文学部
文学部長挨拶
緑川 晶 中央大学文学部長
文学部の本当の姿
みなさんには文学部はどのように映っているでしょうか。
もしかしたら、学部の名称から「文学」を学ぶ学部だと思われているかもしれません。
もちろん、日本をはじめとする各国の詩や小説などの「文学」が学べる学部であることには間違いありません。しかし、法学部が法に関する学問を学ぶ場であるように、文学部は「文」、すなわち人間の思考や活動の記録、あるいは表現としての「文字」に関わる学問を学ぶ場なのです。その証拠に、中央大学文学部の英語名は Faculty of Letters です。
文字を通じた人々の活動の記録を学ぶ歴史学、思考を探究する哲学、そして文字による人々の表現を扱う文学が文学部の原点となっていますが、人間の営みはこれらに留まらず、人と人の関係性について学ぶ社会学や人間そのものについて理解しようとする心理学など、多様な分野へとその範囲は広がっています。現在、文学部には13の専攻から構成され、2021年度からは専攻を横断して学ぶことができる「学びのパスポートプログラム」も新設されました。
しかし、専攻の名称だけでは文学部の真の姿は分からないかもしれません。
たとえば、演劇について学びたい、美術について学びたい、ということであれば、それらを専門とする教員もいますし、専攻の枠を超えて学ぶこともできます。文学部にはおよそ90人の専任の教員がいますが、その数だけ異なった学問があり、兼任の教員を含めると700を超える科目が備わっています。文学部の中で、知りたいことや新たな発見がきっとみつかると思います。
文学部は就職に不利という「うわさ」や、そのために文学部への進学を諦めたという話も聞いたことがありますが、少なくとも中央大学文学部にはあてはまりません。
「就職決定率」という指標があります。就職者数を就職希望者数で割った数値で、2024年度のデータでは、中央大学全体が97.3%、文学部は96.2%でした。過去の推移を見ても95〜98%と高水準を維持しています。また、文学部は卒業後の進路として公務員や教員に進むことが多いことも特徴で、大学院へ進む学生も少なくありません。正確な数値は大学のHPでも公開されていますので、ぜひ確認してみてください。
このように、文学部は多面的で、皆さんの学びたいという思いをきっと実現できる場であるとともに、ここでの学びが皆さんの将来にも結びつくことが可能な学部でもあるのです。
文学部長 緑川 晶











