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中央大学FLP松野良一ゼミが制作したドキュメンタリー2作品が「地方の時代」映像祭2019で「奨励賞」受賞

2019年11月27日

 中央大学FLPジャーナリズムプログラム松野良一ゼミの学生が制作したドキュメンタリー2作品が、この度、第39回「地方の時代」映像祭2019(NHK、民放連など主催)において、「奨励賞」を受賞いたしました。2作品は、『九死一生-元台湾人日本兵の記憶-』と『ハンセン病を生きて』。市民・学生・自治体部門での受賞となりました。

受賞作品の概要

①『九死一生-元台湾人日本兵の記憶-』

東京都奥多摩湖が見渡せる場所に立つ台湾出身戦没者慰霊碑。風景が台湾の日月譚に似ているという理由で同所に建立されました。元台湾人日本兵の呉正男さん(91)は、「私もここに入る予定だった」と話します。日本統治時代の台湾に生まれ、13歳で日本へ渡りました。軍国主義教育を受け、志したのは日本軍への入隊でした。陸軍の航空通信士となり、最後は特攻命令を受けましたが、朝鮮半島で終戦を迎えました。しかし、その後ソ連の捕虜となり、カザフスタンで2年間にわたる過酷な抑留生活を送りました。戦争、特攻隊、シベリア抑留という「不運」続きの人生。しかし、彼は自身の人生を「幸運な青春」と振り返ります。呉さんが語る「幸運」という言葉には、どのような思いが込められているのでしょうか。日本人兵士として戦った呉さんの半生を追いました。

<制作プロデューサー> 佐藤 仁紀、松本 弥彩暉
<チーフディレクター>會田 野乃花
<ディレクター> 安 徳祐

②『ハンセン病を生きて』

東京都東村山市にある国立ハンセン病療養所「多磨全生園」。ここに60年以上暮らす女性がいます。山内きみ江さん(85)。彼女は、7歳の頃にハンセン病を発症。戦時下で適切な治療を受けられなかったため、彼女の指はなくなり神経は麻痺しました。ハンセン病は自然治癒したものの、世間の目は冷たく、自ら故郷を遠く離れ、都内の療養所に移り住みます。そこで、彼女は、同じ患者の男性と恋に落ちて結婚。しかし、政府の断種政策により、子どもを授かることはできませんでした。夫の死後、きみ江さんは再び孤独に。しかし、2012年に、ある保育園が多磨全生園の敷地内に移転して来ます。園児と交流していく中で、指のなくなった手で、子どもたちと握手することができるようになっていきます。

<制作プロデューサー> 佐藤 仁紀、松本 弥彩暉
<チーフディレクター>真野 隼伸
<ディレクター> 畠山 桃子

「地方の時代」映像祭

<問い合わせ先>
FLPジャーナリズムプログラム松野良一ゼミ
中央大学国際情報学部 松野良一研究室
 MAIL : matsuno◎tamacc.chuo-u.ac.jp (◎を@にかえて送信してください。)