フランス語文学文化専攻

授業紹介

インターンシップ(美術館実務研修)

美術館との連携

研究科内における教育に加えて学外で実務的な訓練を行なうことは、高度な知識を持つ専門家の育成という大学院教育の目的を達成する上でたいへん有益です。この科目は、大学院生向けに専門性の高いインターンシップ・プログラムでのインターン経験を、修了単位として認めるものです。

多様化する美術館の役割

美術館は、芸術作品の収集、保存、展示を専門とする博物館です。この3つの活動のすべてが、高度に専門的な知識と経験を要するものです。収集や企画展示の構成には、美術史の研究成果をふまえることが必要です。保存には、美術作品の物質的な特性についての知識が不可欠です。そして一般の来館者に向けた効果的な展示を可能にするには、照明や空間構成についての感性を磨かなければなりません。さらに現代の美術館は来館者を受身に待つのではなく、さまざまな教育普及活動を通じて社会に向けた発信を行なっています。受講生は自らの関心に合わせて調査研究か教育普及の分野を選び、半年にわたって研究員の指導のもとに美術館活動にたずさわることになります。

未来への滑走路

こうしたインターンシップを経験することで、受講生は自らの研究が専門職の場でどのように生かされるのかを実感することができます。専門的な知識が役に立ち、来館者からの反応に励まされることは、その後の研究への貴重なモチベーションとなるでしょう。また日々社会との接点の中で多様な活動を展開する美術館のバックヤードを知ることで、大学院で獲得した知識と能力を活用できる他のフィールドと出会うことも期待できます。大学院修了後の将来像を具体的に思い描く機会として、この科目を役立ててもらえればと期待しています。