中央大学について

学長挨拶

次世代を拓く「行動する知性」を育成する「さらに開かれた大学」へ

学長 河合久
学長 河合久

1885年に創立した中央大学は、「實地應用ノ素ヲ養フ」という建学の精神のもとに、白門を象徴とする伝統と実績を140年にわたって築き、いつの時代にも、社会を支え、未来を拓く人材を数多く送り出してきました。この建学の精神は、8学部、大学院8研究科、専門職大学院2研究科、4附属高等学校、2附属中学校と9研究所を擁する総合大学・総合学園となった今日、多様な学問研究と幅広い実践的な教育をとおして「行動する知性」を育む、というユニバーシティメッセージに受け継がれています。

学問は常に時代とともにあり、社会の変化に適合するよう進化します。建学の精神「實地應用ノ素ヲ養フ」は、このような学問研究の姿勢に根ざす教育観を表したものです。したがって「素」とは社会に応用できる力の素地であり、「素ヲ養フ」とは知識はもとより、さまざまな体験や人との交流の中で培われるコミュニケーション力や議論する力、的確な判断力、そして弛まず学び続ける力の涵養を伴います。

大学は、産業構造や国際情勢の変化を見通して近未来に活躍できる有為な人材を養成する枠組みのもとで、教育・研究・社会貢献活動を展開する使命を与えられています。2026年度には理工学部を再編し、3つの理工系新学部(基幹理工学部、社会理工学部、先進理工学部)の設置するほか、2027年度に予定しているスポーツ情報学部と情報農学部の新設(それぞれ仮称・設置構想中)、経済学部の学科再編(現行の4学科を2学科に再編)は、養成する人材像をより明確にする意図や、学際性を重視してこれまでになかった学問分野を創出することによって社会からの負託に応える意図のもとに構想されています。

本学は、Society5.0と言われるこの時代に活躍できる、知性と行動力を備えた人材の育成という観点から、学部教育と大学院教育を通じて、データサイエンスを重視し、グローバルな学問分野を横断する教育プログラムを開発し続けると共に、外国の大学や国際機関との連携をこれまで以上に進めます。これは、学生の皆さんが常に世界とともに学び、相互に成長しながら知性を社会に応用する力を養ってほしいからです。また、急速に変化する社会環境の中で、地域社会の安定と発展に貢献するため、これからも、本学の豊富な人的、物的リソースを地域やさまざまなコミュニティに開放し、社会との交流、連携関係の構築を積極的に推進する所存です。確かな未来につながる学びの実現に向けて、私たちは「さらに開かれた中央大学」をめざします。

2025年6月
学長学長 河合 久

中央大学学長  河合 久

1958年東京都生まれ。1977年中央大学附属高等学校卒、1981年中央大学商学部卒、1983年同大学院商学研究科博士前期課程修了、他大学専任教員を経て1996年中央大学商学部助教授、2000年商学部教授(2019年3月まで)、2011年商学部長・学校法人中央大学理事(2015年10月まで)、2018年5月副学長(同年10月まで)、2018年11月国際経営学部開設準備室長(2019年3月まで)、2019年4月国際経営学部教授(現)・学部長(2021年5月まで)・学校法人中央大学理事(現)、2021年5月学長就任。日本管理会計学会理事・常務理事、日本会計研究学会評議員、日本原価計算研究学会常任理事、中央大学附属高等学校・文科省「スーパー・サイエンス・ハイスクール事業」運営指導委員など公的社会活動を歴任。現在の学外活動は、大学コンソーシアム八王子会長、日本私立大学連盟常務理事、大学基準協会理事、大学監査協会理事、私学研修福祉会理事、大学スポーツ協会(UNIVAS)理事等。専門は会計情報システム論。