ボランティア

理念、ビジョン、あゆみ

ボランティア活動の基本理念について

ボランティア活動は、誰からも強制されない、自立した個人による主体的な活動としての側面からみれば、自立した個人(=市民)による社会形成、市民社会の成熟化という社会の発展と結びついています。また、社会の発展を超越した人間活動一般としての側面からみれば、ボランティア活動は、見返りを求めない「お互いさま」の関係で示される「共助」と捉えることができます。 市民社会の成熟化とともに、ボランティア活動が促される社会環境がつくられる一方で、社会の発展と関わる気候変動の影響で、「共助」としてのボランティア活動が益々求められる状況になるのではないかと思われます。
いつどこで生ずるか分からない自然災害だけではなく、多様性社会における「共助」が「共存」を支える社会環境のもとで、見返りを求めない「お互いさま」の関係と主体的な「共助」は、よりその真価が問われることとなります。

ビジョン

中央大学は、建学の精神である「實地應用ノ素ヲ養フ」教育と研究を発展させるとともに、「行動する知性。Knowledge into Action」というユニバーシティ・メッセージを掲げ、教育研究活動を通じて広く社会に貢献することに努めてきました。
それに加えて、社会連携と社会貢献それ自体を新たな使命として位置づけ、これを「中央大学の社会連携と社会貢献に関する理念」として公表しています。ここでいう「社会」とは、大学が存在するキャンパス周辺の地域社会から、日本社会全般、さらにはグローバルな諸課題を抱える社会までを含みます。中央大学ボランティアセンターは、地域等の多様なコミュニティと連携し、そのニーズに応じた活動を展開すると共に、活動の中で社会の課題を新たに発見し解決に向けた行動を自ら起こすことのできる学生の育成に努めるべく、以下のようにビジョンを定めます。

中央大学ボランティアセンタービジョン

1.学生一人ひとりが持つ可能性を信じ、寄り添いながら、学生主体の活動を支援する

2.学生が社会課題を知り自らの経験を言語化する過程を支援し、学生の新たな学びへとつなげる機会を提供する

3.学生がボランティア活動を通じて社会の多様性の意義を学び、グローバルな視野をもって活躍できるように支援する

4.ボランティアの意義や魅力を学生とともに発信し、社会の変革と発展に寄与する

Vision of Chuo University Volunteer Center

1. At the Volunteer Center, we believe in the potential of every student and support student-centered activities whilst attending closely to the thoughts of each individual.

2. By supporting students in the process of learning about social issues and articulating their own experiences, we provide opportunities for gaining new insights and making connections.

3. We encourage students to learn about the significance of social diversity through volunteer activities and become able to play active roles in society as well as take a global perspective.

4. We work with students to promote the significance and attractiveness of volunteer activities, and to contribute to social change and development.

