ハンドボール部

ハンドボール部・秋季関東学生ハンドボールリーグ戦 対日大

2017年09月19日

9月16日 明大和泉体育館

薄氷の3連勝 強豪日大から勝利もぎ取る

 

 目の前にあった勝利のチャンスを、つかんで離さなかった。ここまで3勝1敗2引き分けで3位の中大は、得失点差で2位につける日大と対戦。一時は大幅にリードするも終盤に怒涛の追い上げにあう大接戦の末、1点差で勝ち切った。「勝ててよかった」と、選手も実方監督もほっと胸をなでおろす勝利。6年、13シーズンぶりのメモリアルな白星で、インカレのシード権獲得に1歩また近づいた。

 

▲臼田のゴール後。後方は総立ちの中大ベンチ

 

 「もっと競ると予想していた」(実方監督)。序盤から中大は攻守がかみ合い、試合の主導権を握る。2週間ぶりに、チームのかなめ、玉榮悠主将(文4)もけがからスタメンに復帰。同期でチームの司令塔、中野尚(法4)が「チームを鼓舞してくれる」と評価するように、攻守にわたりチームを盛り上げた。13分台には、キーパーを一時的にベンチに下げた7人攻撃も披露。攻撃の手を緩めない。しかし、20分を過ぎると日大も攻勢に出る。点差を詰められ、2点リードで後半を迎えた。

 

▲玉榮主将のシュート。スタメン復帰で6ゴールの活躍

 

 後半のはじめは一進一退の攻防が続く。終盤に畳みかけてくる日大相手に少しでも多くのアドバンテージが欲しい中大だが、後半守備要員として出場した保利憲之朗(経2)が流れを変える。相手のキーマンを自由にさせない守備もしながら、11分台には速攻で走り込み、空中で受け取った玉榮主将からのパスを両手でゴールに押し込む「スカイプレー」。沸き立つベンチと観客席。このプレーで流れに乗った中大は一時7点までリードを広げる。

 しかし、20分ごろから日大が怒涛の追い上げ。「あたふたしてしまった」とエースの北詰明未(商3)は反省の弁を述べるが、「点差はあったので、一点取れればと思っていた」(中野)。勝負を決める一撃を狙っていた。1点差の後半27分。北詰のシュートが決まる。「チームが攻めあぐねてる時に決めるのがエース」(北詰)と役割を果たした。その後相手のシュートが外れると、すかさず中大は7人攻撃。残り時間2分弱、臼田翔馬(法2)のゴールで3点差とした瞬間、「勝てると思った」(中野)。その後2点を失うも、タイムアップ。最後は薄氷を踏む思いで、勝利にしがみついた。

 

▲勝負を決めた臼田のシュート

 

 「練習試合でも五分」という日大。4年生は、関東1部のチームで唯一日大戦での勝利を経験していなかった。「負けっぱなしだったのでよかった」と中野は連敗を断ち切っての勝利に笑顔を見せる。点差の推移からしても、スマートな勝ち方とは言えないのかもしれないが、どんな形でも「最後勝ち切れたのは成長」と実方監督は胸を張った。次戦は筑波大戦。大一番が続くが、「今日はシュートを外し過ぎた。明日は10点とります」とエース北詰も気合十分だ。追い上げられながらも勝ち切る力を付けて、チームはまた一つ頼もしくなった。

 

▲エース北詰の速攻

 

◆試合結果

中大28(13-11、15-16)27日大●

 

◆コメント

実方監督

「勝ってよかった。面白かったです。もっと競ると予想していたけど、うちが前半思ったより良かった。保利のスカイプレーで流れが変わって、後半流れが相手に行ったときもあったけど、負けなかったのは成長。強くなってる。筑波も強いチーム。勝てるように頑張ります」

 

中野

「(日大には)負けっぱなしだったので勝ててよかった。終盤焦りもなくはなかったが、点差はあったので1点取れればと思っていた。流れを変えるプレーが良いところで出たのも勝因だと思います。明日はフィジカルの強い相手。内容よりも勝ち切る試合をまたしたいです」

 

北詰

「春リーグで負けていたので絶対勝つと思っていました。チームが攻めあぐねてる時に決めるのがエース。そう思ってやっています。筑波大はフィジカルが強いし、キーマン2人をどう抑えるかがカギ。自分も今日はシュートを外し過ぎたので、10点取ります」

 

山崎智之(総3)

「日大は練習試合でも五分の相手。試合に強いチームだし、勝ててよかったです。(後半1対1を止める場面)押されていて、流れを変えたいと思っていた。次の筑波大戦も本当に勝ちにいきたいです」

 

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部