教養番組「知の回廊」

2月放送の教養番組『知の回廊』第102回「今を生きる若者の人間的成長」について

2015年02月13日

文学部都筑学教授インタビューシーン

2015年2月放送の番組は、文学部の都筑学教授による「今を生きる若者の人間的成長」です。
J:COMチャンネル八王子で、月・水・金 22:00~、水・日 6:30~、土 21:00~、日 23:00~の時間帯で好評放送中ですので、まだご覧になっていない方は是非ご試聴ください(YouTube中大チャンネルやiTunes Uでもご覧いただけます)!

番組内容

私たちは時間の中で生きています。その時間は、過去から現在、現在から未来へと流れて行きます。時計の針を逆に回しても、過ぎ去った過去に戻ることはできません。物理的な時間は、ただただ流れていくだけです。その一方で、心理的な時間は、現在を起点として、過去や未来へと移動することができます。過去の体験を思い出して嬉しくなったり、悲しくなったり。未来を思い浮かべて胸を弾ませたり、不安に感じたりします。私たちの心の中で、時間は、現在・過去・未来の間を、行ったり来たりするのです。こうした心理的な時間の流れを研究する学問分野を「時間的展望」と言います。
私たちは現在という時に生き、時間的展望を持ちながら、未来に向かって人生を歩んでいます。ときには過去から教訓を得ることもあり、現在の行動次第で、未来が形作られて行くのです。
では、今を生きる若者たちは、どのような時間的展望を持っているのでしょうか?

現代は、先行きの見えない社会だと言われています。バブル崩壊後の長引く不況やリーマンショック、就職難。こうした時代を生きる若者たちの中では、悩みや不安も大きくなり、未来に対する希望を、ついつい見失いがちとなります。特に大学生の場合、就職に対する不安感から、学業よりも就職活動を最優先に考えてしまい、未来のために、今しかない学生生活が空洞化してしまう傾向にあります。多くの悩みを抱えつつも、充実した人生を送りたいと願う若者たちは、現代社会をどのように生き抜けば良いのでしょうか?
中央大学文学部長 都筑学先生が、発達心理学の視点から、今を生きる若者たちへエールを送ります。