「中大スポーツ」新聞部

バレーボール部・全日本バレーボール大学男子選手権大会3位決定戦 対東海大

2017年12月07日

12月3日 大田区総合体育館

東海大にストレート勝ちで、全カレを笑顔と涙の3位で締めくくる

スタメン(サーブローテーション順)

1WS 石川祐希(法4)

3MB 平田亮介(経4)

2OP 大竹壱青(商4)

4WS 武智洸史主将(法4)

18MB 水野将司(法2)

5S 山下紘右(商4)

9Li 柳田貴洋(法3)

27Li 土岐大陽(経1)

 

 先日行われた準決勝で敗れた中大は3位決定戦に出場した。フルメンバーで戦う最後の試合は3位入賞を懸けて東海大との対戦。タレント揃いの東海大だが、中大らしいバレーでストレート勝ちを収め3位入賞を果たした。

▲メダルを首にかけて集合写真を撮る選手たち

 

 「本音は決勝に行きたかった」(武智主将)。全員が同じ思いだった。それでも「最後は楽しんで、やるべきことはしっかりやって勝って終わろう」(平田)と迎えた3位決定戦。第1セットは序盤、平田のサービスエースが決まり4連続ポイントをとるなど中大がリードする。しかし終盤、スパイクミスが出始め1点差に追い込まれるも相手のサーブミスに助けられ、25-22で第1セットを先取した。

 

▲スパイクを打つ石川

 

 第2セット、「最後勝って終わることしか考えていなかった」(武智主将)と勝利の執念がプレーに現れる。武智主将のスパイク、平田のフェイントが決まり中盤で4点差をつける。その後も勢いに乗った中大が東海大に9点の差を付け、最後も武智主将のスパイクで25-17と大きく引き離したまま2セットを連取した。

 

▲点が入り喜ぶ選手たち

 

 勝負の、第3セット。「監督のうるうるした目を見たら、無理してでも頑張ろうと思った」と石川。膝にけがを抱える石川もがむしゃらにボールを追いかけた。「石川たち4年生が3位決定戦で一生懸命やってる姿に悔しさを感じてしまって、このコートが決勝だったらこれだけ頑張ってる姿は嬉しい事なんですけど、なんか申し訳ないなって気持ちで悔しさが出てきた」と松永監督は本音をもらした。 選手たちは一本一本を噛み締めるように得点を重ね、そして、石川のスパイクで24-20とする。勝利まであと1点となった所で石川のサーブ、そのサーブは大きくアウトになった。「最後、どうしても武智に回したかった」。その思いが石川のサーブには込められていた。セッター山下も「最後は武智だなと最初から決めていた」と語る。武智主将は「最後自分が決めて良いのかなって気持ちもあった」と話すも、柳田、山下と繋がれたボールは武智主将に上がった。「託してくれてたんで最後決めて終われたら」(武智主将)。みんなの想いを背負い、武智主将は自分の持っている全力の力で打ち込んだスパイクは相手コートに鋭く突き刺さった。その瞬間、中大の3位が決まると同時にこのチーム最後のインカレが終わった。抱き合う選手たち、武智主将の目には涙が溢れた。 「決勝まで行けなかったのはキャプテンである自分の責任で、すごく後悔はあったが最後勝って終われたので悔しい気持ちと嬉しい気持ち」(武智主将)とその涙には色々な思いが詰まっていた。石川も「4年間で最後の試合だったので、チームメートやスタッフのために戦った」と涙で語った。

 

▲試合後、感極まって涙を流す石川

 

 中大の結果は3位。目標の4連覇とはならなかったがこのチームで出来る最後の試合を勝利で締めくくった。中大でやってきた4年間を振り返り「プレーもそうだが、人としても成長させてくれた」と武智主将。スター揃いの4年生を1年生のときから見てきた松永監督は「我が強く、全体的に濃い4年生だった。本当に今年が1番しんどかった」と監督にとっても苦労の詰まった1年だった。 大学バレーに終止符を打った石川、大竹は再びイタリア、ドイツへと飛び発った。残る4年生の最後の試合は天皇杯のみとなった。天皇杯に向けて武智主将は「またVリーグのチームを倒せるように1戦1戦楽しんで頑張りたい」と新たに意気込んだ。

 

▲様々な想いが溢れて涙を流す武智主将

 

◆試合結果

〇中大3-0東海大●

(25-22、25-17、25-22)

 

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部