アメリカンフットボール部

アメリカンフットボール部・関東大学アメリカンフットボールリーグ戦対日大フェ二ックス

2016年10月17日

10月15日 アミノバイタルフィ―ルド

中大ラクーンズ 今季リーグ戦劇的初勝利 チーム全員でつかみ取った大金星!

▲初勝利が決まり、歓喜の瞬間

 9月から開幕したリーグ戦。1部TOP8に所属する中大ラクーンズは昨季6位に終わったため、リーグの編成上、序盤は上位校との対戦となっている。その序盤の第3節までは、壁に阻まれ3連敗。直近2試合は序盤に先制しながらも、逆転され惜しくも敗れていた。そして、今日は最後の上位校、日大フェニックスとの一戦だった。過去をさかのぼれば、2004年に勝利して以来、ここ10年で6度対戦するも勝ちなしと厳しい一戦が予想された。しかし、ラクーンズは開始序盤から積極的に攻め、前半で10点リード。一時逆転される嫌な展開になったが、4番WR野崎貴宏(法4)のタッチダウンで再逆転。最後まで守り切り、見事リーグ戦初勝利を飾った。

 試合序盤から試合は動く。13番QB松岡修平(文3)から4番野崎へのロングパス。先制のタッチダウンかと思われたが、わずかにラインオーバーしてしまい、先制を逃す。逆に攻撃権がフェニックスに移り、ロングパスを決められる。続けてパスを決められ、先制のタッチダウンを許してしまう。キックも決められ、0-7。だが、ラクーンズもここから29番RB野田篤生(文3)と33番RB佐久間崚(商4)のランを中心に攻め立てる。最後は24ヤード付近から19番キッカー市森康平(法4)のフィ―ルドゴールで3点を取り、第1Qを終える。

▲ランで相手の守備を振り切る佐久間

 リードを許して迎えた第2Qはラクーンズに流れが傾く。33番佐久間と12番QB松井諒(商4)のランに相手の反則なども加わり、タッチダウンまで残り4ヤード。ここで、12番松井から85番TE渡辺寛(経3)へのパスが見事決まり、逆転。さらに第2Q終了間際、13番松岡から効果的なパスで徐々に敵陣地に攻め込むと、最後は野崎への厳しい体勢からのパスがつながり、タッチダウン。キックも決まり、前半を17-7で折り返す。

▲タッチダウンを決め抱き合う渡辺

 しかし、ラクーンズの鬼門、後半の幕開けはここ前の2試合を思いださせるような入りだった。いきなり、フェニックスに独走のタッチダウンを許す。さらに、5分過ぎ痛恨のタッチダウンを許し、逆転される。17-21で勝負の第4Qへ。この嫌な流れを払拭したのは4番野崎だった。仁木監督も「エースレシーバー」というように、大事なパスは野崎へ渡る。それだけに、過去の試合では狙われ、インターセプトを取られていた。しかし、この場面でエースの仕事を果たす大事なタッチダウンを奪った。ここから息を吹き返すように、オフェンスは果敢に攻め、ディフェンスもタックルで守り切る。残り1分、19番市森の勝利を手繰り寄せるフィ―ルドゴールで27-21。1タッチダウン差をつけた。だが、相手は「関東王者」残り数秒をパスなどでつないでいく。そして10秒を切り相手は一発逆転のロングパス。なんと、そのパスを見事インターセプト。勝負を決定付ける大きなプレーだった。

▲見事なパスキャッチを見せた野崎

 そして歓喜は訪れた。終了の合図とともに、選手たちは喜びを爆発させた。いままで勝てなかった苦しさが物語っていた。また、ラクーンズサポーター、父母の目には涙を浮かべている人もいた。これまで応援し続けてきた人の心を動かす素晴らしい内容だったのだろう。今季初勝利は強豪フェニックスからの大金星だった。試合後、仁木監督も「闘志あふれるプレーを見せてくれた。学生の努力、コーチの戦略が勝利につながった」と内容に手ごたえを感じていた。2つのタッチダウンを決めた4番野崎は「チームの雰囲気も良かったし、自分たちのやってきたことを証明できた」と語れば、急成長し、パッシング能力がありスタメンを勝ち取っている13番松岡も「最高ですね」と嬉しさを爆発させた。今日の試合ここ3戦と比べQBの12番松井が出場の場面が多かった。「ランプレーを用意していて」と仁木監督。今日の試合では、二人のQBがそれぞれの持ち味を発揮し効果的な攻撃で得点をあげていった。最後に、この試合鍵となった選手はと仁木監督に聞くと「こういう試合になると全員になるね」まさしく全員で勝ち取った大きな1勝だった。ラクーンズのスローガンは「一戦必勝」。残り試合、優勝は厳しいが、この勢いで連勝街道を突き進んでいきたい。

◆試合結果

中大ラグーンズ  27 - 21  日大フェニックス●  

       (3、14、0、10)        (7、0、14、0)

写真・記事:「中大スポーツ」新聞部