西洋史学専攻

本学人文科学研究所客員研究員Marta Lorenzon(マルタ・ロレンツォン)氏の活動報告について

2025年07月04日

 本学人文科学研究所(プロジェクトチーム「世界史の中のネットワークとアイデンティティ―転換期にのぞんで―」、責任者:杉崎泰一郎 文学部西洋史学専攻教授)の客員研究員(Visiting Researcher)であるMarta Lorenzon(マルタ・ロレンツォン)氏の活動について報告します。

 2025年5月24日(土)の人文研の公開研究会において、Lorenzon氏が "Unearthening Empires: Mudbrick, Power, and Adaptation in Western Asia"と題する研究発表を行いました。
 発表では、アッシュール、シャキ=コラ(Shaki Khora)、レバント、アシュドド-ヤム(Ashdod-Yam)、テル=ティメ(Tell=Time、エジプト)でのフィールドワークに基づきながら、社会ネットワーク分析、地考古学(geoarchaeology)や知覚考古学(sensory archaeology)などの革新的な方法論を用いて、日干しレンガの建築とシュメール語やアッカド語の文書資料の相互関連を探求する試みを紹介しました。講演の締めくくりとして、古代の構築環境をよりよく理解するために、経験考古学と神経考古学(neuroarchaeology)の知見を取り入れていることにも触れられた。