ハンドボール部

Cを背負う者番外編・ハンドボール部

2017年10月13日

森田啓仁(法3)

憧れを追って

 

 憧れの背中はまだ遠いが、精一杯追い続けている。秋季リーグ戦を3位で終えた中大ハンドボール部。インカレに向け、エースの北詰明未(商3)を中心に攻守のバランスが取れたチームに仕上がった。昨年度は、北詰と杉岡尚樹前主将(平29年卒・現トヨタ車体BRAVEKINGS)のWエースが活躍しベスト4進出を果たしたインカレ。今年度、卒業した杉岡氏のポジションを埋めるのは、森田啓仁(法3)である。

 

▲シュートシーン。高い跳躍力を見せる

 

 森田の武器はシュート力だ。相手キーパーとの駆け引き、針の穴を突くコントロール。「彼はシュートが本当に上手い」と実方監督も舌を巻く。高校時代は興南高で高校タイトル三冠にも貢献している。そんな森田だが、中大入学後スタメンとしてコートに立つのは3年次の今年から。森田の務める左サイドには、憧れと、越えるべき壁として杉岡氏が立ちはだかっていた。後釜としての責任は常日頃味わっている。「OBの方から『託したぞ』と言われたこともある」そうだ。毎年入れ替わるメンバーの中で、杉岡氏の存在はそれほど大きかった。

 

▲秋季リーグで速攻をかける森田

 

 春季リーグ戦前、その杉岡氏から言葉をもらった。「お前が決めないと苦しくなるぞ」。エールを含んだ檄。憧れの存在が、原動力の一つだ。今年度、森田の果たす役割は徐々に大きくなっている。高い決定率でネットを揺らすサイドシュートのみならず、守備からの速攻では誰よりも速くゴール前へ走り込む。「杉岡さんがそういう選手。自分もと思って」取り組んでいる。インカレに向けた抱負を、「シュート決定率100パーセント。目標は杉岡さんです!」と笑顔で語った森田。託されたポジションという重みを感じさせない強さが、彼にはある。森田の名がインカレ会場を席巻する日は近い。

 

▲ガッツポーズ。インカレでもこの笑顔を見せてくれると期待したい

 

◆森田啓仁プロフィール

もりた・あきひと 1997年2月9日生 沖縄県出身 興南高卒 172㌢

 

 昨年度7月号から本紙紙面で始まった連載「Cを背負う者」。Web版でも番外編として、中大の名を背負っている選手たちを紹介していきます。

 

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部