験者から学ぶ、渡航前の準備と留学中の心構え

研修では、留学を経験した先輩たちから実体験に基づく話が共有されました。

アメリカ留学を経験した学生は、学んだことの一つとして「やらぬ後悔よりやる後悔」を挙げました。ビザのトラブルやクレジットカードの紛失、英語による授業への苦労、渡航当初の孤独感など、さまざまな困難を経験したものの、周囲の支えを受けながら乗り越え、多くの学びを得たといいます。だからこそ、留学先では日々を漫然と過ごすのではなく、積極的に挑戦することの大切さを後輩たちに伝えました。また、これから留学する学生へのアドバイスとして、SNSに画像付きの日記を毎日投稿する「インスタジャーナル」を紹介しました。これは単なる思い出作りではなく、帰国後の就職活動の時などに自身の経験を振り返り、言語化するための貴重な記録になります。
「留学には多くの費用がかかり、奨学金や家族の支援を受けて渡航する人も少なくありません。だからこそ、意味のない一日はないと思っています。また、留学中の出来事も時間が経つにつれて薄れていきますが、記録を見返すことで当時の自分を振り返ることができます」

台湾への留学を経験した学生は、非英語圏であっても、現地学生や他国からの留学生との交流には英語が欠かせなかったと語りました。さらに、複数言語を並行して学ぶためにAIを活用し、自分の意見を多言語で表現する練習を重ねたという、現代ならではの実践的な学習法も紹介されました。また、それまで経験のなかったサーフィンサークルに参加したことで友人の輪が広がり、留学生活の中で予想もしなかった出会いや経験を得ることができたと振り返りました。

二人の発表後には、当日同席した留学経験者が個別相談に応じる時間も設けられました。発表では語りきれなかった体験談や悩みについて活発な対話が続き、終了時間を迎えても相談の輪は途切れず、参加した学生たちの関心の高さがうかがえました。

留学計画の深化

          「中央大学留学応援団SIPS」の説明

この研修に集まった100人を超える学生にとって、留学生活は一人ひとり異なる、かけがえのない経験となります。

講師の中川氏は、留学経験を充実させ、面白くするのは、計画通りではない、あえて「寄り道」や「はみ出し」をすることによって生まれるといいます。目の前のチャンスにはできる限り飛び込むことで、思いがけない学びや出会いが生まれると語りました。また、現地で気持ちの浮き沈み(アップダウン)が生じることがあることを「自然なこと」として受け入れ、困難な課題にぶつかったときには、遠慮せず、現地の大学のカウンセリングを含めて周囲を頼り、改善のための働きかけを積極的にすることを勧めました。

今日の研修で出会った「同期の留学仲間」とつながることは、現地で直面する困難を乗り越えたり、孤独を和らげたりする大きな力となります。

また、本学には、「中央大学留学応援団SIPS」があり、年間約200人の利用者をサポートしています。彼らは附属高校への訪問活動なども行い、帰国後もアドバイザーとして経験を次世代につなぐ循環を生み出しています。

留学への一歩を応援するために

研修後のアンケートで、「今の自分の状態を何かに例えると?」という問いを投げかけると、その答えには、多彩でユニークな回答が並びました。

離陸前の飛行機、空に放たれる風船🎈、スタートダッシュ前のランナーなど、「これから始まる挑戦」を表す声がある一方で、生まれたての小鹿や怯えている犬、ジェットコースターなど、不安や緊張を表現する声も見られました。また、スポンジや粘土、焼く前のクッキーといった「まだ成長途中」の例えからは、今後さらに自分を磨いていきたいという思いが感じられます。虎やライオン、ワクワクしている子犬などの回答には、挑戦への意欲や高揚感も表れていました。例えはそれぞれ異なりますが、共通していたのは「期待と不安を抱えながらも、新たな一歩を踏み出す準備ができている」という前向きな気持ちでした。

国際センターでは、海外留学を検討する学生に向けて、留学のメリットをはじめ、大学が提供する留学制度や支援体制、費用、単位認定、就職活動との両立など、留学に関する基礎情報を幅広く紹介しています。また、個別相談を通じて留学への第一歩を後押しするとともに、留学決定後も、学生一人ひとりが実りある留学生活を送れるよう、今回のような研修をはじめとするさまざまな支援を行っています。国際センターは、今後も学生の皆さんの国際的な学びと挑戦を応援していきます。