「中大スポーツ」新聞部

バレーボール部・全日本バレーボール大学男子選手権大会準決勝 対筑波大

2017年12月04日

12月2日 大田区総合体育館

フルセットの末敗れ、決勝進出ならず

 

スタメン(サーブローテーション順)

1WS 石川祐希(法4)

3MB 平田亮介(経4)

2OP 大竹壱青(商4)

4WS 武智洸史主将(法4)

18MB 水野将司(法2)

5S 山下紘右(商4)

9Li 柳田貴洋(法3)

27Li 土岐大陽(経1)

 

 まさかの展開だった。先に2セットを連取したのは中大。しかし、そこから筑波大が驚異的な巻き返しを見せた。「絶対勝てると思ってた」(中根・筑波大)。3セットを一気に取られ、中大の四連覇は準決勝で散った。

 

▲試合に敗れ、呆然とする武智主将

 

 大勢の観客が集まる中始まった第1セット、序盤から白熱したシーソーゲームとなった。両者一歩も譲らないまま20点台に突入。「自分たちのバレーができた」(松永監督)中大が先にマッチポイントをつかむ。追いすがる筑波大も粘りを見せ、デュースにもつれ込んだが最後は大竹のスパイクで中大が29-27の接戦を制した。

 

 第2セット、先にリードしたのは筑波大。筑波大のテンポの速い攻撃に苦しみ、中盤で5点差を付けられる。しかし、平田のサーブから流れが変わる。「攻めるサーブを」(平田)とラインギリギリをつく2本のサービスエースを決め、さらに石川のバックアタックなどで5連続得点に成功。先に20点台に乗ると勢いそのままに2セットを連取した。

 

▲第2セット、流れを呼び込んだ平田

 

 第3セット、出だしからこの日4点目となる平田のサービスエースで中大が走る。3点リードするも、後がない筑波大の反撃に遭う。4年生の秦(筑波大)を中心に得点を量産され、5連続得点を許す。武智のスパイクで連読得点を断ち切るも、流れは筑波大に渡り20-25で第3セットを落とす。

 

 4セット目、「攻撃を単調にしてしまった」(松永監督)と中大の攻撃が筑波大のブロックにかかり始める。中大が苦しむ中、攻撃陣の調子は上がっていく筑波大。流れを変えようと石川に代わり中野竜(総1)、武智に代わり富田将馬(文2)、山下に代わり牧山祐介(商2)をコートに入れる。しかし、筑波大の勢いは止まらず痛恨の6連読得点を許し、粘る中大を突き放した筑波大が16-25でこのセットを奪った。

 

 会場の緊張がピークの中迎えた第5セット、15点マッチの最終セットは最初から意地と意地のぶつかり合いとなった。「勝たせるのが自分の役目」と話していた主将武智のブロックをぶち抜く気迫のスパイクで5-4とする。しかし、2年生小澤(筑波大)の強烈なスパイクで2連続得点を許すと7-8、さらに大竹のスパイクがアウトになり、点差は2点に広がった。何とか追いつきたい中大はエース石川にボールを集める。「持って来い」と石川。気持ちの入った強烈なスパイクで得点を重ねるも、2点差が縮まらない。勢いが止まらない小澤のスパイクでマッチポイントを握られる。警戒したい小澤のサーブ。放たれた強烈なサーブはサイドライン際に落ちた。インとアウトを訴える両者。審判の判定は、イン。この瞬間、中大の決勝進出の道は断たれた。

 

▲悔しそうな表情を浮かべ、コートを去る石川

 

 試合後、喜ぶ筑波大の選手たちを横目に選手たちは静かにコートを後にした。「切り替えて明日やんないといけないとは思ってるんですけど…」(山下)。痛い敗戦に気持ちの整理が追いつかない。「何が起こるか分からないインカレ」(石川)の怖さに中大が飲まれた。目標の四連覇は無念にも散ってしまったが、中大は明日、東海大との3位決定戦に挑む。「中大をずっと応援してくれてる方も多いので、最後は必ず勝って選手たちの笑顔が見れるようにしたいと思います」と松永監督。このチームでできる最後の試合を笑顔で締めくくりたい。

 

◆試合結果

●中大2-3筑波大◯

(29-27、25-23、20-25、16-25、12-15)

 

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部