FD(ファカルティ・ディベロップメント)活動

第26回FD・SD講演会を実施しました。

2023年07月11日

7月7日(金)に、第26回中央大学FD・SD講演会を実施しました。

今回のテーマは「学修者本位の教育」の実現へ向けた教場改革~クラスレベルにおける“これからの授業デザインと実践”~ です。
教学マネジメント指針において「学修者本位の教育」が謳われる近年の大学教育において、その最前線である教場で、教育の担い手である教員には何が求められているのか、また学生・生徒が学びを実感するためにはどのような教育手法が考えられるのかについて、全国の大学における動向も含めて学び・気づきを得る機会としました。
講演はオンライン双方向型で開催し、学内外から約100名が参加しました。

村上正行 大阪大学全学教育推進機構教授

最初の話題提供として、大阪大学全学教育推進機構の村上正行教授に登壇いただきました。
村上教授からは近年における政府の動向や、大学における教学マネジメントと教育DXを紐解いた説明に始まり、クラスレベルにおける教育手法の紹介として、アクティブラーニングの手法や授業(1コマ)のデザインの考え方、同時双方向のコミュニケーションツールを使った手法、学生によるグループ学習の類型・方法について紹介がなされました。
手法の紹介に留まらず、学生アンケート調査による授業形態の好みや大学教育への考え方の変化、大阪大学をはじめとする他大学の取り組みについても多角的に共有されたことにより、大学教育のうちクラスレベルにおいて求められる取り組みが明確になりました。

澁川幸加 中央大学教育力研究開発機構専任研究員(文学部特任助教)

続いて、本学教育力研究開発機構のである澁川幸加専任研究員(文学部特任助教)に登壇いただきました。
澁川専任研究員が執筆された「これからの授業デザイン・実践ハンドブック」の紹介に始まり、ハンドブックで紹介される学内のグッドプラクティスが複数紹介されました。
さらに、非同期型(オンデマンド型・資料配布型)授業の設計に際して課題となる学生の集中力を維持するための考え方など、次の日から教室で実践できるような授業手法について、あらゆるアイディアの紹介がなされました。

なお、「これからの授業デザイン・実践ハンドブック」はWeb版が公開されており、学内のグッドプラクティスについても、ハンドブック制作時よりも事例を増やした形で公開を行っております。

斎藤正武 中央大学FD推進委員会委員長(商学部教授) ※閉会の挨拶

後半のディスカッションパートでは、参加者から寄せられた質問について村上教授・澁川専任研究員が参加者からの質問にそれぞれの視点から回答を行いました。
クラス内での悩み、特に大規模授業の運営に関しては多くの質問が寄せられましたが、教育工学を専門とするお二人の幅広い知見や経験から、明日から実践できる手法や考え方が多数紹介がなされ、予定時刻を延長するほどの盛況ぶりとなりました。

FD推進委員会では、大学のFD活動をより推進するため、今後も高等教育に関する講演会や研修会などを実施していきます。