ソフトボール部(男子部)

国士大に惜敗・・・2回戦で姿消す

2015年09月03日

国士大に惜敗・・・2回戦で姿消す

8月31日 三重県・長沢野球場

大学最後の試合となった4年生。試合後のミーティングでは涙を浮かべる選手もいたが、最後は笑顔で締めくくった。最下段左から平野、寺本主将、高橋、河村、近藤、森添

▲大学最後の試合となった4年生。試合後のミーティングでは涙を浮かべる選手もいたが、最後は笑顔で締めくくった。最下段左から平野、寺本主将、高橋、河村、近藤、森添

 2回戦が雨で順延となり、中1日開けて臨んだ中大。2回戦は同じく1部リーグに所属する国士大との対戦となった。2回に先制点を許すとその後も細かく得点を重ねられ、3-5で敗戦。中大は3度の盗塁死など積極策が裏目に出て、3年連続で2回戦で姿を消した。

 リーグ戦で何度も対戦経験のある国士大を相手に「やりづらさもあった」と冨士眞胡人(商3)。中大に今年も「2回戦の壁」が立ちはだかった。

 初回、寺本豊主将(法4)が2ストライクと追い込まれながら左翼へ安打を放つと、すかさず盗塁を敢行するもタッチアウト。続く平野智士(理工4)が見逃し三振に倒れて無得点に終わる。  その裏を3者凡退に抑えた先発の川村卓未(商3)だったが、2回に3連打で1点を失うと、3回には2死一塁から右中間への本塁打を浴び2失点。試合は徐々に国士大のペースへ傾き始める。

 なんとか踏みとどまりたい中大は、4回に石田直己(理工1)がセーフティーバントで出塁するも2度目の盗塁死を喫する。寺本主将が右翼へ2安打目を放つも、中軸が打ち取られてこの回も無得点。  中大は5回にようやく反撃を始める。先頭の森添巧将(商4)が四球を選ぶと、1死から川村が右翼線にポトリと落ちる適時三塁打を放った。8番の近藤優輝(法4)も中前に適時打を放ち逆転のムードが高まるが、続く井原奨之(総3)が三振に倒れると近藤がこの日3度目の盗塁を失敗し同点に追いつくことはできなかった。

6回、チーム初盗塁を決めた石田

▲6回、チーム初盗塁を決めた石田

 1点差に追いついた矢先、川村は犠飛でさらに1点を失い再び2点差を付けられる。中大は6回に死球で出塁した石田が4度目の挑戦でようやく初盗塁を決めると、平野が左翼へ運び再び1点差。ところが、その直後に「ずっと反省していたところが最後の最後でも出てしまった」(川村)と左中間へ本塁打を許してしまった。その裏、森添がこの日2度目の四球を選ぶも、最後は近藤が二塁ゴロに倒れて試合終了。チームの目標としているインカレベスト4のはるか手前、3年連続の2回戦敗退となってしまった。

 「盗塁で攻めようというのは前から考えていた」と鈴木監督。しかし「1個、2個成功していれば展開はガラッと変わっていたのかな」と続けた。ただ、アウトになったいずれの盗塁もギリギリのプレー。春季リーグ戦の優勝チームに対して、セーフティーバントなどの小技を使って果敢に攻めた結果であることは間違いない。

 この試合をもって4年生が引退し、新チームが発足する。次期主将となることが決まった冨士は、ソフトボールの強豪校である佐世保西高の出身。自身も3年次のインターハイ決勝でサヨナラ適時打を放ち優勝に貢献した。中大でも1年次から試合に出場し、攻守の要である選手だ。その他にも全中優勝経験を持つ川村と井原のバッテリーなどを擁し、寺本主将が「黄金世代」と呼ぶメンバーがそろっている。  冨士は「大きな大会で盛り上がるところが中大の良いところ」としながらも、上位を狙うには「勢い以外にも点を取るためにどうすればよいか考えてやらないと」と語った。来年のインカレでは悲願のベスト4入りを達成できるか。真価の問われる1年間が始まった。
 

◆試合結果◆

中 大=000 021 0=3

 国士大=012 011 x=5

◆4年生コメント集◆

寺本豊主将(法4)

国士大戦では2安打と気を吐いた

▲国士大戦では2安打と気を吐いた

 僕たちが1年生のころは(早大、日体大、国士大の)3強に負け、下の大学に勝っていて、この先4年間こういう試合が続くのかなと面白くなかった。ところが3年生以下ソフトボールで勝ち上がった選手が入学してくれて、僕自身上3つに勝てると思ったし、チームとしても幅が広がった。

河村正保(法4)

ソフトボール部の活動にとどまらず、体育連盟の常任委員として活躍した

▲ソフトボール部の活動にとどまらず、体育連盟の常任委員として活躍した ※写真は昨年度の全日本総合選手権東京都予選のもの

 東日本大震災で部活動を続けることができなかったので、チーム一丸となって目標に向かって進んでいく経験ができたのですごく良かった。(4年間で印象に残っているシーン)3月の東海オープンを主将代行として率いたが、遠征を乗り越えられたのはやはり良い後輩がいたから。どこまで勝っていけるか期待している。

近藤優輝(法4)

途中入部ながら何事も「しなやかにこなす」タイプ(鈴木監督)

▲途中入部ながら何事も「しなやかにこなす」タイプ(鈴木監督)

 1年生の2月から入部したが、最後までソフトボールを続けて良かった。最後のインカレでは打撃でも(試合に)出られたのは個人的には満足している。新チームは冨士を中心に言いたいことを言い合って高めあってくれたらうれしい。

高橋良(法4)

法科大学院進学に備え、インカレ中も教材を持ち込み勉学に励んだ

▲法科大学院進学に備え、インカレ中も教材を持ち込み勉学に励んだ

 すがすがしいというか、良い形で終われたかなと思う。代走でも安藤(雅斗・経3)がまず最初に出るべきだったので、出させてくれた克さん(鈴木監督)には感謝しないといけない。新チームはいろんな人にチャンスが回ってくるので、一度リセットして結果を出した人が出るという雰囲気ができれば、相対的に上に上がっていくかなと思う。

平野智士(理工4)

走攻守三拍子そろった不動の「3番・三塁」

▲走攻守三拍子そろった不動の「3番・三塁」

 組み合わせの問題もあるが、やはり勝っていけるようなチーム作りをしないと勝てない。(盗塁失敗が3回)走るのは戦術なので仕方ない。ただ、今日はサインミスなどもあった。

森添巧将(商4)

豪快な打撃でチームに大きく貢献。4年次は教育実習にも参加し「二足の草鞋」をこなした

▲豪快な打撃でチームに大きく貢献。4年次は教育実習にも参加し「二足の草鞋」をこなした

 向こうの方がうまかった。結構楽しませてもらったというか、最後の1年間は本当に青春させてもらった。1年間技術はそんなに伸びなかったけれど、人間的にはすごく成長させてもらった。勝っても負けてもいいんで、応援したくなるようなチームを作ってくれたらそれでいい。それで結果がついてきたら文句なしで。

写真・記事:「中大スポーツ」新聞部