英語文学文化専攻

文学部教授 大田美和の新刊、思考集『世界の果てまでも』が「図書新聞」の文芸時評で取り上げられました。

2020年06月12日

文学部教授 大田美和の新刊、思考集『世界の果てまでも』(北冬舎)が『図書新聞』6月13日号(第3451号)の連載「〈世界内戦〉下の文芸時評」第64回「外部性の消滅とモダニティの再検討」で取り上げられました。執筆者は、文芸評論家・現代詩作家の岡和田晃さんです。

 

今回の文芸時評でともに取り上げられたのは、田中綾『非国民文学論』(青弓社)、藤原龍一郎「短歌のニューウェーブについて」(「ねむらない樹 別冊 短歌のニューウェーブとは何か?」、鴻池留衣「最後の自粛」(「新潮」)、テジュ・コール「苦悩の町」(「新潮」)、横田創「きらきらしてる」(「しししし」vol.39)、小田尚稔「是でいいのだ」(「悲劇喜劇」)、蜷川泰司『ゲットーの森』(河出書房新社)、朝比奈弘治「小説の自立をめぐって―フローベールが夢見た書物」(「文學界」)、田名部信「“フーコーの振り子”の余白に」(「δ」55)、山本貴光+吉川浩満『その悩み、エピクテトスなら、こう言うね。―古代ローマの大賢人の教え』(筑摩書房)、梅爾「エラブガ―ツヴェターエワに」「現代詩手帖」2020年4月号「特集 中国現代詩を読む」、神山睦美『終わりなき漱石』(幻戯書房)です。

 

これは、新型コロナ・ウイルス禍によって、「日本」的な「鎖国」めいた心性が世界を覆いつつある今、日本における「文学」にどのようなことが可能なのかと問いかける、挑発に満ちた辛口の文芸時評です。その中で、大田美和の思考集『世界の果てまでも』は、「短歌で培われた心性を「鎖国」の連鎖ではない、開かれた感性や悟性のあり方へ置換し、「文学」を通して具体的に国境を超えることは可能かという模索として読める。」と評されています。

 

ぜひお読み下さい。「図書新聞」は書店で購入できます。中央大学図書館でも定期購読されています。「図書新聞」のウェブサイトの記事の閲覧には会員登録が必要です。http://www.toshoshimbun.com/books_newspaper/

 

大田美和の思考集『世界の果てまでも』は、最寄の書店では取次八木書店扱いで注文できます。インターネット書店でも購入できます。中央大学図書館にもまもなく配架されます。

 

以上