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グローバル・パーソンを目指す中大生 vol.039 村佐 達也さん

世界水泳200メートル自由形で、日本新記録を樹立して銅メダルを獲得!

村佐 達也さん|Tatsuya Murasa
総合政策学部1年
水泳部

2025年7月、シンガポールで開催された世界水泳選手権の男子200メートル自由形決勝で、中央大学 水泳部の村佐達也(むらさ たつや)選手が力強い泳ぎを見せました。ラスト50メートルの時点で5番手から順位を上げ、先行するパリ五輪王者を猛追。18歳にして表彰台に立ち、新時代のエース誕生を印象づけました。タイムは1分44秒54で、日本新記録を樹立。
「力を出し尽くした」と銅メダルに胸を張る村佐選手(イトマン東京所属)に、世界の舞台で得た学びや水泳の魅力、今後の目標についてお話を伺いました。

高地の代表合宿でつけた力が世界で輝く――そして次なる挑戦へ

決勝レース直後、3位とわかった瞬間の思いを教えてください
泳いでいる最中は、順位もよく分からなかったのですが、両隣の選手が近かったので、「ここで頑張れば、あきらめなければ、メダルに届くかもしれない」と感じました。特に隣のレーンにいたルーマニアのポポビッチ選手についていけば、結果もついてくると思いました。
電光掲示板で自分の3位を確認した瞬間は、「まさか自分がメダルを取れるとは」と驚き、うれしさがこみ上げました。
銅メダルという快挙をご自身ではどのように評価していますか?
自分としては、これまでと特別に変わったという感覚はありません。インターハイからこれまで、大きな大会でもあまり緊張することはなく、今回も落ち着いてレースに臨むことができました。普段通り、冷静に、自分のペースで泳げたと思います。
世界水泳では、どのような目標とプランでレースに挑みましたか?
世界水泳では、プラン通りの泳ぎができたと思います。レースでは最初の50メートルから周りをしっかり見ながら冷静に泳ぐことができ、ラスト50メートルでなんとか前に食らいつけたと思います。最後のデッドヒートは必死すぎてほとんど記憶がないのですが、「つらい」「きつい」という感覚はなく、無我夢中で泳いでいました。決勝の200メートルはあっという間に感じたというより、最初から落ち着いて泳げたレースでした。
200メートル自由形を本格的に取り組むようになってから、経験値を積み重ね、今回のような落ち着いた泳ぎにつながったと感じています。
日本新記録を塗り替えて表彰台に上がることができた、最大の要因は何だと思いますか?
さまざまなことにチャレンジしていて、それが大きな力になっていると感じています。特に、初めて参加したスペイン・シエラネバダでの高地合宿では、標高2320メートルの酸素が薄い環境でトレーニングを積むことで、心身が鍛えられたと思います。
種目が異なっていても、トップレベルで戦う選手と同じ環境で練習できたことは、自分にとって大きな刺激であり、プラスになりました。 こうした環境や挑戦、まわりから受ける刺激が積み重なって、今回の日本新記録やメダル獲得につながったのではないかと思っています。
さらに成長するために、今後の課題はありますか?
現状では200メートルでしか世界と戦えていないと感じていて、今後は100メートルや400メートルなど、他の種目でも世界と戦いたいと考えています。
特に400メートルは世界のレベルが大きく上がってきていて、前半からスピードを出し、後半の厳しい場面でどれだけ耐えられるかが問われます。スピードをどれだけ楽に出せるか、きつい場面をどう乗り越えるかが、今後の課題だと感じています。

■世界水泳選手権男子200メートル自由形 決勝(2025年7月29日/シンガポール)
①ダビド・ポポビッチ(ルーマニア)…1分43秒53
②ルーク・ホブソン(米国)…1分43秒84
③村佐達也(中央大、イトマン東京)…1分44秒54=日本新
④ファン・ソヌ(韓国)…1分44秒72
⑤カミル・シエラツキー(ポーランド)…1分45秒22
※上位5人。世界記録は1分42秒00

