AI・データサイエンスセンター

【開催報告】生成AIと共創する弁護士実務講座(2026年9月7日)

2026年09月08日

              講演の様子

2026年9月7日(月)、後楽園キャンパス産学官連携・社会共創フロア(3号館14階)にて「生成AIと共創する弁護士実務講座」(主催:中央大学AI・データサイエンスセンター 後援:中央大学法曹会)を開催しました。
 
講座の1コマ目は、本センター専任所員の難波英嗣(本学理工学術院教授
、専門分野:自然言語処理・情報検索)が「生成AIの基礎」と題して講義を行いました。講義では、「生成AIとは何か」という基本概念をはじめ、「生成AIの仕組み」や「生成AIの最新動向」を踏まえながら、「Legal AI研究の現在地(法律分野においてAIはどこまで進み、どこでつまずくのか)」に焦点を当てて紹介しました。最後に、生成AIの価値は「答えを出すこと」ではなく、「検討すべき資料・論点・選択肢を、検証可能な形で支援できること」にあると位置付けました。
講座の2コマ目は、武中裕貴弁護士(大空・山村法律事務所)が「裁判手続と生成AIの利用」と題して講義を行いました。講義では、まず弁護士が実務で活用できる生成AIとして、ChatGPT、Gemini、Claude、Kimi K3を取り上げ、それぞれの特徴や弁護士業務における位置付けについて説明しました。また、弁護士業務における人間と生成AIの役割分担を踏まえ、ツールとしてのClaude Coworkの導入手順や具体的な活用事例(訴状の作成など)、さらに業務改善を目的としたClaude Codeを活用したアプリ開発について解説しました。その後、AIエージェントによる訴訟実務の定型ワークフローの自動化や、壁打ち相手としての活用方法について説明しました。
 
講義の3コマ目は、鶴間洋平弁護士(寺本法律会計事務所)が「企業における生成AIの利用と弁護士の対応」と題して講義を行いました。講義では、まず企業における生成AIの活用、弁護士の新たな業務領域、既存業務のブラッシュアップについて説明しました。次に、AI時代に適応するキャリアの築き方として、弁護士業務をAIが代替・補助しやすい領域と人間にしか担えない領域に整理し、生成AIを単なる効率化のためのツールではなく、「法的思考を拡張するパートナー」として対話的に活用することの重要性について述べたうえで、キャリアロードマップを紹介しました。最後に、弁護士職務基本規程を軸としてAI活用に伴うリスクと責任を整理し、倫理観と責任の再認識を行いました。

参加者のアンケート結果(回答率100%)では、全員から今回の講座に「とても満足」「満足」したとの感想をいただきました。
中央大学AI・データサイエンスセンターは、AI・データサイエンス領域での社会連携を通じて、これからも社会の発展に貢献してまいります。