英語文学文化専攻

Global Studies

半谷 時忠(2019年度入学)

2022年、コロナ禍での制約が徐々に緩和される中、私はマレーシアとシンガポールを訪問するプログラムに参加しました。留学することが難しい状況で、グローバルスタディーズは大学在学中に海外訪問できる貴重な機会でした。また、2021年後期、私の所属するゼミでは、マレーシア工科大学の学生たちとオンラインで英語を使って交流する機会がありました。ディスカッションを通じて、異文化間で英語を共通言語としてコミュニケーションを取る難しさと楽しさを実感したと同時に、機会があれば訪問したいという思いもあり、グローバルスタディーズへ参加しました。今回参加したグローバルスタディーズは5日間で構成され、初日と最終日の移動日を除いた3日間がマレーシアでの研修でした。

マレーシアでは、マレーシア工科大学を拠点として、現地の中学生との交流や、実地研修、マレーシアについての文化講義の受講を行いました。マレーシア工科大学では、現地の文化や歴史、教育制度についての講義を受けました。特に印象深かったのは、マレーシアが多民族・多宗教国家であるため、学校のカリキュラムにおける語学教育の割合が非常に高い点です。

現地の中学生との交流では、日本文化を紹介するプレゼンテーションを行いました。このプレゼンテーションでは簡単で分かりやすい英語を使って説明することが求められます。私のグループは和菓子について紹介し、中学生たちは熱心に話を聞いてくれ、発表後の交流も非常に楽しく、お互いを知りたいという熱で溢れかえっていました。前日の講義で習ったように、中学生たちはマレー語以外にも英語を話していたため、英語が外国語ではなく、第二言語として話されている国ならではの事情を垣間見れたと思います。

これらの交流以外にも、マレーシア文化村で、伝統的な工芸品であるバディックと呼ばれる、ろうけつ染めや、伝統的な結婚式体験、コマ遊びなどマレーシアの文化体験やマラッカへの訪問など非常に充実していました。

私たちが滞在している間は、マレーシア工科大学の大学生にコーディネータとして参加していただきました。大学から近所のレストランまでの移動や実地研修時のサポートなどの点で助けていただきました。彼女たちのおかげで、不慣れな場所でもスムーズにことを進めることができたのだと思います。私は彼女たちと学年が同じであり、お互いに大学院進学という進路を共有していたため、学業の話や将来の話など様々なことを語り合いました。

この一週間のプログラムは非常に有意義な体験で、普通の旅行・観光では経験できない多くの学びがありました。特に、自国の文化を理解するためには他国の文化との比較が重要であることを強く感じました。日本にいるだけでは気づかないことも、現地での交流を通して初めて理解することができました。私の専攻は英語文学文化で、英語圏の文化や文学、言語を学んでいます。このプログラムを通じて、英語が話される地域の多様性を改めて実感することができ、英語という言語が世界で重要な役割を果たしていることを感じることができました。

英語文学文化専攻
教授 マシューズ,ジョン
International Student Conference
Chuo University — University of Hawaii

For more than 10 years the Department of English Studies has sent students to the University of Hawaii (UH) to participate in a Chuo-UH joint student conference in linguistics and language acquisition. Members of the English Linguistics seminars can join a special Global Studies course in which they spend a semester conducting a language research study, gathering and analyzing data, and producing a poster with which to deliver their poster presentation at the student conference in Hawaii. Chuo students share their own research findings with students at the University of Hawaii and learn from the presentations made by UH students. The event is followed by a reception where students can get to know one another and share their interest in language, language learning, and language acquisition research. We also take some time for excursions to local sites including Pearl Harbor, Nu’uanu Pali Lookout, the USS Missouri, Hanauma Bay, and Waikiki Beach. Recent years have seen the addition of students from the University of Tokyo joining us.

英語文学文化専攻では、10年以上にわたって、ハワイ大学(UH)に学生を派遣し、言語学と言語習得に関する中央・UH合同学生会議を開催しています。英語学のゼミに所属する学生有志は、グローバル・スタディーズの特別コースに参加し、1学期をかけて言語調査を行い、データを収集・分析し、ハワイ大で開催される学生会議で発表するための準備を行います。中央大学の学生は、自らの研究成果をハワイ大学の学生と共有しディスカッションを行ない、ハワイ大学の学生の発表からも多くを学んでいます。学生会議後に行われる懇親会では、学生同士が親睦を深め、言語、言語学習、言語習得研究への関心を共有します。また、真珠湾、ヌウアヌ・パリ展望台、USSミズーリ、ハナウマ湾、ワイキキビーチなど、地元の名所へのエクスカーションにも出かけ、日米の歴史を学んだり、ハワイの文化を体験したりする機会もあります。近年は、東京大学の学生も参加しています。