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中央大学初代総長「加藤正治(犀水)先生」句碑除幕式並びに顕彰会総会が長野県東筑摩郡生坂村において開催されました

2014年08月25日

 8月24日(日)、長野県東筑摩郡生坂村において、中央大学初代総長である法学博士「加藤正治(犀水)先生」の犀水句碑除幕式並びに顕彰会総会が開催され、中央大学からは碑陰に揮毫した福原紀彦学長や、加藤正治頌徳館設立に助力した大学史編纂課職員が参加いたしました。

 この除幕式並びに総会は、中央大学初代総長である加藤先生の遺徳及びその業績を頌徳することを目的に長野県生坂村教育委員会に事務局を置く顕彰会が実施したものです。
 
 かつて加藤先生が揮毫された「忠魂碑」横に、先生の信条ともいえる俳句「歩歩緩く 遅きは克たむ 富士詣」を刻んだ顕彰句碑が建立され、藤澤泰彦生坂村村長、顕彰会の平林雅雄会長、日本学士院会員の竹下守夫先生、学員会長野県中信支部の方々など、本事業関係者約70名が参列して盛大に除幕式が挙行されました。なお、この俳句のもととなる加藤先生直筆の扇子は中央大学に保管されています。

 その後、やまなみ荘大ホールにて行われた総会では、加藤先生のお孫さんである加藤愛子フィービッヒ夫妻によるバイオリン・アコーデオン演奏や、同じくお孫さんの加藤正文氏による加藤先生の思い出が語られました。講演会では、福原学長が「創立130周年を控える中央大学の歴史において、英吉利法律学校としての創立が第一の建学であり、戦後の新制中央大学の出発は第二の建学の時期であり、その時期に、建学の伝統を新しい時代に再生するべく先頭に立って活躍されたのが加藤正治先生でした」と加藤先生と中央大学との関わりについて述べました。また大学史編纂課職員からは頌徳館に展示されている資料などを通じてのエピソードが紹介されました。
 中央大学としても、初代総長の郷里で学長が講演できましたことは、非常に喜ばしいことでありました。
 
【加藤正治先生のご紹介】
 加藤先生は1871(明治4)年生坂村に生まれ、長野県中学から第一高等学校を経て1897年に東京帝国大学法科大学を卒業されました。1903年東京帝国大学教授になり、1931(昭和6)年東京帝国大学教授を退官後、中央大学の教授・学長を経て、1949年から亡くなられた1952年まで中央大学の初代総長を務められました。
 加藤先生は、破産法・海商法・民事訴訟法などに関する多くの著書を執筆され、日本有数の法学の権威として知られています。明治・大正・昭和の激動期に日本の法学の第一人者として活躍され、近代日本の法学の権威であるとともに、中信地区をはじめ県内に多くの門人をもつ、俳句の宗匠「犀水」としても活躍されました。