アメリカンフットボール部

アメリカンフットボール部・関東大学アメリカンフットボールリーグ戦対慶大ユニコーンズ

2017年10月02日

9月30日 夢の島競技場

ぶつかり合う意地と意地 あと5ヤード届かず悔しい敗戦

 

▲逆転のタッチダウンを許し、肩を落とす選手たち

 

 法大オレンジに劇的勝利を収めた前節から2週間空き迎えた一戦。相手は慶大ユニコーンズ。現時点(9月30日)で2敗を喫しているが、昨年度リーグ戦2位でありラクーンズは2012年以来勝てていない強敵。悲願の日本一へ向けたラクーンズの「意地」ともう負けられないユニコーンズの「意地」が試合の熱さを物語っていた。苦しみながらも耐えて中盤までリードしていたが、ラスト5分を切り逆転を許す。最後も残り1分で残り5ヤードまで攻め込むも、タッチダウンは奪えず試合終了。優勝への道のりはとてつもなく厳しい状況へと陥った。

 

 中大のレシーブで試合開始。第1Q、残り5分となり、好パントリターンで敵陣まで切り込み、最後は12番K小山竜平(文3)がフィ―ルドキックを決め3点を先制する。しかし、続く第2Q開始直後に慶大ユニコーンズもキックが決まり、追いつかれる。さらに、またもキックで逆転のピンチを迎える。29ヤード地点からのキック。だが、キックを見事ブロックし、勝ち越しを許さない。逆にこのプレーからリズムよく攻め込み着実にキックで追加点を奪い、前半を6-3で折り返した。

 

▲23番佐藤主将のタックル

 

 後半の第3Q辺りから両者のこの試合に懸ける熱がヒートアップしていく。ワンプレーごとに両選手がもめ合うシーンが増え、反則のファウルマーカーが飛びかっていた。それでも、相手に中々パスを成功させずに時間は過ぎていった。両チームともディフェンスが耐え抜き得点につなげることができない。第3Qは得点の無いまま、勝負の第4Qに突入。中大はQBの入れ替わりが増しプレーの幅を広げていくが中々敵陣まで運ぶことが出来ない。また、両チーム4ダウンでギャンブルを仕掛けるも互いに失敗に終わるなど紙一重の攻防が続いていく。激しいプレーの応酬からかラクーンズの選手が相次いで負傷しベンチに下がる事態。激しい攻防が続き、残り時間6分。そしてユニコーンズの反撃が始まった。ユニコーンズ自陣43ヤードからじりじりとラクーンズ自陣までパスとランを織り交ぜ侵入していく。ユニコーンズ残り25ヤード付近からの攻撃。この時間の失点は絶対に止めたい場面だったが、ランで逆転のタッチダウンを許してしまう。この時点で残り4分21秒。優勝への思いを繋げるためにも諦めるにはいかない。

 

▲12番小山のキックで序盤はリードした

 

 苦しい状況からパントフェイクの3ヤードギャンブルに成功し、13番QB松岡修平(文4)のパスも決まるなど瀬戸際で何とかつなぎ、敵陣残り5ヤードまで追い詰める。残り1分。タッチダウンを決めれば劇的な逆転だったが、時間がプレーに余裕を持たせてくれなかった。「時間もなくてタイムアウトももうなかったので、余裕がなくみんなアップアップしてしまった」(松岡)。4回の攻撃も相手のディフェンスに阻まれ、あと5ヤードが遠く届かなかった。これで、リーグ戦2敗目。優勝は苦しい状況となった。  「落胆できないほど受け止められない結果」(蓬田ヘッドコーチ)。前節強豪・法大オレンジに勝ったことで、リーグ戦は混戦模様を呈していた。だからこそ、この試合はラクーンズの今後を占ううえでも鍵となる試合だった。とはいっても、結果に関係なくこの先もリーグ戦は続いていく。次戦の相手は、王者早大ビッグベアーズ。「早稲田だが、どこも実力差はない。思い切りやるだけ。特に目標はぶれたりしない」(佐藤主将)。望みは薄くなったが、可能性はまだある。何よりもこの先勝ち続けることが大事になってくる。残り4試合、最後まで全力で戦い抜く選手たちに期待していきたい。

 

◆試合結果

●中大ラクーンズ 6ー10 慶大ユニコーンズ○

(3-0、3-3、0-0、0-7)

 

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部