大学院

〈Focus〉大学院入試に必要なTOEICの点数は?勉強法や注意点も解説

2021年10月28日

大学院入試にTOEICは必要なのか、どれくらいの点数が必要とされるのか、わかりにくいですよね。 今回は大学院入試のTOEICの仕組みと、合格に近づくために求められるTOEICの点数を取るための勉強法、TOEICを受けるときの注意点を解説します。

大学院入試にTOEICは必要なのか

大学院入試ではなぜ、TOEICが必要になるのでしょうか。それは、大学院によっては受験が必須で、必須でない場合もTOEICで高得点を取っておくと合格に大きく近づくからです。 この項目では、大学院入試におけるTOEICの仕組みを解説します。

大学院入試にTOEICが必要なケースもある

大学院入試は専門科目と外国語の試験、書類審査、面接の3つが課せられ、以下のようなケースでTOEICが必要になります。

1.外国語試験の代わりにTOEICの点数を用いるケース
2.TOEICで基準点以上を取っていると英語試験が免除されるケース
3.書類審査でTOEICの提出を求めるケース

大学院では英語の論文の読み書きの機会が多く、学部よりも高い英語力が求められるため、TOEICを導入し学生の英語力を測る大学院が増えています。ただし、より学問的な英語運用能力を問うためにTOEFLやIELTSを採用する大学院や、TOEICを採用していない大学院もあります。TOEFL・IELTSとTOEICの両方を採用している大学もありますが、前者のほうが難易度が高いです。 大学院のTOEIC採用状況は[TOEICの公式サイト]に記載されているので、受験を考えている大学院がTOEICを採用しているか、確認しておきましょう。

https://www.iibc-global.org/toeic/official_data/univ_research.html

大学院入試に必要なTOEICの点数は?

大学院入試で求められるTOEICの得点は大学院により異なります。この項目では、どうして合格に必要な点数に違いが出るのか説明します。

求められる点数は大学院により異なる

大学院の筆記試験における英語が占める割合や基準点は大学院によって異なりますので、事前に確認することをおすすめします。ただし、大学院の入試は大学入試に比べて科目数が少ないので、1科目でつく得点差が合否に与える影響は大きいです。そのため、TOEICの得点はより高いほうが合格に有利だと言えます。

外国語の外部スコアは大学院入試ではどのように活用される?

大学院入試では外国語の外部スコアの点数はそのまま反映されません。一般的には最低点と最高点が設定されており、0〜100点に換算されることが多いです。また、たとえばTOEICだと、800点ならA、700点ならBのように段階評価が行うパターンもあるようです。

スコアの活用状況は、各大学院が公表している情報を必ず確認してください。

大学院入試に受かるスコアをとるTOEIC勉強法

大学院入試に向けて、TOEICの勉強法とおすすめの参考書を紹介します。多くの大学院で英語が出題されますが、TOEICの点数提出がある場合にはTOEICに向けた勉強を行っておくといいでしょう。

単語と文法を覚える

単語、文法はやみくもに勉強するのではなく、TOEICによく出るものを中心に覚えます。

語彙を増やすことは最も重要なので、単語は毎日覚えましょう。文法は高校レベルの知識で十分なので復習を徹底しましょう。

公式問題集を解く

TOEICの試験は、文法問題の形式や出題傾向が学部の入試とは全く違うため、TOEICの公式問題集を解くことが大事です。

実際にTOEICの試験に出題された問題に集中して取り組むことで、試験内容に慣れ、試験本番の感覚をつかめます。

わからない語彙や文法が出てきたら、単語帳や文法書に立ち返って調べ、復習しましょう。

洋書の多読を行う

TOEICは試験時間が短いため、リーディングパートでは早くかつ正確に英文を読む必要があります。読解力の向上には、普段から多くの英文に触れ、慣れておくべきです。洋書ではさまざまな英文に触れられるため、リーディングパートの対策に効果的です。

YouTubeで動画を視聴する

YouTubeで英語の動画を視聴することでリスニング力を鍛えられます。TOEICのリスニングは、ビジネスに関するものを中心に多彩な題材が取り上げられるため、ニュースやバラエティー番組などを中心に視聴するといいでしょう。

TOEICのリスニング問題には様々なアクセントが使用されているので、アメリカやイギリス、オーストラリアなど幅広い国の動画を見ると効果的です。

ただ、大学院に入学すると、ビジネス英語が中心のTOEICよりも、学習や研究に必要なアカデミックなライティングやリーディングのスキルが求められます。学術的な英語が後々重視されることを意識して英語学習を進めれば、大学院入試はもちろん入学後にも役に立つでしょう。

大学院入試でTOEICを受けるときの注意点

大学院入試でTOEICを使うときはスコアの有効期限と、申込みの提出期限に気をつけましょう。

一般的に、大学院出願からさかのぼって2〜3年のスコアが有効です。それ以前に取得したスコアは入試には使えないため、もう一度受験し直す必要があります。

TOEICは願書締切の一ヶ月半前までに受ける

TOEICは、願書の提出期限の1ヶ月半前には受験しておきましょう。願書にTOEICの公式認定証を同封する必要がありますが、公式認定証(スコアシート)の到着には受験から1ヶ月ほどかかるため、余裕を持って受験しておきましょう。少なくとも願書提出の1ヶ月半前には受験しておきたいです。

2022年と2023年のTOEIC日程

2023年と2024年入学予定の学生が受けられるTOEICの日程は以下の通りです。夏に実施される大学院入試の願書の提出時期は6月末〜7月末くらいなので、5月までの日程を記載しています。大学院入試でTOEICを使いたい方は必ず受けましょう。

第287回
インターネット申込期間:2021年12月9日~2021年12月13日
試験日:2022年1月30日午後
結果発送日:2022年3月1日

第288回
インターネット申込期間:2022年1月6日~2022年1月11日
試験日:2022年2月27日午前
結果発送日:2022年3月29日

第289回
インターネット申込期間:2022年1月13日~2022年1月17日
試験日:2022年2月27日午後
結果発送日:2022年3月29日

第290回
インターネット申込期間:2022年1月27日~2022年1月31日
試験日:2022年3月20日午前
結果発送日:2022年4月19日

第291回
インターネット申込期間:2022年2月3日~2022年2月7日
試験日:2022年3月20日午後
結果発送日:2022年4月19日

※インターネット申し込みは受付初日10時〜最終日15時締切
※インターネット申し込みは会員登録が必要
※データは2021年10月21日取得
参考:[年間テスト日程] https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/guide01/schedule.html

まとめ:TOEICを勉強して大学院入試に備えよう

入試にTOEICを利用する大学院は数多くあり、高得点を獲得すれば合格に大きく近づきます。毎日単語や文法を覚える、何回も過去問を解いて慣れるなど、地道な努力がTOEICで高得点を獲得する一番の近道です。希望する大学院の進学のために必要な得点を取れるよう、計画的に勉強しましょう。

また、TOEICを用いて受験した場合でも、外国語文献や学術書が講読ができるように対策しておきましょう。入学までにアカデミックな外国語文章に触れて学習を続けることが、大学院に進学後の学習に役立ちます。