ボランティアセンターのあゆみ

2011年
3月
東日本大震災発生を契機に学生部学生課が担当となり、有志学生とともに中央大学としてボランティア活動への取り組みを開始
2011年度 4~5月 東日本大震災支援のため、構内募金活動を実施(3月より全5回)
8~9月 宮城県気仙沼市大島へボランティア派遣3クール
12~1月 宮城県気仙沼市大島・面瀬へボランティア派遣5クール
3月 宮城県気仙沼市大島・反松・面瀬・尾崎、岩手県陸前高田市へボランティア派遣4クール
継続的なボランティア派遣をきっかけに学生団体が発足
2012年度 複数の学生団体の立ち上がりとともに、大学として学生団体の活動を支援する体制を構築。より学生主体のボランティア活動へと移行
4月 被災地支援学生団体ネットワークを設立(大学として学生団体を支援する体制を構築)
・チーム次元  宮城県気仙沼市大島 漁業支援
・和みの輪   福島県相馬市 イベント運営・コミュニティ支援
・はまらいんや 宮城県気仙沼市面瀬地区
        仮設住宅にてコミュニティ支援
・面瀬学習支援 宮城県気仙沼市面瀬地区
        面瀬小学校にて学習支援
・はまぎくのつぼみ 岩手県宮古市にて生活支援・学童クラブ
5月 宮城県気仙沼市大島へボランティア派遣
8、9月 宮城県気仙沼市大島へボランティア派遣2クール
通年 東北支援学生団体5団体による活動(宮城県、岩手県)
2013年度 ボランティアステーションを学生課内に設置、専従のコーディネーターを1名配置。ボランティアをしたい学生への支援体制を強化。被災地支援の継続とともに、地域活動等への取り組みも開始
4月 ボランティアステーション設立
5月 新入生対象被災地スタディーツアー(宮城県牡鹿郡女川町)
 毎年度恒例として継続(~2015年度迄)
5月 クリーン大作戦 春の陣(多摩キャンパス周辺のゴミ拾い活動)
 毎年度恒例として継続
8月 災害救援ボランティア講座
 実践的な防災の基礎知識、応急手当・AEDの利用方法等を学ぶ  毎年度恒例として継続
10月~1月 防災特別講座(5回連続)
11月 クリーン大作戦 秋の陣(多摩キャンパス周辺のゴミ拾い活動)
 毎年度恒例として継続
2月 復興支援インターン(宮城県気仙沼市・水産加工企業へ)
 毎年度恒例として継続(~2015年度迄)
3月 被災地支援学生団体「和みの輪」が活動を収束
通年 東北支援学生団体5団体による活動(宮城県、岩手県)
2014年度
学生たちのボランティア活動について、社会福祉分野における表彰や、地域の新聞に掲載される等の機会が増え、学生の継続的な活動が定着する
4月 ボランティアセンターへ改称
6月 ボランティアセンター開設1周年記念シンポジウム
「学生だって地域の力~災害支援から日常の支え合いへ、学生ボランティアの力とわがまちの防災力UP~」
11月 ひらやま減災ウォークラリー~めざせ!ぼうさいリーダー~
 日野市立平山小学校にて児童・地域の方々とともに地域の防災・減災について考える、大学生と地域との協働企画
通年 東北支援学生団体4団体による活動(宮城県、岩手県)
2015年度 各学部教授会の選出からなる運営委員会が発足、ボランティアセンター長が就任し、設立3年目を迎え、さらなる組織力向上とともに活動の幅も拡大
4月 ボランティアセンター運営委員会が発足
 ボランティアセンターの学内における組織体制強化
4月 学生団体「チーム女川」発足
 宮城県牡鹿郡女川町にてコミュニティ支援
6月 公務員になりたい人のための連続ボランティア講座
 毎年度恒例として継続
6~1月 ボラカフェ(ボランティアについて気軽に話せる場としてお昼休みを中心に実施)を開始、恒例イベントとして継続
7月 ボランティア団体登録制度を導入
 学外団体のボランティア募集情報を学生に提供するにあたり、登録制度を開始
8月 学生団体「チーム防災」発足
 多摩地域を中心に地域防災に関する活動を実施
12月 学生団体「りこボラ!」発足
 理工学部生による後楽園キャンパスでのボランティア活動
3月 被災地支援学生団体「チーム次元」が活動を収束
通年 東北支援学生団体5団体による活動(宮城県、岩手県)
「チーム防災」、「りこボラ!」による活動(キャンパス周辺)
2016年度 ボランティア活動に参加する学生が増加、熊本地震被災地における支援活動にも柔軟に対応
4月 熊本地震発生
構内募金活動、チャリティイベント等の支援活動を開始
5~8月 熊本県阿蘇郡西原村へボランティア派遣4クール
5月 学生団体「チームくまもと」発足
 熊本地震の継続的支援、熊本県阿蘇郡西原村で活動
5、6月 地域発見!公務員と巡る五感で感じるバスツアー
12月 学生×教職員合同防災研修
 今後の災害を想定し、学生と教職員の意識を合わせるために、「チーム防災」とともに防災を学ぶ研修会
