「究める」では、大学院に関わる人や活動をご紹介しています。
150回目となる今回は、留学生の燕 泓雨さん(商学研究科 博士前期課程)に中央大学大学院へ進学を決めた理由やご自身の興味関心、研究テーマについてお話を伺いました。

燕 泓雨 (エン オウウ) さん
商学研究科 博士前期課程 商学専攻
研究テーマや大学院で過ごす日々の様子について、詳しくお答えいただきました。
中央大学大学院への進学を考えている留学生の方はもちろん、大学院で研究をすることに関心があり、進学を検討しているみなさんは、ぜひご覧ください。
日本の大学院で研究しようと思った理由について教えてください。
日本の大学院で勉強しようと思った理由は、単純に日本が好きで、特にアニメなどのサブカルチャーに魅了されているからです。中国の大学を卒業した後、もともと大学院に進学したいと考えていたので、せっかくなら好きな場所で勉強しようと思い、日本の大学院を目指すことにしました。自分にとって、好きな場所で学んだり生活したりできることは、とても幸せなことだと感じています。
中央大学大学院を進学先として選んだ理由を教えてください。
僕と中央大学には、何か縁があるのかもしれません。まず、僕は新海誠さんの作品が大好きで、新海さんが中大の卒業生だと知ったことが、中大を知るきっかけとなりました。さらに、日本に来てから出会った二人の社長さん、ひとりは韓国人で、もうひとりは日本人ですが、どちらも10年前に中央大学を卒業された方です。このお二人には多くの助けをいただき、初めて一人で日本に来た当初、不安でいっぱいだった僕にとって、とても心強い存在でした。お二人は親切にサポートしてくださり、僕が大学院を目指して日本に来たことも知っています。ある日、「中大を志望してみては?あなたなら合格できるよ」と勧められたことがきっかけで、僕は中央大学を選ぶことにしました。
大学院での研究テーマについて
現在、私は大学院で指導教授と共同で研究を進めており、主に経営者のソーシャルタイ(社会的つながり)が企業に与える影響について注目しています。このテーマに興味を持ったのは、もともと人間関係に関心があったからです。そして入学当初、指導教授からさまざまな論文を紹介していただき、その中で自然とソーシャルタイ(社会的つながり)に注目しようと思うようになりました。また、中央大学を選んだ理由の一つも、人間関係に関わることが大きかったためです。人と人のつながりが個人や企業の行動にどのような影響を与えるのか、さらに深く研究したいと考えています。
中央大学大学院に進学してよかったこと
まず、先生方は非常に親切です。特に入学当初、私は指導教授に「自分には研究の才能があまりなく、合格させていただき本当にありがとうございます」と伝えました。すると、先生から「才能よりも熱意が重要だよ」という温かい言葉をいただき、心から励まされました。また、指導教授からは多くの支援と、研究に関するさまざまなアドバイスもいただいています。さらに、中央大学は学生用の研究室も提供してくれるため、学習生活において非常に助かっています。
ご自身にとって大学院とはどのような場所ですか。
私にとって、大学院は社会の仕組みをさらに知るための場だと思っています。ある授業で先生に「なぜ勉強するのですか?」と質問したとき、先生は「考える力を身につけるためだよ」と教えてくれました。私もその通りだと思います。勉強を重ねることで、自分の視野が広がり、物事の見方も変わっていきます。大学院は、さらに考えを深め、社会をより理解するための場だと感じています。
大学院を目指すみなさんへのメッセージ
中央大学大学院の先生方は非常に親切で、教授先生方だけでなく事務室のスタッフの方も温かく接してくださいます。また、研究施設も充実しており、学生には専用の研究室があり、図書館にも豊富な資料が揃っています。このように、研究活動に取り組むにはとても恵まれた環境だと思います。
また、大学院への進学は単に研究を行うためだけではなく、この研究活動を通じて、自分自身をより深く知ることができる機会でもあると感じています。自分が何に興味を持ち、これから何を目指したいのかを考えることは、人生においても大切なことです。
最後に、これは大学院進学を目指す皆さんへのメッセージであり、私自身の座右の銘でもあります。大学院入試やこれからの人生には、多くの失敗があるかもしれません。しかし「必死に積み上げてきたものは絶対に裏切りません」。私はこれを信じています。このメッセージを皆さんにもお伝えしたいと思います。どうかこれからも頑張ってください。