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教養番組「知の回廊」
2010年度

画像をクリックすると番組がご覧になれます
(一部、権利問題等により、ダイジェスト版のみを公開している番組もございます)。

79 「やわらかすぎる日本語
~日本語の光と影~」
加賀野井 秀一
日本の文化は他国の文化をどんどん取り入れて、日本独自のものにしてしまうという旺盛な消化力を持っています。これは私たちの母語である日本語においても同様で、さまざまな外国語をふんだんに取り入れ、いつのまにか日本語として組み立ててしまう、非常に柔軟で、逞しい力があります。
また日本語は、『てにをは』の間に単語を入れてしまえば、何でも通じてしまうといった実に面白い特徴を持っています。これは膠着語である日本語の独自性であり、漢字、ひらがな、カタカナなどといった表記法が混在している言語は、他に類例がありません。
番組では、このような日本語のやわらかさ、素晴らしさを取り上げながら、常に進化し続ける日本語の特徴とその問題点について、加賀野井秀一先生と三遊亭竜楽師匠が語り合います。
78 「ギリシアから日本に来た神々」 田辺 勝美
日本の伝統文化として馴染みのある獅子舞のルーツを辿ると、古代メソポタミア文明や、エジプト文明にその源流を見つけることができます。
日本の文化の中にも、古代ギリシアの文化が流れ込んでおり、七福神の神である大黒天や、毘沙門天の起源を辿ると、シルクロードを経て、ギリシア・ローマに繋がります。風神や雷神なども、その起源はギリシア神話のヘラクレスから来ており、お寺でよく見かける椅子のデザインまでもがギリシアに由来し、いくつかのギリシア文化は、仏教の源流ともなっています。
日本は島国ですが、その伝統文化はアレキサンダー大王の時代から、大陸へとつながっているのです。
今回の番組では、古代ギリシアから日本に渡ってきた神々を見つめて、日本の仏教美術の起源を辿ります。
77 「フェアトレードを通じた共生社会の創造」 日高 克平
2010年11月、中央大学商学部の学生達の働きかけにより、日本初となる国内製造フェアトレード認証チョコレートが、イオン・トップバリュから発売されました。
このチョコレートは、原料にドミニカ共和国で生産され、適正な価格で輸入されたカカオ豆が使われており、日本国内の工場で加工することで価格を抑え、日本人に合わせた味と品質を提供することに成功した、これまでにないフェアトレード商品です。
このような商品を提案することが、日本の消費者にフェアトレードの社会的意義を深めてもらい、途上国の犠牲の上に成り立っている、先進国優位の社会を、共生社会へと転換するきっかけを創るものとなるのです。
今回は学生達が主人公となり、『身近な国際貢献』をテーマとした取り組みと、日本初の フェアトレード認証チョコレートが誕生するまでの軌跡を紹介します。
76 「コレラ・パンデミック
~疫病による英国都市の変容」
見市 雅俊
どの歴史をひもといてみても、その時代を象徴する『病気』というものがあります。『進歩の世紀』と呼ばれる19世紀。この時代を象徴する伝染病はコレラでした。1817年、コレラは突如として世界的に流行、いわゆるパンデミックが起こり、コレラ菌が全世界にばらまかれることになったのです。日本でも1822年(文政5年)に初めてコレラが上陸しています。
1830年代、コレラは世界中で猛威をふるいました。ヨーロッパ全土がひとつの疫病に同時に席巻されたのは、黒死病以来これが初めてのことでした。当時のヨーロッパの大都市は、急激な人口増加のために、それまでの都市構造が飽和状態となり、新しい都市生活のあり方が模索されていました。そこに出現したコレラは、新しい都市づくりへの大きなきっかけとなったのです。
今回は、19世紀初頭のイギリス都市環境が、コレラの流行によってどのように変容していったのかを探ります。
75 「人にやさしい情報社会を目指して」 加藤 俊一
コンピュータと情報技術の進歩により、21世紀はユビキタス社会の到来を迎えようとしています。ユビキタスとは、あらゆるモノや場所に小型のコンピュータが埋め込まれてネットワーク化された情報環境です。しかし、「無数のコンピュータを使いこなそう」といつも考えながら生活するのでは、息が詰まってしまいます。
複雑化・多様化する社会においては、個人の趣味や嗜好、その時の気分などをも的確に読み取り、それを解釈して、TPOに応じた適切な対応をすることができる、すなわち、人の感性を理解するための仕組みが求められているのです。
このような分野の研究を「感性工学・ヒューマンメディア工学」といいます。人の感性をコンピュータに理解させることで、いつでも、どこでも、だれもが、簡単に情報サービスを受けることができる、人にやさしいユビキタス情報社会の実現を目指した研究が進められています。
74 「変貌する世界経済とAPEC
- 日本に期待される役割 -」
長谷川 聰哲
APEC(アジア太平洋経済協力)は、アジア太平洋地域における21か国が加盟する世界最大の地域経済の市場です。APECの主要な活動は、貿易と投資の自由化、ビジネスの円滑化、経済・技術協力です。
世界貿易や国境を超えて企業活動を展開する直接投資は、企業間の国境を越えた資材や部品調達などの中間財取引が大きなウエイトを占めています。アジア太平洋地域における経済的な繁栄は、こうした貿易コストを軽減・撤廃し、シームレスな(繋ぎ目のない)市場のインフラストラクチャーをハードとソフトの両面で整備していくことにかかっています。2010年に議長国としての日本で開催されるAPEC会議では、この地域的な発展に向けた枠組み整備に対する日本のリーダーシップが期待されます。
この番組では、変化する世界経済の中で、APECと日本がどのような役割を担うのかを考えます。