国文学専攻

富塚 昌輝(とみつか・まさき)准教授

研究分野 近代文学

近代文学成立期の小説や批評を研究しています。時代の変わり目に注目することで、近代文学や近代批評がどのような問題意識を持って形作られていったのかについて考えています。それと同時に、どのような側面が削がれていったのかについても考えることで、ありえたかもしれない文学の姿をも捕まえたいと思っています。
また、地域における文学活動についても関心を持っています。文学史の教科書には登場しない書き手たちが、どのような意欲を持って文学を書いたり、読んだりしていたのか。文学を読むこと/書くことが持つパワーの所在を明らかにしたいと思っています。

担当科目

国文学基礎演習(2):近代文学の著名な作家の短編・中編を取り上げ、近代文学研究 を行う上での基礎的な手続きを学びます。

近現代文学(2):近代の小説や評論を取り上げ、近代文学の特質について講義します。

ゼミナール

研究対象

近現代文学を対象とし、ジャンルは問いません。

指導方針

文学に限らず色々な本を読みまくってください。歴史・文化・芸術に触れまくってください。社会・政治・思想について考えまくってください。そして、そうしたことを誰かにしゃべりまくって聞きまくってください。頭の中を、ハウルの部屋のようにガラクタまみれにしてください。好きだとか嫌いだとか、分かるとか分からないとか、そんなけち臭いことを言わないで、何にでもどん欲で取り組んでください。卒論制作ではそれらの成果を惜しみなく注いで欲しいと思います。ただし、卒論が取っ散らかってしまうと困るので、そうならないような研究の基本的な心得について、ゼミで指導していきます。

卒論題目

志賀直哉「佐々木の場合」論
吉野源三郎『君たちはどう生きるか』の受容研究
食べることとジェンダー―江國香織「うんとお腹をすかせてきてね」を中心に
文学作品の理想的解釈 など