西洋史学専攻

よくいただくご質問

私はフランス史に興味があり、西洋史学の勉強をしたいので、ぜひこの専攻に入りたいと思っています。しかし、その一方でインドや中国に関する歴史にも興味があります。
西洋史学専攻であっても西洋以外について学ぶことはできますか?

できます。中央大学文学部は、専門以外の授業も受講できるカリキュラムになっています。また、副専攻やFLPというシステムを使ったり、聴講したり、中大の図書館を使ったりして、自分の興味のあるテーマを並行して勉強することもできます。東洋史にも興味があるとのことですが、両方の歴史を学ぶと、例えば同じ政治的事件でも、東西でまったく見え方や書き方が違うことに驚くと思います。

ドイツが好きで勉強したいのですが、「ドイツ語文学文化専攻」じゃなくて、「西洋史専攻」に進んでも充分にドイツの勉強はできますか?

どの切り口からでもドイツを深く学ぶことは出来ますが、ドイツの過去の時代から学ぶことを選択すれば、西洋史を専攻されるのが良いと思います。西洋史学専攻に在籍しながら、ドイツ文学を材料にドイツの歴史を研究し、現在のドイツを知ることもできます。歴史学は、実に様々なジャンルを包括しているのです。

神話や宗教に興味があります。西洋史専攻ではそのような研究はできますか?

中大の西洋史では、古代メソポタミア史の教員が継続していたため、その分野の日本の拠点の一つとなっており、神話・宗教学に関した和洋の研究書や雑誌、辞書、楔形文字の原文や、図版資料、発掘の記録などが体系的に揃っています。最新の研究成果もどんどん入ってきています。中世史に関しても、教会、修道院文化、聖人伝説、当時の宗教的思想などを深く研究できます。

西洋史関連図書の蔵書はどんなものが揃っていますか?

西洋史の専攻図書室(3号館7F)には、歴史学に関した和洋の図書、雑誌、辞書・事典、資料集、視聴覚資料(DVD、ビデオetc.)で、基本的なもの、重要なものは、ほとんど揃っています。その他、中大西洋史の歴代の教員が集めた研究資料があり、現在も最新の資料を常に収集しています。
なお、中大のメインの図書館である中央館では、様々なジャンルにわたる膨大な資料をコレクションしているので、こちらもぜひ活用してください。

中央図書館

他大学の西洋史学専攻や史学科よりも優れている点(特徴)。中大の西洋史で学ぶメリット。中大ならではというところは?

古代から現代まで、すべての時代をカバーする5人の教員がそろっている私立大学は日本では数少ないです。中大西洋史の教員は、それぞれの分野の第一線で活躍している個性豊かな方ばかりです。みなさん、授業は大変おもしろいですよ。各教員の業績や研究内容については、 西洋史独自のHPに詳しくのっています。

西洋史学専攻教員紹介

また、他大学にはない共同研究室、専攻図書室があり、1年から4年まで充実した研究ができる環境となっています。

卒論はどのようにして書くのですか?テーマ決めの時期はいつ頃?

一般的には、3年生の特別演習で指導の教員のもとに方向を決め、その特別演習の終盤で予備論文を書きます。4年になったら本格的に卒論指導を受け、同年の5月中旬には卒業論文のタイトルを決めます。最近は、進路が多岐にわたっていますので、留学や就職、大学院進学など個人的な計画がある人は、教員や大学の事務と相談してスケジュールを決めています。
ただ、卒論の提出期間は4年生(卒論未提出の4年生以上含む)の12月と決まっていますので、注意しましょう。具体的なテーマや卒論の書き方・ルールがわかるHPがありますので、こちらを参考にしてください。

専攻の学び Undergraduate

西洋史学で取得できる資格はありますか?

西洋史で取れるのは、高校の地理歴史・公民、中学の社会の教員、あとは司書、学芸員など。必要な単位がそれぞれ違います。大学院の修士課程を出れば、高校の地理歴史、中学の社会の専修教員免許状が取れます。博士課程に進む人は、研究職をめざすことができます。
中大西洋史の院は、比較的最近博士課程が出来たのですが、大学教員、研究者、講師になる方が出ています。国際レベルの研究者を育てるべく、今後、院のカリキュラムはさらに充実していく予定です。

将来、大学院へ進学したいのですが、学部でどのように勉強すればよいですか?就職や経済的なことも心配です。

中大西洋史の院の受験ですが、1日目に英語と専門科目の試験(日本語による論述)、2日目に語学試験(英・独・仏から選択)と面接があります。そのため、まずは英語と、さらに研究したい地域の語学を、学部生の内に合格レベルまで修得していなければなりません。(アメリカ史、イギリス史に関しては、英語だけで受験できます。)また、卒論もしっかりとしたものが求められます。
それから、大学院や留学先で研究を続けるためには、経済的な基盤が大切です。奨学金(貸与・給付)やアルバイトで生活したり、仕事と研究を両立させている先輩もいます。現在は院生の進路も多岐にわたっています。博士課程まで進み、研究職につく人だけでなく、その能力を活かせる企業やマスコミに就職したり、高校などの教職につく人もいます。また、中大の院から海外に留学して博士論文を書き、国際レベルの研究者を目指す人も増えています。