文学部

卒業生・林家つる子氏(落語家)の独演会を開催【1月30日関連記事リンク追加】

2024年01月30日

客席に向けてにこやかに語り掛ける林家つる子氏

2023年11月29日、落語家の林家つる子氏の独演会を開催しました。林家つる子氏は文学部中国言語文化専攻の卒業生で、在学中は落語研究会に所属していました。2024年春、女性初の抜擢昇進により真打になることが決定しており、落語家として人気急上昇中です。当日は学生・教職員のほか、ファンと思われる一般来場者の姿も目立ちました。

今回の独演会は、落語研究会有志の協力のもと、会場のForest Gateway Chuo ホールに金屏風と高座を設置し、寄席さながらの雰囲気を演出しました。前座も落語研究会元会長で中国言語文化専攻4年生の信田慶太さんが務めました。つる子さんの紹介についで落語の楽しみ方などが説明されたあと、出囃子に乗ってつる子さんが登場しました。

つる子さんは最初は高座に上がらず、着物姿で立ったまま、中央大学で中国語を学んでいた頃を振り返りました。昨今は寄席にも外国人観光客が増えていることから、将来的には中国語で落語に挑戦する予定だということです。

舞台裏にあたる話をひととおり終えてから、おもむろに高座に上がり当日のメインである「紺屋高尾」の噺に入っていくところで、俄然プロのたたずまいが出現しました。売れっ子の遊女高尾太夫に惚れた職人久蔵の純愛とも言うべき物語を、女性(高尾)の視点から語り直すのがつる子氏のオリジナルです。つる子氏のこうした取り組みは近年テレビ番組で何度も特集されるなど、落語界に新風をもたらすものと評価されています。遊女の思いをしっとりと品良く語るつる子氏の芸に引き込まれ、聴衆は固唾を呑んで聞き入っていました。

つる子氏は噺のあと、さらに聴衆からの質問も受け付けてくれるサービスぶりでした。最後は在学中の指導教員だった飯塚容教授から真打昇進を祝う花束が贈呈され、たくさんの笑顔のうちに独演会は幕となりました。