水泳の面白さ、魅力を広めたい

水泳を始めたきっかけと、自由形を専門とするようになった経緯を教えてください
水泳を始めたのは兄の影響で、2~3歳からプールに通うようになりました。
自由形を最初に専門とするようになったは小学6年生の頃。小さい頃は背泳ぎかクロールのどちらかでしたが、背泳ぎの練習がつらすぎて、嫌になってしまいました。一方で、自由形は練習でもスピードを出しやすく、その分休憩が取りやすいということもあり、自然と自由形の方が得意になりました。
村佐選手が考える、水泳の魅力・面白さとは何ですか?
努力した分だけ強くなれるところが、最大の魅力だと思います。海外の選手と比べると体格差があることも多いですが、小柄な選手でも世界で戦えるのが水泳の面白さです。僕自身も自由形で世界と競い合える選手になりたいので、そのために日々の練習に取り組んでいます。
目標とする選手はいますか?
世界選手権で戦った1位のダビド・ポポビッチ選手(ルーマニア)と2位のルーク・ホブソン選手(アメリカ)です。ポポビッチ選手は入場前のステージ袖でコミュニケーションを交わし刺激を受けました。ホブソン選手は2024年12月の世界短水路選手権で大きく敗れて差を感じましたが、今回はそのホブソン選手の次にゴールすることができました!
村佐選手の泳ぎやパフォーマンスで、ここを注目してほしい、より楽しめるポイントがあれば教えてください
入場する時は笑顔で入場したり、手を振ったり、パフォーマンスしたり、結構盛り上げていると思います。
腰の位置が高く水の上を滑るような泳ぎや、海外のレースでは、前半は置いていかれながらも、後半で追い上げるというレース展開にも注目していただければと思います。
今後の目標を教えてください
僕の水泳人生における大きな目標の一つは、水泳というスポーツの魅力をもっと広く伝えていくことです。水泳が好きで続けてきたからこそ、その面白さや魅力を、競技を知らない人にも知ってもらいたいと思っています。
僕自身の感覚では、水泳はまだマイナーなスポーツで、選手の名前や種目を詳しく知っている人は多くありません。だからこそ、自分が活躍することで、水泳に注目が集まるきっかけを作っていきたいと思っています。

■水泳部がインカレ7種目制覇!村佐選手はリレー含む5種目V

第101回日本学生選手権水泳競技大会(インカレ)が2025年9月4~7日、東京アクアティクスセンター(東京都江東区)で開催され、中央大学水泳部は7種目で優勝しました。学校対抗の総合成績は男子が2位、女子が9位でした。

☆優勝した水泳部メンバー(いずれも男子)
●50メートル自由形=蓮沼椋祐選手(経済3)
●100メートル自由形=村佐達也選手(総合政策1)
●200メートル自由形=村佐達也選手
●100メートルバタフライ=光永翔音選手(商2)
●4×100メートルフリーリレー
=決勝競泳順:蓮沼椋祐選手 ― 村佐達也選手 ― 光永翔音選手 ― 小山陽翔選手(法4)
●4×100メートルメドレーリレー
=決勝競泳順:三光哲平選手(法4)― 谷藤大斗選手(法4)― 村佐達也選手 ― 光永翔音選手
●男子4×200メートルフリーリレー
=決勝競泳順:嶋田大海選手(商1)― 村佐達也選手 ― 光永翔音選手 ― 蓮沼椋祐選手

学生記者が取材編集する大学広報誌「HAKUMON Chuo」

2025年11月27日発行の「HAKUMON Chuo No.287」2025 秋冬号の巻頭では、村佐達也さんを特集しています。

2025年10月、多摩キャンパスで村佐さんの取材が行われ、学生記者の倉塚凜々子さん(国際経営学部4年)がインタビューしました。同じ大学生ならではの視点から、村佐選手の魅力を引き出す質問を投げかけ、取材を通して感じた思いを取材後記としてまとめています。ぜひご覧ください。