GO GLOBAL

世田谷区主催「令和7年度 せたがや会議 ~みんなで考える多文化共生のまち~」で法学部の学生がグループファシリテーターを担当

多文化共生の理解と課題を深め、具体的な提案を共有

2025年12月6日、世田谷区主催「令和7年度 せたがや会議~みんなで考える多文化共生のまち~」が、世田谷区民会館別館のホールにて開催されました。
本会議のコーディネーターと全体のファシリテーターを吉田 千春先生(法学部助教/イクリスせたがや共同代表)と、JungHyun Jasmine Ryu先生(東京大学グローバル教育センター講師)が担当し、グループファシリテーターを大学生・大学院生による学生ボランティア10名が担当しました。本学からは、法学部の学生4名と、法学部卒業生(現在:上智大学大学院生)1名が参加し、地域住民や外国人住民の方々が、多文化共生のまちづくりに関する意見交換を行う場を支えました。

本会議は、「いろいろな人が出会い、知り合い、つながり合うためには?」をテーマに、国籍や文化、言語の違いを越えて誰もが暮らしやすい地域社会の実現について考えることを目的として実施されたものです。
当日は、外国人区民10名、日本人区民12名が参加し、説明とアイスブレイクの後、「地域の行事や活動にもっと関わるには?」「地域でもっと❝つながり❞をつくるには?」をテーマにグループディスカッションを行いました。学生たちは参加者が意見を出しやすい雰囲気づくりを意識しながら議論を進行し、多様な立場からの考えを引き出す役割を担いました。

参加者からは、「外国の方が発言するには勇気が必要だと感じた」「定期的につながりを持てる小さな集まりを企画してほしい」「外国人向けの防災・救命講座が必要になってくる」といった多くの意見が寄せられ、地域における多文化共生の課題や可能性について理解を深める機会となりました。今回の取り組みは、学生にとっても地域社会の課題に主体的に関わる貴重な学びの場となりました。

グループファシリテーターを担当した学生の感想

住民の生の声を通して考えた多文化共生

松村 珠花さん|法学部 政治学科1年

初めてファシリテーターとして「せたがや会議」に参加させていただきました。世田谷区に在住する外国人住民・日本人住民の方々と「地域の行事や活動に外国人住民の方が関わるにはどうすればよいか」というテーマで議論を交わし、住民の方々が感じている障壁を知り、自身の中で多文化共生について考えることができました。
参加する以前、私は世田谷区民でもなければ、外国人住民の知人がいるわけでもないため、議論の場で何か力になれることがあるのか、他人事ではなく自分事として本課題を捉えることができるのか、不安に思っていました。しかし、実際にグループ内の外国人住民の方や世田谷区に長らく住む日本人住民の方の生の声を伺ったことで、日本人同士でさえご近所付き合いや地域の行事への参加が減少していることに対する問題意識、相互理解する過程で保たれるべきプライバシーの尊重といった、実情を考えるための新たな視点を得ることができました。
私の居住地区周辺には、外国人住民はいませんが、日本の外国人永住者の増加傾向の状態を見れば、全国的に外国人住民の存在が当たり前になる世の中は近い将来、現実になると思います。その中で、私たちに何ができるのか、何をするべきなのかという意識を、体験をもって生むことが重要なのだと、改めて考える機会になりました。

多文化共生において、情報保障と情報の質が重要

浅井 唯子さん|2024年度法学部卒業(現在:上智大学 グローバル・スタディーズ研究科 博士前期課程)

やはり、さまざまな文化を持つ人々が共に暮らす「多文化共生」においては、「情報保障」と、その情報の質が重要だと感じました。住民の方々からは、コミュニティに参加したいと思っていても、そのための情報が十分に得られず、機会につながりにくい状況があるとの声が聞かれました。グループ内では、SNSなどを活用して情報を集約・発信していく必要があるという意見が多く挙げられました。
また、情報の「質」についても活発な意見が交わされました。外国人参加者の中には、大人が日本特有の文化を学ぶ機会が少ないという声があり、「多文化共生」を進めるためには、自治体が主導して、文化や語学を学べる場を提供してほしいという意見もありました。このことから、マクロ・メソ・ミクロそれぞれのレベルでできることを考えることが大切だと思いました。