大学院

【究める vol.178】経済学研究科の佐久間貴大さんが連合・教育文化協会共催「私の提言」で入賞しました

「究める」では、大学院に携わる人々や行事についてご紹介します。

経済学研究科博士後期課程2年の佐久間貴大さんが、日本労働組合総連合会(連合)・教育文化協会共催の提言論文コンテストで奨励賞を受賞しました。今回は、受賞について伺いました。

■コンテスト名:第23回 私の提言
■論文タイトル:「雇用類似就業者による労働組合及び事業協同組合への組織化に関する提言」
■共催:日本労働組合総連合会(連合)、教育文化協会

日本労働組合総連合会(連合)・教育文化協会共催の提言論文コンテストの概要を教えてください。

日本労働組合総連合会(連合)・教育文化協会共催「私の提言」は、『働くことを軸とする安心社会 -まもる・つなぐ・創り出す- の実現に向けて連合・労働組合が今取り組むべきこと』をテーマとして、連合・労働組合に求められる役割や今取り組むべきこと等に関する具体的な提言を募集しています。
今回(第23回)は、過去最多の99編の応募がありました(運営委員会「講評」より)。

応募した「提言」が奨励賞を受賞したと伺いました。「提言」の概要を教えてください。

本論文は、「雇用類似就業者」の方々を対象として、労働組合および事業協同組合への組織化を訴求し、その可能性を論じたものです。雇用類似就業者は、「『雇用類似の働き方』で働く者」のことであり、「事業者と労働者の狭間」や「雇用と自営の狭間」といった表現がなされ、労働関係法令や労働政策等の公的な保護や支援が届きにくい状況にあると考えられます。

そこで、本論文では、雇用類似就業者の方々を対象として、「労働組合」と「事業協同組合」という2つの組織に着目し、「3つの可能性(①交渉及び協約締結、②共済及び福利厚生、③共同経済事業)」を検討することで、“両組合の強み”を活かした組織化を論じ、提言として著しました。

今回の応募と日々の研究活動とのつながりを教えてください。

私は、「中小企業組合」を主たる対象とした研究を行っております。中小企業組合とは、「中小企業等協同組合法」、「中小企業団体の組織に関する法律」、「商店街振興組合法」、「生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律」に基づいて組織される中小企業の連携組織のことです。
雇用類似就業者の方々は、「労働組合法上の労働者」とも「中小企業者」ともみることができます。それゆえ、日頃の研究で得られた知見を踏まえて、「労働組合および事業協同組合への組織化」について検討いたしました。

事業協同組合も労働組合も、組合員数の減少や組織活動の停滞といった課題がありますが、大元には「組織化の意義」や「束になる利点(メリット)」、「(労働組合や事業協同組合における)組合の本質」が問われているようにも感じます。
加えて、執筆の背景となる知識や考えについては、大学院での授業、本学経済研究所準研究員・RAでの研究プロジェクト活動、私の興味・関心に基づく調査研究による知見等に基づいております。
ちなみに、本論文の構想は、博士後期課程入試における当初「研究計画(研究構想)」に端を発するものであります。

受賞にあたってのメッセージや今後の抱負をお願いします。

このたび、栄誉ある日本労働組合総連合会(連合)・教育文化協会共催「第23回私の提言」の奨励賞を賜ることに相成りました。
本論文の執筆に当たり、指導教授の鬼丸朋子先生にはご指導・ご助言を、本学経済研究所国民生活問題研究会の先生方には研究の契機を賜りました。深く感謝申し上げます。

実を申しますと、本論文の原案は、一度悔し涙を流したものです。ですが、鬼丸先生のご指導のもと、研きをかけ、再起を図り、このたび日の目を見る機会を賜りました。
読者の各位におかれましては、研究領域を問わず、「質実剛健」の精神で、ご自身のご興味・関心に応じた調査・研究に精魂を傾けていただきたく思います。私も研究に努めて参ります。

公益社団法人教育文化協会「文化事業」
 ※佐久間さんの論文は、「第23回 私の提言」の入賞論文として全文公開されています。