広報・広聴活動

ウナギを守る取り組みを推進するシステム「ウナ活」がスタート --法学部准教授 海部健三が実行委員を務める「日本ウナギ会議」の取り組み

2019年07月26日

 中央大学法学部准教授・研究開発機構ウナギ保全研究ユニットリーダー 海部健三が実行委員を務める「日本ウナギ会議」が、2019年7月27日(土)、ニホンウナギの保全と持続的利用を目指した取り組みと資金提供者を結ぶマッチングシステム(略称:ウナ活)をスタートします。
 「ウナ活」によって、取り組み主体と資金提供者が適切に結びつき、ニホンウナギの保全と持続的利用の動きが促進されることが期待されます。

※「日本ウナギ会議」は、ウナギの保全と持続的利用に関する情報共有を促進するため、養殖業者、蒲焼商、小売店・生協、餌料業者、水産行政、NGO、専門家など、ウナギに関する幅広いステークホルダーにより構成されています。

背景と目的

 ニホンウナギの絶滅危惧種指定や漁獲量の減少を受け、各地で保全や持続的利用を目指す動きが始まっています。しかしながら、具体的な取り組みを行おうとしているが十分な資金が確保できない場合や、資金を提供したいが誰に提供すれば良いのか分からない場合が想定されます。
 日本ウナギ会議では特に後者、資金の提供先を探しているという声が複数あげられたことから、より適切な資金提供先を探すことができるように、「ニホンウナギの保全と持続的利用を目指した取り組みと資金提供者を結ぶマッチングシステム(略称:ウナ活)」をスタートします。

ウナ活の内容

 以下の「日本ウナギ会議」のウェブページを通じて、取り組み主体と資金提供者の橋渡しをします。「日本ウナギ会議」は両者の橋渡しを行いますが、資金の管理や履行の確認などは、当事者間の話し合いで調整することになります。

「日本ウナギ会議」ウェブページ: https://unagikaigi.wordpress.com 
 

マッチングの流れ

1. 申請
取り組み主体が申請書に必要事項を記入し、日本ウナギ会議実行委員会へ送る。

2. ウェブサイトへの公開
日本ウナギ会議実行委員会は承認した取り組みを、上記ウェブサイトに公開する。

3. マッチング
資金提供者がウェブサイトの取り組み一覧より提供先の候補を選び、日本ウナギ会議実行委員会へ連絡する。実行委員会は資金提供者に取り組み主体の連絡先を提供する。

4. 資金の受け渡し
取り組み主体と資金提供者で協議が整ったのち、提供者から取り組み主体へ資金が受け渡される。

5. 報告
取り組み主体及び資金提供者は、合意の内容、および取り組みの結果又は進捗状況について、毎年3月末日までに実行委員会に報告する。

6. 取り組みの履行
資金提供の結果、当該の取り組みが履行されたことの確認や報告の方法は、資金提供者および取り組み主体で話し合って決定する。

7. 結果の公表
終了したプロジェクトについては、関係者の同意を得てその結果を公表する。

(ご参考)研究開発機構ウナギ保全研究ユニットについて

研究課題:ニホンウナギの保全と持続的利用のための方策の提言
ユニット責任者:法学部准教授 海部 健三
専任研究員:研究開発機構 機構助教 脇谷 量子郎
概要:
ニホンウナギの保全と持続的利用を目指し、本種の保全生態学的研究を進めるとともに、ウナギをめぐる多様なステークホルダー間の合意形成を目指し、情報共有を促進するための「日本ウナギ会議」を運営している。
参考:https://c-faculty.chuo-u.ac.jp/blog/kaifu/(Kaifu Lab 中央大学法学部/ウナギ保全研究ユニット)

<本件に関するお問い合わせ>
 中央大学法学部・研究開発機構ウナギ保全研究ユニット
 国際自然保護連合(IUCN)種の保存委員会 ウナギ属魚類専門家グループ
   ロンドン動物学会(ZSL)名誉フェロー
 海部 健三
  TEL:042-674-3243
      Email:Kaifu◎tamacc.chuo-u.ac.jp (◎を@に変換して送信してください)

<取材に関するお問い合わせ>
 中央大学広報室
  TEL:042-674-2050
      Email:kk@tamajs.chuo-u.ac.jp