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ポルトでの国際会議に参加して

2018年07月01日

理工学研究科精密工学専攻
博士課程前期課程 2 年

 
只見 侃朗 <千葉県立国府台高校出身>         

■活動内容
学会名:CLAWAR2017
期 間:2017年9月11日~13日
場 所:ポルトガル・ポルト
 私は2017年9月11日から13日にかけて、ポルトガル・ポルトで開催された「登攀や歩行ロボットと移動ロボットの補助技術における国際会議(CLAWAR)」に参加しました。
 この国際会議には、壁面移動など多様な歩行・移動ロボットの研究者が世界中から集まります。そのなかで、私は水中ロボットのセッションにおいて、「海底下掘削ロボットのための推進機構」という題目で口頭発表を行いました。この国際会議は、指導教員の中村太郎教授からお話をいただいたことがきっかけで、これまでの研究成果を海外へ発信したいという思いから参加を決意し、論文の投稿に注力し始めました。
 学部時代から取り組んできた海底下掘削ロボットのための推進機構について、どのように有効性を主張するか、どのように伝えたら理解してもらえるか、先生方や国際会議を経験された先輩方にも相談と議論を重ね、試行錯誤しながら研究成果を論文にまとめていきました。投稿した論文が採用されて発表が決まった際には、自分の頑張りが報われたうれしさを感じました。英語での発表は不安でしたが、先輩方や留学生の友人に発表用の原稿や話し方、質問対応などについてご指導をいただきながら、繰り返し練習を行いました。

▲研究内容を発表する筆者

 当日の発表は、想定していたよりも大きな会場で、多くの方が聞きに来てくださいました。緊張しましたが、練習を思い出して自らを落ち着かせ、発表していきました。その後の議論では、つたない英語ながら自分の研究についての詳細な説明や、将来的に果たす役割について議論を行いました。質問する研究者の方も熱心に聞いてくださるので、発表用の資料以外の補助資料も最大限に活用し、丁寧な説明を心がけました。その結果、私の発表が学会賞をいただくこととなり、大きな達成感を得ることができました。

 参加する直前は不安と緊張でいっぱいでしたが、今振り返ると多くのものを学ぶことのできた貴重な機会だったと感じています。特に、英語が苦手でも、わかりやすく伝えるために資料のデザインや話し方などに工夫を凝らし、発表をやり遂げた経験は大きな自信になりました。そして、自分の研究内容を伝えるためには、発表一つとっても広く奥深い技法があることを実感しました。海外で意見を述べて議論する経験は、研究のみならず、就職などさまざまなことに活用できると考えています。
 研究に取り組む学生の皆さんには、積極的に海外に出て、ぜひ多くの研究者と交流してもらいたいと思います。