哲学専攻

専攻概要

「哲学--広くて、深い思考」 

哲学は、人間の素朴で根源的な疑問から出発しました。専門という狭い枠組みにとらわれない、広くて深い思考こそが、哲学本来の姿です。
中央大学の哲学専攻は、哲学のこうした方向性をもっとも大切にします。根源的で広い関心をもつ学生の問いかけに、真摯に応えることを、わが哲学専攻は目標としています。

古今東西の哲学を学ぶ

哲学専攻の特徴は、なんといっても東西の哲学が同時に学べるところにあります。
哲学専攻は、西洋哲学と東洋哲学の二つの分野をもっています。
西洋哲学は、古代中世哲学と、近現代哲学、および科学哲学に分けられ、東洋哲学は、中国哲学と日本思想に二分されます。中国哲学は、さらに先秦漢代の思想と、宋明の思想とに大きく分けられます。

以上のように、哲学専攻の陣容は、洋の東西と時代の古今をほぼ包括しているといえるでしょう。
つまり、西洋の古代から現代までの哲学を研究しながら、中国の古典を読み、日本の江戸期の思想にも触れることもできるというわけです。

基本は、原典の正確な読解

哲学専攻の守備範囲は広く、そのなかから、自分がもっとも関心のある思想を学ぶことができます。その方法は、講義を聴いて、たんに知識を獲得することにはとどまりません。
哲学の原典の精密な読解を通じて、先人の思想を理解したうえで解釈し、その作業を持続しながら、自分の思索力をやしなうことが、もっとも大切なことなのです。

哲学的なトレーニングによって、考える力を身につける

むずかしい原典テキストを読むのが、哲学専攻の学生の日常です。こうした原典は、ひとりで読んでも、十分には理解できません。やはり、哲学的なトレーニングが必要です。
哲学専攻は、こうしたトレーニングの場でもあります。どんな研究においても、いままでの文献を正確に読み解くことができなければ、真の独創性は生まれません。 授業をとおして、正確な読解力と、豊富な哲学的知識を身につけ、自分自身のさまざまな問題や疑問を、古今東西の哲学を学びながら解決していく力をはぐくんでいきます。哲学専攻では、正確で揺るぎない基礎的読解力と、幅広い知見をそなえた研究者や社会人が巣立っていくことをめざしています。

大学院

こうして、4年間哲学を勉強してくると、自分の研究をもっと深めたいという学生たちも出てきます。そのような人たちは、学部を卒業した後、大学院に進学することをおすすめします。より専門的で、高度な研究を進めることができるからです。
大学院の修士論文では、当然ながら、さらに高いレベルの専門研究が要求されます。それぞれの研究対象である哲学者や著作について、深く掘りさげた詳細な分析が展開されます。

さまざまな研究活動

学専攻の特色として、学部の学生も自由に参加できる、大学院生を中心とした研究発表会や、読書会がさかんなことがあげられます。毎年開かれる研究発表会のほか、さまざまな哲学の文献を解読しながら、議論をかわす読書会が、哲学共同研究室で毎週のように開かれています。 長年継続して、ハイデガーやヘーゲルの主要著作を読了した読書会や、現代哲学の注目文献を集中的に読む読書会など、さまざまな読書会があります。

また、研究成果は、卒業論文修士論文、あるいは博士論文に結実するばかりでなく、「中央大学文学部紀要」「大学院研究年報」のほか、さまざまな学術雑誌にも発表されています。詳しくは、哲学専攻が運営する哲学オリジナルWebサイトをご覧ください。