哲学専攻

カリキュラム

カリキュラムの概要

文献の読解力と、哲学的な思考力を重視する哲学専攻では、現在、学部のカリキュラムの概要は、以下のように編成されています。

1年次・2年次

入門授業である「哲学への誘い」を学び、哲学での学びの基礎(知識やスキル、心構え)を習得することを目指します。
「哲学基礎演習」では、英語や漢文で書かれた哲学の原典テキストを読み、文学や評論の読み方とのちがいが、徹底して強調されます。
ついで2年次では、「原典講読」で、ドイツ語やフランス語、漢文などで書かれた原典テキストを読み、哲学の原典を読みこなすための基礎をやしないます。
また、原典の読解作業に加えて、1年次・2年次の西洋哲学史・東洋哲学史では、哲学の歴史が詳しく講義されます。

3年次・4年次

こうした基礎訓練にもとづいて、3年次・4年次になると、「哲学演習」で、文献の本格的な読解がはじまります。さらに「哲学講義」では、哲学のさまざまな問題群に即して、専門的なテーマが詳細に展開されます。

このほか、2年次以上には、倫理学、科学哲学、論理学といった、哲学するうえで、どうしても必要な専門分野の授業が選択できるようになっています。

哲学の授業一覧

  第1年次 第2年次 第3年次 第4年次
基礎演習科目 哲学基礎演習(1)              
哲学基礎演習(2)              
必修科目 哲学への誘い(1) 古代中世西洋哲学史(1) 近現代西洋哲学史(1) 東洋哲学史(2)     卒業論文  
哲学への誘い(2) 古代中世西洋哲学史(2) 近現代西洋哲学史(2) 原典講読        
    東洋哲学史(1) 対話の哲学        
選択科目     倫理学概論 科学哲学研究 実践する哲学(1)      
    現代論理学   実践する哲学(2)      
        哲学講義(1) 哲学講義(6) 哲学講義(11) 哲学講義(16)
        哲学講義(2) 哲学講義(7) 哲学講義(12) 哲学講義(17)
        哲学講義(3) 哲学講義(8) 哲学講義(13) 哲学講義(18)
        哲学講義(4) 哲学講義(9) 哲学講義(14) 哲学講義(19)
        哲学講義(5) 哲学講義(10) 哲学講義(15) 哲学講義(20)
        哲学演習(1) 哲学演習(5) 哲学演習(9) 哲学演習(13)
        哲学演習(2) 哲学演習(6) 哲学演習(10) 哲学演習(14)
        哲学演習(3) 哲学演習(7) 哲学演習(11) 哲学演習(15)
        哲学演習(4) 哲学演習(8) 哲学演習(12) 哲学演習(16)
その他関連科目 入門・哲学 聖書からキリスト教へ ギリシャ語(上級)          
哲学 近・現代史と民主主義 ラテン語(初級)          
倫理学 日本の思想の歴史 ラテン語(上級)          
社会思想 日本の美学            
イスラーム概説 インド仏教の教え            
インド哲学史通覧 日本人と仏教            
聖書の思想と歴史 ギリシャ語(初級)            

卒業論文

哲学の基礎的なトレーニングののち、3年次・4年次の「演習」や「講義」を経て、自分の興味や関心のあるテーマを設定し、卒業論文を書きます。
哲学専攻では、卒業論文の指導は3年次・4年次を通して行われます。個人指導やゼミ、発表などを継続し、各自のテーマを分析しながら、論理的かつ明晰な論文に仕上げていきます。

卒業論文のテーマ

卒業論文のテーマは、オーソドックスな哲学者を研究する論文はもちろんのこと、「万学の王」たる哲学にふさわしく、広い範囲にわたっています。以下は最近の卒業論文の一例です。

「アリストテレス『詩学』研究—文学理論にとどまらない著作としての『詩学』」
「はじまりはデカルト哲学」
「二度寝でわかる時間論」
「ウィトゲンシュタイン『哲学探究』における「理解」について」
「気ばらしについて」
「空海の言語思想」
「山崎闇斎 垂加神道と儒学について」