学生サポート

試験直前に配慮を願い出てきた学生がいたら・・・

試験直前になると、自分は病気で授業に出られなかったので配慮してほしい、と言ってくる学生がいます。確かに、適応障害の診断書が医師から出されているのですが、診断書があれば単位を出さないといけないのでしょうか?

最近は医療機関で治療を受けながら学生生活を送っている学生も少なくないので、試験前に診断書持参でやってくる学生もいることでしょう。まずは「どういう症状なのか詳しく教えてください」と本人の症状や、どのような治療を受けているか、主治医はなんと言っているのかなど本人の状況について詳しく聴いてみましょう。その症状のために何ができないのか、何はできるのかを具体的にしていくことが大切です。その上で、納得のいくものであれば特別な配慮があっても良いと思いますが、すべての学生にそうしなければならないと言うわけではありません。もちろん単位付与を約束するものでもありません。
 試験を受けることが難しいと訴える学生がいた場合には、本人の今の状態と、何か配慮が必要なのかどうか、主治医の意見を聞けると良いと思います。これから診断書をもらうという学生であれば、こうした点を診断書に盛り込んでもらうように伝えることもできるでしょう。症状があって他の学生と一緒に受験できない学生もいますが、少し頑張って他の学生と一緒に受験した方が、結果的に自信につながるような学生もいますので、単に「適応障害」という診断名だけで対応を判断することは難しいでしょう。詳しく聴くこと、主治医の意見を聞くことが大切です。判断に困ることもあるかと思いますが、そういったときには学生と一緒に学生相談室に来ていただければ一緒に考えることもできます。
 授業期間中には何も言ってこなかったのに、試験前になって急に言ってくることに不信を感じることもあるかもしれません。しかし、こうした学生の中には、いつ申し出ればいいのかわからず、直前まで引きずってしまう学生もいます。診断書は医師が責任を持って出しているものなので、配慮の検討はぜひお願いしたいと思います。