アメリカンフットボール部

アメリカンフットボール部 関東学生アメリカンフットボールリーグ戦 対日体大

2014年11月27日

11月22日 対日体大 飛田給アミノバイタルフィールド

延長戦制し、劇的勝利

 今季最終戦の相手は、日体大。順位に関わる試合のため、17-17の同点から試合は延長戦に突入。劇的な展開の末、延長戦を制した中大に会場全体が歓喜に包まれた。

 第1クウォーター、K#95市森康平(法2)のキックオフで試合は開始。日体大はパスを成功させ、前進するも得点は得られず攻守交替。敵陣49ヤードから中大は攻撃を始める。RB#29野田篤生(文1)のランプレー、QB#12松井諒(商2)からWR#11鈴木崇浩(法4)へのパスプレーでファーストダウンを2度更新すると、4ダウンにはギャンブル成功。再び1ダウン獲得する。4ダウン、残り5ヤード地点まで迫ったところで市森がフィールドゴールを決め、中大は先制点を獲得した。その後相手のオフェンス陣を抑え、自陣10ヤード地点から中大の攻撃が開始。野田のランプレーにより自陣41ヤード地点まで前進し、1ダウン獲得したところで第2クウォーターに突入する。

 第2クウォーター、松井からWR#8松岡慶将(商2)へのパスを成功させるも中大が反則し5ヤード脱退。その後松井からRB#3北村光至(商3)へのパス、WR#24新城雄基(文4)へのパスが成功し、1ダウンを更新。しかしタッチダウンに至らなかった。  自陣8ヤードから攻撃を始めた日体大は、ランプレーやパスにより、5度1ダウンを獲得。エンドゾーンまで残り11ヤードとしたところで相手QBが自らタッチダウン。トライフォーポイントも決められ3-7と逆転される。続く中大のオフェンスは、自陣21ヤードから4ヤード前進するも、フォルススタートの反則により5ヤードの脱退。その後パスのミスが続き、点を奪えないまま前半終了となる。

 第3クウォーター、自陣27ヤードからの攻撃は、ファンブルしたボールを相手に奪われ攻守交替。敵陣29ヤードから攻撃を始めた日体大はランプレーやパスによりエンドゾーンまで残り2ヤードまで前進したところで4ダウンにギャンブル失敗。しかし中大のホールディングの反則により1ダウンを獲得すると、再びタッチダウン。トライフォーポイントも決められ、中大は14-3とリードされる。  中大のオフェンス陣は流れを変えることができず無得点のまま攻守交替とすると、またもや日体大にフィールドゴールを決められ17-3と差をつけられる。その後の攻撃も無得点のまま、敵陣19ヤードまで前進したところで第3クウォーターが終了した。

 もう後がない第4クウォーター、1ダウン獲得まで残り7ヤードとしたところで松井からのパスをTE#33篠田悠(文4)が体を張ってキャッチ。その後松井が左方向へ放ったパスをTE#88揚張雄太(商2)がキャッチしタッチダウン。17-10に追いつき会場が盛り上がる。日体大の攻撃を無得点に抑え、流れをつなぐと松井からの大きなパスを新城がキャッチ。新城はそのまま先頭を突き走りタッチダウン。試合時間残り5分50秒のところでついに同点に追いつく。  日体大の攻撃を抑え、試合時間は残り3分5秒。北村のランプレーにより、2度1ダウンを獲得すると、さらには相手の反則で15ヤード前進。試合終了が迫る中、敵陣26ヤードから北村が敵をかわしランプレーでさらに前進。試合時間残り22秒としたところで4ダウン、市森がフィールドゴールを狙うも失敗。攻守交替すると、ここですぐさまDB#5小春浩樹(経2)がインターセプト。敵陣27ヤードから北村のランプレーにより、8ヤード前進。試合時間は残り1秒。市森のフィールドゴールに思いは託された。しかしボールは右にわずかに外れ、試合は同点で終了。市森は悔しさを見せるも、すぐさま全員で集まり気合を入れなおす。試合はタイブレークへと突入した。

 タイブレーク方式では、コイントスにより先攻後攻を決めると、25ヤード地点から通常のルールと同様に攻撃を始め、決着がつくまで試合を続ける。先攻の日体大はフィールドゴールを決める。しかし、その後の攻撃で市森がフィールドゴールを決め、先ほどの悔しさを取り返す。続く日体大のもフィールドゴールを決め、試合は23-20。ここで点を取り返さないと後がない中大。松井が自らのランプレーでボールを運び、2ダウン。エンドゾーンまで残り11ヤードとしたところで松岡が決死のタッチダウン。誰もが興奮した瞬間だった。  試合は23-26で終了。中大は今季5位、勝利で最終戦を締めくくった。