通年 被災地支援学生団体5団体による活動(宮城県、岩手県、熊本県)
「チーム防災」、「りこボラ!」による活動(キャンパス周辺)
2017年度 ボランティアセンター設立5年目を迎える。集大成としてシンポジウムを開催
4月 文学部正課授業として「ボランティア論」が開始
 ボランティアセンターがかかわる初めての授業
4月 「被災地支援学生団体ネットワーク」を「ボランティアセンター公認学生団体」に改称。
(東北・熊本の被災地や、キャンパス周辺地域でボランティア活動を行う学生団体を支援)
「はまらいんや」「面瀬学習支援」「はまぎくのつぼみ」「チーム女川」「チーム防災」「チームくまもと」「りこボラ!」の7団体が公認学生団体となる
3月 ボランティアセンター設立5周年記念シンポジウム
 ~多面的価値を創造するボランティアセンターの学び~
3月 ボランティアセンター・フィールドノート制作
 ボランティアをより有意義にするために活動前後やミーティングに役立つオリジナルノートを制作、公認学生団体に配布
通年 公認学生団体7団体による活動
2018年度 ボランティアセンターで活動する4年生を中心とした学生が、下級生へ繋げたい想いを具現化するために、主体的に企画・運営するシンポジウムを多摩・後楽園キャンパスで実施
7月 平成30年7月西日本豪雨発生
学生団体「ふらっと真備」発足
 岡山県倉敷市真備町でコミュニティ支援の活動
2月 後楽園ボランティアシンポジウム
 公認学生団体「りこボラ!」による活動報告、パネルディスカッション
2月 ボランティアセンターシンポジウム
 ~私たちが繋ぐ中大ボラセン魂~
 4年生が主体となり、後輩たちへ想いを伝える企画
3月 公認学生団体「はまらいんや」が活動を収束
通年 公認学生団体7団体による活動
2019年度 台風19号により被災した地域の支援活動を開始。また、12月頃より新型コロナウイルス感染症の影響により対面活動の中止を余儀なくされる
9~2月 みやこラボ
公認学生団体「はまぎくのつぼみ」による企画。宮古市の魅力を伝えるために取り組んできた物産展をさらに発展させ、岩手県宮古市田老町の田中菓子舗とコラボした焼きドーナツを白門祭やイベント活動時に販売。売上金を宮古市に寄付
10月 台風19号発生
11、2月 長野県長野市災害ボランティア
台風19号の被災地長野県長野市にてボランティア活動
中央大学学員会・長野県中信支部および父母連絡会の協力を得て実施
11月 「ふらっと真備」が公認学生団体として承認される
平成30年7月豪雨の被災地 岡山県倉敷市真備町にて活動
11月 防災百人一首配布開始
公認学生団体「チーム防災」が作成した防災百人一首を大学公式HPからのダウンロード配布開始
12月 宮城県丸森町へボランティア派遣
 台風19号の被災地宮城県伊具郡丸森町にてボランティア活動
通年 公認学生団体7団体による活動
2020年度 新型コロナウイルス感染症の影響により、全イベントをオンライン化
つながりを絶やさないための方法を模索し、ボランティア活動を継続
9月 公認学生団体「はまぎくのつぼみ」 オンライン企業訪問
現地在住の団体メンバーが関東にいる学生メンバーとオンラインでつなぎ、現地企業・社会福祉協議会へヒアリング
9、11月 公認学生団体「ふらっと真備」 オンライン交流会
 現地仮設住宅とオンラインでつなぎ、交流会を実施
12月 クリーン大作戦・冬の陣(多摩キャンパス周辺のゴミ拾い活動)
 ※唯一の対面活動
3月 オンラインボランティア
 子ども編と福祉編を初めての試みとしてオンラインで実施
 子ども編:帝京大学小学校アフタースクールの児童を対象としたゲームを通じての交流会
   福祉編:認知症リハビリサロン利用者を対象とした、体操・手遊びを通じての交流会
通年 公認学生団体7団体による活動(オンライン)
2021年度 新型コロナウイルス感染症の影響により対面活動の制限が継続されたが、後期から感染防止対策を徹底し、対面活動を再開
5月 「学生スタッフ」発足
ボランティアセンター主催プログラムの企画・運営のサポートや、学生目線で考えた企画を実施する学生スタッフを募集、選考を経て、10名で活動を開始
8、9月 オンライン夏ボラ
海外と繋ぐ初めての企画を実現
 デンマーク:コペンハーゲン日本人補習学校の児童と交流会
 イタリア :ヴィネツィア大学で日本語を学ぶ大学生と交流会
2月 ボランティアセンターシンポジウム
~私たちがいま、繋げたい、伝えたい想い~
 フォトジャーナリスト安田菜津紀氏による講演、活動を収束する学生団体のトークセッション等をYou Tubeライブ配信にて実施
3月 公認学生団体「はまぎくのつぼみ」「チーム女川」「チームくまもと」が活動を収束
通年 公認学生団体7団体による活動