女子卓球部・全日本大学総合卓球選手権大会（個人の部）シングルス

10月28～30日　真島総合スポーツアリーナ

山本「悔しい…でもうれしい」準優勝

 

▲バックハンドを繰り出す山本

 

　長野五輪の会場でも使われた通称ホワイトリングで行われた今大会。エース山本怜（文３）は２年連続でベスト４に入っていた。３年生となった今大会。５回戦で苦戦を強いられるも、決勝進出。決勝では同志大の成本にストレート負けを喫したが、堂々の準優勝を果たした。

 

　「悔しい。でも２年連続準決勝で負けていたので、決勝に進めたのはうれしい」。表彰式直後に優勝の気持ちを語った山本は複雑な表情をしていた。

　試練が訪れたのは５回戦。早大の１年生鎌田のサーブに苦しめられ、３ゲームを一気に取られてしまう。なんとかその後の４ゲームを取り返し勝利したものの、サポートをしていた矢島コーチに「疲れている」と苦悩を吐露した。

 

▲５回戦で勝利し笑顔を見せる山本

 

　しかしここからが山本は強かった。準々決勝の相手は鎌田と同じく早大の佐藤。得意のカットマンに２ゲームを取られるも勝利する。鬼門であった準決勝は「何度も対戦している」という専大の安藤。お互い手の内を知っているだけに終始、早いラリーが展開される。２度、デュースになるも山本がその２つのゲームをものにするなど４－１で勝利。初の決勝進出を決めた。

 

▲山本は銀メダルを首にかけた

 

　決勝はストレート負け。優勝とはならなかったが、自身初のシングルス準優勝を果たした。ダブルスでも準優勝を果たした山本は「前日の練習を早く切り上げたんですけど、軽く疲れていた」と疲労困憊（こんぱい）の状態で試合を戦っていた。その中で勝ち進めたのは「我慢して戦えた」からだ。「中大の実力のある選手と練習して上に上がれた」。チームメートと切磋琢磨（せっさたくま）してきたからこその準優勝だった。

 

▲ベスト16に入った瀬山

 

　中大で山本の他にランク入り（ベスト16）を果たしたのは瀬山咲希（文１）のみと、前大会は４人だっただけに厳しい結果に。初の全日学を経験した瀬山は「もっとガツガツいかないと。山本さんに続きたかった」と悔しがった。 　準優勝を果たした山本も「対応力」をこれからの課題に挙げた。今大会で一段階上がった山本。目指すべき頂はもう手の届く場所にある。

 

◆試合結果

１回戦

○口田実奈（経４）３ー０熊原（中京大）●

 ○中澤紬（文１）３ー０原田（東北学大）●

２回戦

○明神佑実（文３）３ー０谷田（札幌国際大）●

○瀬山３ー０水野（新潟大）●

○森田彩音（法１）３ー０内山（立命大）●

○秋田佳菜子（文２）３ー０加藤（京産大）●

●美濃口千夏（文２）１ー３朝田（同志大）○

 ●中澤１ー３打浪（神戸松蔭女学大）○

○三浦由美子（文４）３ー１岩尾（近大）●

○伊藤佑里子（法２）３ー０阿彦（東北学大）●

○口田３ー０武田（金城大）●

○永田彩夏主将（法４）３ー２工藤（青森大）●

○山本３ー０澤田（近大）●

３回戦

○明神３ー１切石（神戸松蔭女学大）●

○瀬山３ー２山地（立命大）●

●森田２ー３田中（早大）○

○秋田３ー０三輪（大正大）●

○山本３ー１上野（朝日大）●

●三浦２ー３楠川（愛工大）○

●口田０ー３池上（東京富士大）○

○永田主将３ー０竹本（神戸松蔭女学大）●

○伊藤３ー１石川（青学大）●

４回戦

○瀬山４ー１伊丹（龍谷大）●

●伊藤３ー４前瀧（日体大）○

●明神０ー４後藤（東京富士大）○

●永田主将２ー４佐藤（早大）○

○山本４ー２相原（日体大）●

●秋田２ー４佐藤（淑徳大）○

５回戦

 ●瀬山１ー４鈴木（専大）○

○山本４ー３鎌田（早大）●

準々決勝

○山本４ー２佐藤（早大）●

準決勝

○山本４ー１安藤（専大）●

決勝

 ●山本０ー４成本（同志大）○

 

記事・写真：「中大スポーツ」新聞部