◆試合結果◆ ○中大ラクーンズ26―23日体大トライアンフォントライオン●

◆大会結果◆ ①日大 ②法大 ❺中大

◆コメント◆

――仁木監督「大差で勝ちたかったところだが、日体大はひたむきさがプレーに出ていて、前半うちが押され気味だった。ただ、後半からは切り返せると思っていたし、イメージ通り選手もプレーしてくれた。今リーグトップ8で毎試合気の抜けない相手との試合が続いていく中で、ベストメンバーで臨めたのは、トレーナー始めチーム全員の協力があったからこそだと思う。今季は3勝したが、たかが3勝、されど3勝。特に最終戦で勝ちを収められたのは大きい。終わり良ければ全て良しという言葉があるが、来年に向けていい始まりが迎えられればいいと思う。選手には胸を張って賞賛の言葉を贈りたい。」

――北村「先々週の試合で怪我をしてしまい、実戦から離れていたため、最初は調子が出なかった。ただ後輩が頑張ってくれていたおかげで、後半から出場して調子が上がらない中で頑張ることができた。来季は怪我をせず、万全の態勢で試合に臨めたらと思う。」

――松岡「緊迫した空気の中でのプレーで心臓に悪かった。最後のタッチダウンは、WRのローテーションがあるのだが、本当は自分が入る場面ではなかった。新城さんが「松岡入れ」と言ってくれて自分が入った。そして試合を決めるプレーが成功した。本当にいい経験をさせてもらった。新城さんには感謝している。最後のタッチダウンのプレーはシーズンの後半なってやり始めたプレーで、タイミングが重要なプレーだった。何回も練習で合わせてやったプレーだった。4年生の引退は悲しいです。これからやっていけるか不安。この1年間では、去年と比べてWRとして成長できた。4年生が抜けても自分たちが引っ張っていけるようになる。それを証明できるようにしっかりと練習していく」

――松井「前半は苦しい戦いだったが、集中力を切らすのではなく、後半にしっかり逆転できて良かった。第4クォーター入って、少しは余裕があったので、焦らずに狙っていった。焦らないことでビッグプレーも生まれたので結果的に良かった。最終戦ということで、4年生で出れない先輩の思いも背負ってプレーしていた。その思いに応えたいという強い気持ちを持ってプレーした。今日タッチダウン取ったプレーは、どれも練習をしていたプレー。タッチダウンを取った選手と、事前に何回も練習していたので自信はあった。特に新城さんのタッチダウンのプレーは、ビッグプレーが欲しいときのために用意してたプレーだった。ビッグプレーの欲しい場面で使って通すことができて決まったので、1年間やってきた成果が出たと思う。最後のタッチダウンも、同じく自信のあるプレーだった。最後のプレーも緊張はあった。慶大戦では決めなくちゃ負けという状況で決めきれなかった。今日もまた似たような状況になって、成功して。こんなにも早く慶大戦のリベンジができるとは思わなかった。個人としてもチームとしても慶大戦のリベンジを果たせて良かった。今年はいろんなことに対してチャレンジしていく1年間だった。0からのスタートで、ここまで来れた。自分もチームも大きく成長できたと思う。今年は4年生が主力で多く出ていたが、引退するということで新チームはまた0からのスタートとなると思う。焦らずにしっかりと今年1年間学んできたものを最大限に生かしてやっていきたい」

――揚張「今季はプレーでチームに迷惑をかけていたが、今回きちんと仕事ができて良かった。特に得点を決めた場面では、松井が練習通りのパスを投げてくれたことで、タッチダウンを決めることができた。来季はもっとチームに貢献できるように頑張りたい。」

――市森「FG2本外したが、それには今までにない緊張感があった。4年生を自分の力で勝利に導けなかったのは残念。しかし引いて見てみれば非常にいい経験ができた。アメフトを今年始めたきっかけは、高校の頃からサッカーをやってたのだが、怪我が重なってサッカーをやることができなくなった。何かまたスポーツをやりたいという気持ちになり、入部させていただいた。未経験とか途中入部とか、試合に出てる上では全く関係ない。しかし未経験だからこそ周りよりも早いスピードで吸収していかくてはいけない。今日の失敗を無駄にしないようにしていきたい。これで四年生が引退するが、いままで支えてくれていた先輩方が抜けていくことで寂しさはある。新しいチームを作ってく上で少しでも貢献できたらいい。もっと甲子園に近いチームになれるようにやっていく。自分の課題は、とりあえずFG、PATの成功率を100%に近づけること。それを達成するにはまだまだ自分の力じゃ足りないということがわかった。なのでこれを忘れずに100%に近づけられるようやっていきたい。まだまだ甲子園は遠いが、ひたすら練習していく。スタッフサポーターとひとつになって戦っていきたい」